外壁塗装のフッ素塗料|耐用年数や単価相場・シリコンとの比較も解説

外壁塗装のフッ素塗料

「外壁塗装にはフッ素塗料が良い」とよく聞きますが、実際にシリコン塗料との違いを知らずに選ぶと後悔することもあります。外壁塗装の塗料選びには、それぞれの特徴や耐用年数、価格相場を理解することが重要です。

この記事で分かること
  • フッ素塗料の特徴と耐用年数、単価相場の概要
  • シリコン塗料との性能や価格の比較ポイント
  • それぞれのメリット・デメリットと塗料選びのコツ

結論として、フッ素塗料は耐久性が高く長持ちするため、長期的に見るとコストパフォーマンスに優れています。一方でシリコン塗料は初期費用が抑えられ、塗り替えを前提とした予算計画には適しています。家の状況や予算に合わせて最適な選択をしましょう。

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監修者:藤孝憲

監修者:藤 孝憲
保有資格:宅地建物取引士・SEO検定1級・CFPなど

資格を活かし、中立的な立場で記事の執筆・監修を行っている。常に生活者目線で専門用語もわかりやすく解説し記事を執筆している。

目次

外壁塗装に使う「フッ素塗料」の概要

外壁塗装に使う「フッ素塗料」の概要

フッ素塗料は、フッ素樹脂を主成分とし、高い耐久性と耐候性を備えているのが最大の特徴です。長期間にわたり美観を保ちやすく、戸建住宅からマンションまで幅広く使用されています。そのため、耐用年数の長さを重視する場合に有力な選択肢となります。

フッ素塗料のタイプ

フッ素塗料には大きく3つのタイプがあり、目的に応じた選択が可能です。

  • 溶剤型は、密着性と耐久性が特に高く、長持ちを重視したいケースに適しています。
  • 水性型は、環境への配慮や施工時の臭いが少ないという点が評価されています。
  • 遮熱型は、赤外線・紫外線を反射して熱を遮断し、外壁の温度上昇を防ぐことで室内環境を快適に保てます。

このように、それぞれ特性があるため、建物の用途や環境に合わせて選びやすい塗料です。

フッ素塗料の耐用年数

フッ素塗料の耐用年数

フッ素塗料の耐用年数はおよそ15〜20年と長く、一般的なシリコン塗料(8〜10年)の約2倍です。

このため、メンテナンスサイクルを減らせ、結果的に費用負担を抑えることにつながります。また、適切な施工や点検を行えば、さらに寿命を延ばすことも可能です。

フッ素塗料の単価相場

フッ素塗料はやや高額ですが、それに見合うだけの耐久性があります。

単価相場は1㎡あたり3,000〜4,500円程度で、40坪の住宅の場合は約130万円が目安です。初期費用は高めですが、長期の耐用年数を考えると費用対効果に優れています。

無機塗料との違い

フッ素塗料は無機塗料に比べ、耐候性と柔軟性のバランスが良く、幅広い建物に対応できる点が魅力です。

無機塗料は紫外線にさらに強く長寿命ですが、塗膜が硬すぎるため、振動や建物の動きによりひび割れが起きやすいデメリットがあります。一方、フッ素塗料はしなやかさがあるため、耐久性と扱いやすさを両立できる塗料です。

【外壁塗装】フッ素塗料とシリコン塗料の比較

【外壁塗装】フッ素塗料とシリコン塗料の比較

フッ素塗料は性能重視、シリコン塗料はコスト重視という違いが明確です。耐用年数・耐候性・防汚性ではフッ素塗料が勝りますが、価格面ではシリコン塗料が手頃で、住宅の外壁塗装に広く使われています。

シリコン塗料とは

シリコン塗料は、シリコン樹脂を主成分とし、外壁塗装においてコストパフォーマンスに優れているのが最大の特長です。フッ素塗料に次ぐ中価格帯の塗料として位置付けられ、手の届きやすさから住宅用に最も普及しています。価格と性能のバランスが良い点で、多くの家庭に選ばれています。

フッ素塗料とシリコン塗料の比較表

両者を比較すると、長期的な耐久性や美観維持を求めるならフッ素塗料が有利で、イニシャルコストを抑えたい場合はシリコン塗料が適しています。

スクロールできます
項目フッ素塗料シリコン塗料
耐用年数15〜20年8〜10年
価格相場(1㎡あたり)3,000〜4,500円1,800〜2,500円
耐候性非常に高い高い
防汚性非常に高いやや高い

この比較からわかるように、フッ素塗料は長寿命でメンテナンス頻度を減らしたい人向き、シリコン塗料は費用を抑えつつ一定の性能を確保したい人に向いています。

シリコン塗料の詳細を知りたい方はこちらをご覧ください。

外壁塗装にフッ素塗料を使うメリット4つ

外壁塗装にフッ素塗料を使うメリット4つ

フッ素塗料は、他の塗料に比べて寿命が長く、美観を保ちやすく、結果的にメンテナンスコストを削減できる点が最大の魅力です。さらに、ツヤのある仕上がりで高級感を演出できるため、長期的に見ても非常に優れた塗料といえます。

メリット1.長持ちする

フッ素塗料は15〜20年以上の耐用年数を持ち、劣化を防いで長期間美観を維持できます。

塗膜がなめらかで撥水性に優れ、微生物が付着しづらいため、外壁の劣化リスクを大幅に減らせます。結果として、頻繁な塗り替えが不要になり、ライフサイクルコストの削減にもつながります。

メリット2.汚れが落ちやすい

メリット2.汚れが落ちやすい

フッ素塗料には「セルフクリーニング効果」があり、汚れが付着しても雨水で自動的に洗い流されます。

そのため、外壁に汚れが蓄積しにくく、洗浄の手間を省けます。特に、汚れが目立ちやすい面やデザイン性を重視する住宅に適した塗料です。

メリット3.メンテナンスコストを減らせる

紫外線や気温変化に強いフッ素塗料は、外壁の劣化を最小限に抑えるため、長期的にメンテナンスコストを削減できます。

さらに遮熱型を選べば、太陽光の赤外線や紫外線をカットして屋内温度を2〜5℃下げる効果が期待できます。これにより、住環境が快適になるだけでなく、冷房費の節約という経済的メリットも生まれます。

メリット4.ツヤのある仕上がりになる

フッ素塗料は、高密度で均一な塗膜を形成するため、光をきれいに反射し、独特のツヤと光沢を生み出します。高級感のある外観に仕上げたい住宅や、長期間美しい外壁を保ちたい場合に適しています。この美観性も、フッ素塗料を選ぶ大きな理由の一つです。

外壁塗装にフッ素塗料を使うデメリット4つ

外壁塗装にフッ素塗料を使うデメリット4つ

フッ素塗料は高性能な一方で、価格や施工面での課題があるため、導入前にデメリットを理解しておくことが大切です。代表的な4つのデメリットとして「価格が高い」「ひび割れしやすい」「施工が難しい」「次回の塗装が大変」が挙げられます。

デメリット1.価格が高い

フッ素塗料は他の塗料に比べて高額で、シリコン塗料の約1.5〜2倍の費用がかかります。

長寿命であることを考慮すると将来的なコストは抑えられますが、初期費用が高い点は大きな負担となり得ます。予算やライフサイクルコストを含めて総合的に判断することが重要です。

デメリット2.ひび割れしやすい

フッ素塗料は塗膜が硬いため、外壁の動きや振動でひび割れが発生しやすいという欠点があります。

ただし、下地処理を入念に行うことや、弾性を持たせたタイプのフッ素塗料を選ぶことで、このリスクを軽減できます。施工前に業者と相談してひび割れ対策を行うことがポイントです。

デメリット3.施工が難しい

デメリット3.施工が難しい

施工の難しさもフッ素塗料の弱点です。

高い施工技術と専門知識を必要とするため、業者選びを誤ると効果を十分に発揮できません。信頼できる施工実績のある業者に依頼することで、デメリットを防ぎやすくなります。

デメリット4.次回の塗装が大変

フッ素塗料は耐久性が高い反面、再塗装が容易ではありません。

部分補修が難しい場合も多く、全面塗装をやり直さなければならないことがあります。そのため、塗装を依頼する際には、次回の塗装計画やメンテナンス方法も事前に確認しておくと安心です。

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外壁塗装にフッ素塗料が向いている建物や部位

外壁塗装にフッ素塗料が向いている建物や部位

フッ素塗料は、メンテナンスの手間やコストを抑えつつ、長期間美観を保てるため、高層建築物や商業施設などの大規模建物、さらに屋根や湿気の多い場所といった過酷な環境の部位に特に適しています。

向いている建物

①高層建築物

高層建物の塗装では足場の設置などに費用や工数が多くかかるため、頻繁に塗り替えるのは非効率です。フッ素塗料を使えば塗り替え間隔を長くでき、メンテナンス負担を大きく軽減できます。

商業施設などの大規模な建物

商業施設やオフィスビルなどは、常に外観の美しさが求められるため、汚れに強く美観を持続できるフッ素塗料は非常に有効です。セルフクリーニング効果で外壁の汚れも自然に落ちやすく、手入れの手間やコストを減らせます。施設のイメージ維持や管理コストの削減に効果を発揮する点で、商業建築に理想的といえます。

向いている部位

向いている部位1.屋根

屋根

屋根は紫外線や風雨、熱にさらされるため、耐候性・耐熱性に優れたフッ素塗料が非常に適しています。色あせしにくく、屋根全体の寿命を延ばせることが大きな利点です。特に遮熱型フッ素塗料を使えば、夏場の室温上昇を抑え、冷房効率を高める効果も期待できます。

②建物の北側や湿気の多い場所

北側や湿気の多い外壁部分は、カビやコケが発生しやすい環境ですが、フッ素塗料は撥水性が高く表面がなめらかなため、コケや藻の付着を防げます。これにより外観を清潔に保ちつつ、建物自体の耐久性維持にもつながります。

外壁塗装用おすすめフッ素塗料3選

外壁塗装用おすすめフッ素塗料3選

外壁塗装で使われるフッ素塗料の代表的な溶剤型・水性型・遮熱型から、それぞれおすすめの製品を具体的に紹介します。どれも信頼性が高く、プロの塗装業者からも評価の高い定番塗料です。

溶剤型:エスケー化研「クリーンマイルドフッソ」

高い耐久性と防汚性能を求めるなら、エスケー化研の「クリーンマイルドフッソ」がおすすめです。

二液タイプの弱溶剤型フッ素樹脂塗料で、強固な塗膜を形成し、長期間外壁を保護できます。臭いが少なく環境にも配慮されており、安心して使用できる点も魅力です。

水性型:アステックペイント「フッ素REVO1000-IR」

水性タイプでありながら高い耐候性と遮熱性を両立しているのが「フッ素REVO1000-IR」です。

耐用年数は約16〜20年と長く、チタン複合遮熱無機顔料によって近赤外線を効果的に反射し、室内温度の上昇を抑えます。さらに低汚染性によって、美しい仕上がりを長期間維持できます

遮熱型:日本ペイント「サーモアイ4F」

省エネ効果を重視するなら、日本ペイントの「サーモアイ4F」が最適です。

JIS規格に認証された屋根用塗料で、太陽光を反射して冷房費の削減効果が期待できます。優れた遮熱性能と耐候性により、長期間にわたって高い日射反射率を維持します。

外壁塗装でフッ素塗料を使うときの5つの注意点

外壁塗装でフッ素塗料を使うときの5つの注意点

フッ素塗料は高性能な一方で、正しい施工条件を守らなければその実力を十分に発揮できません。
塗料の種類や環境条件を誤ると、せっかくの高耐久塗膜が早期に劣化したり、ひび割れや密着不良を起こすリスクがあります。
したがって、「どんな塗料を選ぶか」「どう施工するか」「誰に依頼するか」を意識することが、長寿命化とコスト最適化の鍵です。

ここでは、フッ素塗料を最大限に活かすために押さえておきたい5つの重要な注意点を解説します。
どれも実際の施工現場でトラブルを防ぐために欠かせないポイントです。

注意点1. 最適なタイプのフッ素塗料を選ぶ

住宅の立地や環境条件に適したタイプを選ぶことが重要です。

溶剤型が最適なパターン:海沿い地域や塩害リスクが高い場所では、耐候性・防食性の高い溶剤型が適しています。

・水性型が最適なパターン:住宅密集地や小さな子ども、高齢者、ペットがいる住居では、臭いが少なく周囲に優しい水性型が安心です。

・遮熱型が最適なパターン:南向きの住宅や夏場の気温が高い地域では、遮熱型を使用すると室内温度を抑え、省エネ効果や光熱費削減につながります。

注意点2. 下地処理を徹底する

フッ素塗料の性能を引き出すには下地処理が欠かせません。汚れや古い塗膜を完全に除去しなければ、期待通りの耐久性を発揮できません。

注意点3. ひび割れリスクに対応する

注意点3.ひび割れリスクに対応する

硬い塗膜はひび割れが生じやすいため、柔軟性を高めた弾性タイプを選ぶと安心です。費用はやや上がりますが、その分リスクを大きく軽減できます。

注意点4. リフォーム計画に留意する

フッ素塗料は耐用年数が長いため、塗装以外のリフォーム計画とタイミングを合わせて検討する必要があります。後から改修や増築を行う場合、追加コストや施工手間が発生することもあります。

注意点5. 信頼できる業者に施工を依頼する

施工には高度な技術が必要なため、実績のある信頼できる業者を選ぶことが欠かせません。適切な価格と品質で施工してくれる業者に依頼すれば、長期的に安心して美観を維持できます。

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まとめ

まとめ

フッ素塗料は価格が高めですが、耐用年数・防汚性・美観維持の面で優れており、長期的に見ればコストパフォーマンスの高い選択肢です。住宅の環境に合ったタイプを選び、施工経験豊富な業者に依頼することで、外壁を長く美しく守れます。

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