岩手県は、外壁塗装の悪質業者リストを作っていません。業者が行政処分を受けたかどうかは、国が公開している検索サイトで誰でも調べられます。
2022年6月以降に県が出した建設業者への処分12件を確かめても、外壁塗装をめぐる施主とのトラブルによる処分は見当たりませんでした。
処分歴の調べ方、滝沢市の塗装店代表に聞いた手口、悪質業者の見極め方と相談先を解説します。
監修者:山下 昭一

保有資格:一級建築士
早稲田大学理工学部建築学科を卒業後、設計事務所での勤務を経て独立。現在は株式会社山下建築設計事務所の代表を務める。同事務所は東京都知事登録第63906号の一級建築士事務所。
公式サイト:株式会社山下建築設計事務所 会社概要
※本記事の情報は2026年10月13日時点で各公式サイトを確認して作成しています。処分情報や相談窓口の内容は変更される場合がありますので、最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
【結論】岩手県は外壁塗装の悪質業者リストを公表していない
岩手県のウェブサイトに、外壁塗装の悪質業者を並べた一覧はありません。県知事が建設業者に出した処分は、国土交通省が運営する検索サイトにまとめて載っています。
ペイプロ編集部が岩手県の処分記録を確認したところ、外壁塗装のトラブルによる処分は見当たりませんでした。
国土交通省のサイトで、処分を行った者を「岩手県」にして検索すると、2022年6月から2026年7月までの処分が12件表示されます。
原因は、工事現場の安全対策を怠ったことによる罰金刑、公共工事の入札をめぐる不正、産業廃棄物の不法投棄でした。
表の件数は、2026年10月13日時点の検索結果をペイプロ編集部が数えたものです。処分は随時追加・削除されるため、依頼前には国土交通省のサイトで最新の状態を見てください。
| 処分の原因 | 件数 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 工事現場の 安全対策の不備 | 8件 | 墜落や土砂の崩れを防ぐ措置をとらず、労働安全衛生法違反で罰金刑が確定した(すべて指示) |
| 公共工事の 入札をめぐる不正 | 3件 | 市町の職員から予定価格を教わって落札するなどし、役員の刑が確定した(すべて営業停止) |
| 産業廃棄物の 不法投棄 | 1件 | 解体工事で出たがれき類などを土に埋め、代表者の刑が確定した(営業停止7日間) |
| 合計 | 12件 | 住宅の外壁塗装で施主とトラブルになったことが原因の処分はなし |
※ペイプロ編集部が、国土交通省のネガティブ情報等検索サイトで処分を行った者に「岩手県」を選んで検索し(2026年10月13日)、12件の詳細を1件ずつ読んで原因ごとに分類しました。業者名は伏せています。
安全対策の8件には、個人宅の塗装工事で、高さ3.8メートルの足場に手すりを設けずに作業をさせた業者への指示も含まれます。
働く人の安全を守る決まりに違反したことによる処分で、施主とのトラブルが原因ではありません。
強引な訪問販売を取り締まる特定商取引法の処分についても、同じ日に調べました。
消費者庁の「特定商取引法ガイド」で処分した行政庁を「岩手県」に指定して検索した結果、該当する処分は0件でした。
ただし、この検索で調べられるのは、原則として処分日が属する年度の翌年度の開始から5年間の処分に限られます。
期間より古い処分と、東北経済産業局など国が行った処分は、岩手県での検索結果には出てきません。
監修 山下昭一行政が問題を把握し、処分に至った業者だけが記録に残ります。
記録が見つからないことは安心の材料の一つにすぎないので、見積書と説明の中身でも業者を比べましょう。
業者の処分歴と許可を自分で調べる方法


業者の処分歴は国土交通省と消費者庁の検索サイト、建設業許可の有無は国土交通省の企業情報検索システムで確認できます。無料で使え、業者名や処分を行った行政庁などを指定して検索できます。
3つのサイトは調べられる中身が違うので、相見積もりを取った業者それぞれについて、すべてのサイトを見ておくと安心です。
| サイト | わかること | 注意点 |
|---|---|---|
| 国土交通省 ネガティブ情報等検索サイト | 建設業法による処分(許可取消・営業停止・指示など) | 掲載は最近5年分 |
| 消費者庁 特定商取引法ガイド | 訪問販売などの業務停止命令・指示 | 原則5年分。個人事業主は氏名で載ることがある |
| 国土交通省 建設業者検索 | 許可番号・許可を受けた業種・有効期間 | 許可がなくても請け負える工事がある |
建設業法の処分歴は国土交通省の検索サイトで調べる
建設業法にもとづいて岩手県知事が出した処分は、国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」で過去5年分を見られます。
重いものから許可取消・営業停止・指示・勧告とあり、営業停止は、決められた期間、命じられた範囲の営業を止める処分です。
【調べ方】
- サイトを開き、分野の一覧から「建設工事(公共事業を含む)」の「建設業者」に進む
- 社名の欄に、気になる業者の名前を入力して検索ボタンを押す
- 県内の処分をまとめて見るなら、「処分を行った者」で「岩手県」を指定する
- 結果の一覧から「詳細」を開いて、処分の理由まで目を通す
営業所が岩手県の外にもある会社は国土交通大臣の許可を受けているため、処分は東北地方整備局など国の機関の名前で載り、岩手県で絞り込んでも表示されません。
訪問販売での処分歴は消費者庁のサイトで調べる
家を訪ねてきて塗装を勧めた業者については、訪問販売のルールを守っているかを消費者庁のサイトで調べられます。
特定商取引法ガイドの「執行事例の検索」で事業者名を入れれば、業務停止命令や指示の記録が出てきます。
処分した役所で絞り込むときは、「岩手県」のほかに「東北経済産業局」でも検索してください。
複数の県で営業する業者は、県ではなく国の東北経済産業局が処分することがあり、岩手県での検索には表示されません。
なお、個人事業主は、屋号ではなく個人の氏名で処分が公表されることがあります。屋号で何も出てこなければ、契約書に書かれた代表者の氏名で検索し直しましょう。
建設業許可の有無は業者名で検索する
国土交通省の企業情報検索に業者名を入れると、建設業許可の番号・業種・有効期間を確かめられます。
外壁塗装では、1件の工事の請負代金が税込500万円未満であれば、建設業許可がなくても請け負えます。
ただし、税込500万円以上の工事を請け負う場合は建設業許可が必要です。
金額が500万円に近づく工事を頼むときや、業者が「許可を持っている」と話したときは、許可の業種に「塗装工事業」があるかを確認します。
名前の似た会社が別の地域にあることもあるため、検索結果に出た所在地が、手元の名刺や契約書の住所と一致するかまで見比べておくと確実です。



検索で何も出てこないのは、問題が表に出ていないだけということもあります。
調べた日付をメモし、見積書の中身とあわせて判断しましょう。
【独自取材】滝沢市の塗装店代表に聞いた、悪質業者の手口と下地の大切さ
滝沢市のイージック合同会社・宮崎隆志代表への取材によると、岩手県で悪質な業者の話を聞くことはここ最近は少ないものの、昔は洗浄をせずに塗る業者や、契約の途中で材料を置いて工事を進める業者がいたとのことです。
ここで紹介するのは、岩手県で起きた特定の事例ではなく、代表が長年現場に立つなかで見聞きしてきた手口です。
滝沢市を拠点に、盛岡市・八幡平市などで外壁・屋根の塗装を手がけるイージック合同会社の宮崎隆志代表に、ペイプロコンシェルジュの永田が話を聞きました。
お話を伺った方


イージック合同会社 代表
宮崎 隆志さん
父の代から防水工事業を営む家に育ち、職人として25年にわたり現場に立つ。現地調査から現場の確認まで、代表自ら担当する。
※写真はイージック合同会社 公式サイトより
※以下は取材時の発言を、趣旨を変えない範囲で読みやすく整理したものです。
洗浄せずに塗る業者が昔はいた



ぶっちゃけ、岩手県にも悪質な業者っているんでしょうか?



長くやっていれば、いたことはいますよ。
ただ、ここ最近は、あまり聞かないですね。



1回しか塗っていないのに3回塗ったことにする、といった手抜きの話もですか?



手抜きも、最近は聞かないですね。



昔は、どんな業者がいたんですか?



洗浄をしないで塗ってしまう業者がいましたね。



下地をきちんと整えずに、塗るだけになってしまうんですね。


※写真はイージック合同会社 公式サイトより/出典:イージック合同会社 公式サイト
見積書に「高圧洗浄」の項目があるか、工事の日程に洗浄の日が入っているかを確かめましょう。
洗浄は塗装が始まると跡が残らない工程なので、当日に作業を見られないときは、洗浄中の写真を撮ってもらえるかを契約前に聞いておくと安心です。
契約の途中で材料を置き、「もう塗ったから」と工事を進める



ほかには、どんな手口がありましたか?



契約がまだ途中なのに、わざと材料を置いていくんです。
それで「もう塗っちゃったんで、もうやっちゃいますよ」みたいに進めてしまう。



強引ですね。施主さんが断りにくい状況を作ってしまうんですね。
契約書を受け取る前に材料を運び込まれたり、作業を始められたりしても、その場で工事を了承しないことが大切です。
「もう始めてしまったから」と言われて迷ったときは、家族や消費生活センターに相談してから返事をしましょう。
塗る前に、穴やひびを見て下地を整える



宮崎代表は、塗装の仕事でどこを大切にしていますか?



塗ることなんて、小学生でもできるじゃないですか。だって、塗るだけだから。
けど、水が漏らないように、外壁が傷みにくいようにするには、塗料を塗る前に下地をきちっと見なきゃならない。
穴が開いているのか、ひびが入っているのか。そこはちゃんとしないとね。



防水のお仕事がルーツなんですよね。



父親が防水工事専門の会社を立ち上げていて、私自身もコーキングから修行した人間なんです。
だから、ただ塗るんじゃなくて、塗る前の下地調整には本当に自信があります。
下地の傷みは、上から塗料を塗ると見えなくなります。
現地調査のときに、ひび割れや目地のすき間がどこにあるかを一緒に見て回ってもらえるかを確かめておくと、補修された場所をあとで確かめやすくなります。



洗浄や下地の補修は、仕上がってからでは確かめられない工程です。
見積書に項目として書かれているか、工事中に確かめる方法があるかを、契約前に聞いておきましょう。
外壁・屋根の訪問販売トラブルの傾向と事例


岩手県内の消費生活相談では、70歳以上の人で訪問販売の相談が他の年代より多く、東北では屋根の不具合をいつわった訪問販売業者が国から処分を受けています。
岩手県の相談データと、国が公表した処分・注意喚起から、外壁や屋根の工事に関わるものを取り上げます。
岩手県では70歳以上の相談に訪問販売が多い
岩手県立県民生活センターによると、令和7年度に県と市町村の窓口へ寄せられた消費生活相談は11,003件で、前年度より10.8%増えました。
このうち訪問販売に関する相談は371件で、全体の3.4%です。
件数は前年度の439件から減っていますが、年代別に見ると、70歳以上では電話勧誘販売と訪問販売の相談が他の年代に比べて多くなっています。
65歳以上の人からの相談は3,659件で、全体の約3分の1を占めます。
| 項目(令和7年度) | 件数 |
|---|---|
| 消費生活相談の総数 | 11,003件(前年度比10.8%増) |
| 訪問販売に関する相談 | 371件(前年度439件) |
| 65歳以上の人からの相談 | 3,659件(全体の約3分の1) |
| 工事・建築・加工に関する相談 | 176件(前年度194件) |
※岩手県立県民生活センターと、PIO-NETを設置している市町村の消費生活センター等に寄せられた相談のうち、令和8年5月31日までに登録された情報をもとにした集計です。
高齢の親が一人で暮らしている場合は、見慣れない業者の名刺やチラシが家にないか、帰省の際に確かめてみてください。
東北では「瓦がずれている」とうそを告げた屋根業者が処分された
岩手県外の事例ですが、東北経済産業局は2023年6月、屋根の修繕や塗装工事を訪問販売していた宮城県仙台市の業者に、特定商取引法にもとづく指示を出しました。
業者の営業員は、宮城県内の消費者の家で、実際には瓦がずれていない1階の屋根について「1階の屋根の瓦もずれているから、ラバーロック工法で直した方がいい」と告げて契約を勧めていました。
このほか、契約のときに渡した書面に、代金の支払い時期や、クーリング・オフができることが書かれていなかったことも違反とされています。
指摘された不具合が本当にあるのか、受け取った書面にクーリング・オフの説明があるのかは、その場で確かめておきたい点です。
「大雪で傷んだ」と不安をあおる点検商法
国民生活センターは、「大雪で歪んだ」などと自宅の不具合を指摘して不安をあおる点検商法に注意を呼びかけています。
突然訪ねてきて無料の点検を持ちかけ、「このままでは大変なことになる」と工事を勧めるのが典型的な流れです。
同センターの集計では、点検商法による住宅のリフォームなどの相談は2016年度に2,400件あり、契約した人の約8割が60歳以上でした。
点検を断りにくいときは、「家族と相談します」と伝えて、その場では屋根に上がってもらわないようにしましょう。
「保険を使えば自己負担なしで直せる」と勧誘される
国民生活センターは、屋根工事の点検商法で「保険金で工事ができる」と負担の軽さを強調する勧誘にも注意を呼びかけています。
同センターが紹介している事例には、火災保険で雨どいを直せると言われて保険金を請求したところ、保険会社の確認で雨どいに損傷はなかったと分かったケースもあります。
「保険で直せる」と言われたら、工事の契約より先に、加入している保険会社や代理店に補償の対象になるかを問い合わせてください。



「大雪で傷んだ」「すぐ直さないと」と言われたときほど、その場で決めないことが大切です。
本当に急ぐ必要があるかは、別の業者にも見てもらってから判断しましょう。
外壁塗装で注意したい悪質業者の見極め方


悪質業者を見極めるときは、訪ねてきたときの切り出し方、契約の急がせ方、見積書の書き方、名乗り方の4点に注目します。
どれか1つが当てはまっただけで悪質と決まるわけではありませんが、いくつも重なるときは契約を急がないようにしましょう。
突然訪ねてきて点検を持ちかけ、その場で契約を迫る
国民生活センターは、屋根工事の点検商法の典型的なトークとして、「近所で行う工事の挨拶に来た」「屋根瓦がずれているため点検してあげる」などを挙げています。
屋根を見たあとで「瓦が飛んで近所に迷惑をかける」などと告げ、急がせて工事の契約を結ばせるのがよくある流れです。
屋根や外壁の高い場所は、住んでいる人が自分で確かめにくい場所です。
突然訪ねてきた業者には、その場で点検をさせず、屋根にも上がってもらわないようにしましょう。
傷みが気になるときは、自分で選んだ業者に点検を頼むと、説明を落ち着いて聞けます。
「今日決めれば値引きする」と即決を求める
「今日契約すれば〇万円引き」「今月中なら特別価格」と、その日のうちに決めることを条件にした値引きにも注意が必要です。
即決を求められると、ほかの業者の見積もりと比べる時間がなくなります。
値引きの大きさよりも、値引き後の金額で何をどこまで工事するのかを見ることが大切です。
「見積書を持ち帰って検討したい」と伝えたときの業者の反応も、見極めの材料になります。
見積書に塗料名・塗る面積・工事の範囲が書かれていない
見積書で確かめたいのは、どの塗料を、どれだけの面積に、どこまで塗るのかが分かるかどうかです。
「外壁塗装 一式 〇〇万円」のような書き方では、どの塗料をどれだけ使うのかが読み取れず、他社と比べたり、工事後に約束どおりか確かめたりできません。
【見積書で見るところ】
- 塗料のメーカー名と商品名
- 塗る面積(㎡)と塗る回数
- 外壁・屋根・雨どいなど、塗る範囲
- 足場・高圧洗浄・ひび割れや目地の補修が含まれているか
書かれていない項目があれば、業者に質問してみましょう。
質問にきちんと答え、答えた内容を見積書や契約書に書き加えてくれるかも、業者を見極める材料になります。
「市から来た」など、公的機関との関係をにおわせる
国民生活センターは、自然災害に関連したトラブルについて、市役所などの公的機関を名乗って相手を信用させる手口も見られるとしています。
「市の依頼で点検に回っている」「役所から来た」と言われると、つい点検を受け入れてしまいがちです。
市や県の名前を出されたときは、その場で返事をせず、市役所や県の担当窓口に自分で電話して確かめましょう。
電話番号は、業者から渡された名刺やチラシではなく、市町村の公式サイトや広報誌で調べるのが確実です。
注意したい業者と信頼できる業者の違いを、訪問から保証までの8項目で比べました。
| 確認項目 | 注意したい業者 | 信頼できる業者 |
|---|---|---|
| 訪問のしかた | 突然訪ねてきて、その場で点検や屋根に上がることを求める | 依頼を受けてから日程を決めて現地調査に来る |
| 契約 | 「今日だけの値引き」で即決を求める | 見積書を持ち帰って、他社と比べる時間をとらせる |
| 劣化診断 | 写真を見せて不安をあおるだけ | 傷んだ場所を施主と一緒に見て、直す理由を説明する |
| 見積書 | 「一式」とだけ書かれ、塗料も面積も分からない | 塗料名・塗る面積・工事の範囲が分かり、質問にも答える |
| 塗料の提案 | 1種類の塗料だけを強く勧める | 予算や住み続ける年数に合わせて、複数の塗料を説明する |
| 工事の中身 | 洗浄や下地の補修について説明がない | 洗浄・下地の補修から仕上げまでの流れを説明する |
| 施工体制 | 実際に塗る職人も、現場の責任者も分からない | 施工する人と、現場を確認する人が分かる |
| 保証 | 「何かあったら直します」と口で言うだけ | 保証の年数と対象の範囲を書面で示す |



当てはまる項目が1つだけなら、説明不足なだけということもあります。
2つ、3つと重なる業者とは、契約を急がずに距離を置きましょう。
契約書にサインする前に確かめたい4つのこと


サインの前に、見積もりの比べ方、下地の補修、施工する人、保証の4点を業者に確かめておきましょう。
同じ条件で2〜3社に見積もりを取って比べる
見積もりは、塗る範囲と塗料のグレードをそろえて2〜3社に頼むと比べやすくなります。
外壁だけの見積もりと、外壁と屋根をまとめた見積もりを並べても、どちらが割安かは判断できません。
比べるときは合計額だけでなく、足場・高圧洗浄・補修など、塗装以外の作業が含まれているかも見ておきましょう。
見積書の見方に迷ったときは、国土交通大臣が指定する住まいの相談窓口「住まいるダイヤル」で、契約前の見積書について相談できます。
下地の補修をどこまで行うのかを聞く
下地の補修とは、塗装の前に、外壁のひび割れや目地のすき間、さびなどを直しておく作業のことです。
上から塗ると見えなくなるため、どこを、どの方法で、どこまで補修するのかを契約前に聞いておきましょう。
サイディングの外壁なら、目地のコーキング(すき間を埋めるゴム状の材料)を古いものを取り除いて入れ直すのか、上から足すだけなのかで、費用も持ちも変わります。
足場を組んでから傷みが見つかることもあるため、補修が増えたときの費用の決め方を、契約書に書いてもらうと安心です。
実際に施工する人と、工事中の連絡方法を確かめる
契約した会社とは別の会社が施工するときは、営業担当者に伝えた要望が、現場の職人まで届いているかが確かめにくくなります。
契約の前に、自社の職人が塗るのか、協力会社に任せるのか、現場を確認するのは誰かを聞いておきましょう。
あわせて、工事中に気になることがあったときの連絡先と、留守のあいだの作業の進み具合をどう伝えてもらえるかも決めておくと安心です。
洗浄や下塗りなど、仕上がると見えなくなる工程は、写真で残してもらえるかを頼んでおくと確かめやすくなります。
保証の期間と対象の範囲を書面で受け取る
保証は、何年間、どんな不具合を、どの部分について直してもらえるのかを書面で受け取りましょう。
塗膜のはがれやふくれは対象でも、地震や大雪などの災害による傷みは対象外とされることがあるなど、保証の範囲は業者ごとに異なります。
保証の有無や年数を決めていない業者もあるため、保証を付けてほしい場合は契約の前に伝え、内容を書面にしてもらうことが大切です。
【保証書で見るところ】
- 保証の年数と、保証が始まる日
- 外壁・屋根・付帯部など、保証の対象になる部分
- はがれ・ふくれなど、保証で直してもらえる不具合
- 保証の対象外になる場合



4つとも、業者に聞けばその場で答えられる質問です。
答えをはぐらかす業者より、紙に書いて渡してくれる業者を選びましょう。
契約してしまった後の解約方法と岩手県の相談窓口


訪問販売で結んだ外壁塗装の契約は、クーリング・オフの対象となる契約であれば、原則として法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内に解約できます。県の相談窓口は土日も電話を受け付けています。
ただし、自分で業者の店や事務所へ出向いて契約した場合は訪問販売にあたらず、クーリング・オフの対象外になることがあります。
自分の契約が対象になるか分からないときも、まず相談窓口に聞いてみましょう。
訪問販売なら、法定書面を受け取った日を含む8日以内に通知する
クーリング・オフの期限は、契約の内容を記した書面を受け取った日から数えて8日間です(受け取った日が1日目)。
解約する理由を書く必要はありません。はがきなどの書面に加えて、電子メールで通知することもできます。
工事が始まっていても、期間内に解約すれば、原則として工事代金や違約金を支払う必要はありません。
業者から「この契約は解約できない」などと事実と違う説明を受け、それを信じて手続きしなかった場合は、8日を過ぎてもクーリング・オフできることがあります。
業者から改めて書面を受け取った場合などは期限が変わるため、迷ったら消費生活センターに相談してください。
【解約を通知するときのポイント】
- はがきは、郵便局で特定記録郵便か簡易書留にして送り、記録を残す
- メールで送ったときは、送信済みのメールを消さずに残しておく
- 出す前にはがきの表と裏をコピーし、契約書と同じ場所にしまっておく
岩手県立県民生活センターに電話で相談する
岩手県立県民生活センターでは、県内全域の消費生活の相談を、専門の相談員が受け付けています。相談は無料です。
| 施設名 | 岩手県立県民生活センター |
|---|---|
| 所在地 | 〒020-0021 岩手県盛岡市中央通3-10-2 |
| 電話 | 019-624-2209(消費生活相談専用) |
| 受付時間 | 平日 9:00〜17:30 土曜日・日曜日 10:00〜16:00 |
| 休み | 祝日、年末年始 |
土日も受け付けているため、週末に業者が訪ねてきて不安になったときも、休み明けを待たずに相談できます。
お住まいの市町村の窓口には「188」でつながる
局番なしの消費者ホットライン「188(いやや)」にかけると、お住まいの地域の消費生活センターなどの相談窓口につながります。
相談先に迷ったときは188にかければ、最寄りの窓口を案内してもらえます。
岩手県内では、次の11か所に市町村の消費生活相談窓口があります。
| 窓口 | 電話 |
|---|---|
| 盛岡市消費生活センター | 019-624-4111 |
| 花巻市市民生活総合相談センター | 0198-24-2111 |
| 北上市消費生活センター | 0197-72-8203 |
| 遠野市消費生活センター | 0198-62-6318 |
| 一関市消費生活センター | 0191-21-8342 |
| 奥州市市民環境部市民課総合相談室 | 0197-34-2915 |
| 大船渡市消費生活センター | 0192-27-3111 |
| 釜石市消費生活センター | 0193-22-2701 |
| 宮古市消費生活センター | 0193-68-9081 |
| 久慈市消費生活センター | 0194-54-8004 |
| 二戸消費生活センター | 0195-23-5800 |
※受付時間は窓口ごとに異なります。出かける前や電話をかける前に、各窓口で確かめてください。
【電話の前に手元にそろえるもの】
- 契約書・見積書・名刺・チラシ
- 業者が来た日時と、言われたことのメモ
- 見せられた写真や、支払った金額の記録



クーリング・オフは8日を過ぎると使えなくなるのが原則です。
迷っているうちに期限が過ぎないよう、不安を感じた日のうちに電話してください。
岩手県で外壁塗装を相談できる業者|イージック合同会社(滝沢市)


イージック合同会社は、滝沢市狼久保に拠点を置き、職人として25年にわたり現場に立つ宮崎隆志代表が、現地調査から現場の確認まで担当する塗装・防水の会社です。
公式サイトでは「完全自社施工」を掲げており、話を聞いた人と工事をする人が同じ会社のため、見積もりのときに伝えた要望が現場まで届きやすい体制です。
【イージック合同会社の主な特徴】
- 代表が現地調査から現場の確認まで担当し、現地調査と契約のときは施主に立ち会ってもらう
- 父の代から防水工事に携わり、塗る前に外壁の穴やひびを確かめて下地を整える
- 塗料はシリコンを中心に、フッ素や無機の塗料も、予算や希望に合わせて説明する
- 気温が下がって塗料が使えない12〜2月は、原則として塗装を行わない
取材によると、塗料の多くは気温5度以下では使えないため、12〜2月は塗装を避けているとのことです。
11月に始まった工事が冬にかかってしまう場合などは、2液タイプの塗料に切り替えて対応することもあるとのことです。
取材によると、盛岡市では雪が西側から吹きつけることが多いため、建物の西面が傷みやすく、下地の処理と防水を整えてから塗ることを重視しているとのことです。
イージック合同会社は、滝沢市・盛岡市・八幡平市・雫石町を中心に、外壁・屋根の塗装や防水工事を手がけています。
取材によると、施工の半分ほどは盛岡市の住まいとのことです。
\まずは無料相談・見積もりから/
イージック合同会社の施工事例


八幡平市 外壁塗装前の目地のコーキング工事
※写真はイージック合同会社 公式サイトより/出典:イージック合同会社 公式サイト


八幡平市 無機塗料による外壁の下塗り
※写真はイージック合同会社 公式サイトより/出典:イージック合同会社 公式サイト


八幡平市 外壁の中塗り
※写真はイージック合同会社 公式サイトより/出典:イージック合同会社 公式サイト
イージック合同会社の会社概要
| 事業者名 | イージック合同会社 |
|---|---|
| 所在地 | 〒020-0627 岩手県滝沢市狼久保652-7 |
| 代表者 | 宮崎 隆志 |
| 電話番号 | 090-9420-6172 |
| 在籍者の資格 | 一級塗装技能士、防水施工技能士2級、シーリング防水技能検定2級 |
| 保証 | 要相談(契約前に年数と範囲をご確認ください) |
| 対応エリア | 滝沢市・盛岡市・八幡平市・雫石町など |
※公式サイトの掲載内容とペイプロ編集部の取材をもとに作成しています。資格は代表ではなく、在籍するスタッフのものです。保証は工事ごとに決まるため、年数と範囲は契約前に書面で受け取ってください。
\下地から見てくれる塗装を相談する/



洗浄の方法や下地の直し方、冬に塗るかどうかは、業者によって考え方が分かれる点です。
見積もりのときに聞いて、答えを比べてみましょう。
岩手県の外壁塗装・悪質業者に関するよくある質問


100万円の見積もりの見方、断っても訪ねてくる業者への対応、検索で名前が出てこない業者の見方、家族による相談、工事が止まったときの対応、県内の補助金について回答します。
まとめ|岩手県で外壁塗装を頼む前に、見積書と処分歴を確かめよう


岩手県に外壁塗装の悪質業者リストはありませんが、気になる業者の処分歴は、国土交通省と消費者庁のサイトで名前を入れて確かめられます。
2022年6月以降に県が建設業者に出した12件の処分も、原因は現場の安全対策や公共工事の入札をめぐる不正などで、外壁塗装の施主とのトラブルではありませんでした。
一方で、県内の消費生活相談では70歳以上の人で訪問販売の相談が多く、東北では「瓦がずれている」とうそを告げた屋根業者が処分されています。
滝沢市の塗装店代表は、最近は悪質な業者の話をあまり聞かないとしつつ、昔は洗浄をせずに塗る業者や、契約の途中で材料を置いて工事を進める業者がいたと話しています。
契約の前に、見積書に塗料名と塗る範囲が書かれているか、洗浄や下地の補修をどう行うかを確かめてから依頼しましょう。
【この記事のまとめ】
- 岩手県による2022年6月以降の処分12件に、外壁塗装のトラブルによる処分は見当たらなかった
- 突然の点検・即決を求める値引き・公的機関をにおわせる名乗りに注意する
- 契約前に同じ条件の相見積もり・下地補修の範囲・施工する人・保証書を確かめる
- 契約後に不安を感じたら岩手県立県民生活センター(019-624-2209)・消費者ホットライン188へ
※本記事の処分件数は2026年10月13日時点の国土交通省・消費者庁の公表情報にもとづきます。処分を受けた業者が現在どのように営業しているかを示すものではありません。


\ 営業電話なし・断ってもOK /










