千葉市で外壁塗装を検討している方の中には、「助成金や補助金は使えるの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
外壁塗装は決して安い工事ではないため、使える制度があれば上手に活用したいところです。
この記事では、2026年最新の千葉市における助成金・補助金の有無や利用条件、対象となる工事内容をわかりやすく解説します。

監修者:山下 昭一
保有資格:一級建築士
早稲田大学理工学部を卒業後、大手設計事務所で腕を磨き独立。 その後、山下建築設計事務所として上場企業など大手企業の設計を担当。
【結論】千葉市には外壁塗装を単独で対象とした助成金は存在しない
まず大前提として、この事実をしっかり押さえておきましょう。
千葉市公式サイトに「外壁塗装の補助金はございません」と明記されている
千葉市の公式サイト(住まいの助成制度ページ)には、「外壁塗装の補助金はありません」と明記されています。
この内容は、2022年11月時点で追記されたもので、2026年現在でも記載されています。
お問合せのお電話を多く頂戴しておりますが、当市におきましては、外壁塗装の補助金はございません。
(出典:千葉市「住まいに関する助成制度」)
それだけ多くの市民から問い合わせがあったということでもありますが、市として明確に「対象外」と公表しているのは事実です。
ネット上には「千葉市でも助成金が使える」という情報が出回っていることもありますが、それらの多くは誤解や情報の古さによるものですので、注意が必要です。
防水・断熱目的の塗装工事でも単独では対象外
「防水性を高める塗装なら対象になるのでは?」と考える方もいますが、残念ながら防水・断熱目的の塗装工事でも対象外です。
千葉市の補助制度は、耐震改修や省エネ設備の導入など、目的がはっきり決められた工事に限って支給されます。
そのため、外壁塗装はどんな機能の塗料を使っても、単独では補助の対象にはなりません。
色変更・ヒビ割れ補修も同様に対象外
「見た目の劣化が気になるので色を変えたい」「小さなヒビを直したい」などの、色変更・ヒビ割れ補修工事も補助金の対象にはなりません。
ただし例外として、耐震診断の結果、構造的な補強が必要と判断された場合は、耐震改修補助制度の中でヒビ割れ補修が含まれることがあります。
この点は、後ほど説明します。
外壁塗装単体は対象外でも、同時施工でコストを抑えられる千葉市の制度3選
①木造住宅耐震改修補助制度(補助上限115万円)
千葉市が実施している補助制度の中で、外壁塗装との同時施工を検討する際にもっとも活用しやすいのがこの制度です。
制度の概要
平成12年(2000年)5月31日以前の耐震基準によって建設された木造住宅を対象に、耐震改修工事費用の一部を補助するものです。
- 補助額:工事費の5分の4、上限115万円(消費税除く)
- 二段階耐震改修の場合:段階ごとに57.5万円が上限
- 申請期間:例年5月1日〜5月30日ごろ(予算に達し次第終了)
- 担当窓口:千葉市建築指導課
対象となる住宅の条件
- 2000年5月31日以前に建築された在来軸組工法の木造住宅
- 平屋または2階建て
- 所有者自身が居住していること
- 市税の滞納がないこと
- 耐震診断の結果、上部構造評点が1.0未満と評価されていること
外壁塗装との同時施工で得られるメリット
耐震改修工事では、柱や壁の補強のために外壁を一部解体・再施工することがあります。
このタイミングで外壁全体の塗装も行えば、足場を共有できるうえ、外壁をきれいにリフレッシュできます。
ただし、補助金の対象はあくまで耐震改修に直接関係する工事費のみであり、外壁塗装費用は全額自己負担です。
見積書は必ず耐震改修費と塗装費で分けて作成するよう、施工業者に依頼してください。
②住宅用設備等脱炭素化促進事業補助金(省エネ・断熱改修)
家庭における地球温暖化対策を推進するために、千葉市が実施している補助制度です。
外壁塗装そのものは対象外ですが、対象となる設備や改修工事と同時に外壁塗装を行うことで、足場代の節約が期待できます。
主な対象と補助額の目安
- 太陽光発電システム:上限6万円(新築は対象外)
- 定置用リチウムイオン蓄電システム:上限7万円
- 家庭用燃料電池システム(エネファーム・自立運転機能あり):上限10万円
- 窓の断熱改修(内窓・複層ガラスへの交換など):補助あり
補助額は決して大きくありませんが、断熱窓の設置などは足場が必要になるケースもあるため、外壁塗装と同時に行うことでトータルコストを抑えやすくなります。
③高齢者住宅改修費支援サービス事業(バリアフリー改修)
65歳以上で要介護(または要支援)の認定を受けた方が対象の制度です。
日常生活を安全に送るための住宅改修費用の一部を助成します。
- 対象者:65歳以上で身体機能の低下により日常生活に支障がある方
- 補助額:上限68万円(所得に応じて助成割合が変動)
- 担当窓口:千葉市高齢福祉課
手すりの取り付けや段差解消などの改修工事に足場が必要な場合は、外壁塗装との同時施工でコスト削減が見込めます。
ただし、こちらも対象者が限られるため、まずは担当窓口への確認が必要です。
千葉市で補助制度を活用するための申請手順
上記の制度を利用するには、工事着工前に申請を済ませる必要があります。
これを守らなければ、どんな工事でも補助金は受け取れないため、手順を正しく理解しておきましょう。
まず最初にやるべきことは、千葉市の担当窓口への相談です。
耐震改修補助なら建築指導課、省エネ補助なら脱炭素推進課、バリアフリー改修なら高齢福祉課が窓口になります。
自宅や工事内容が対象か、申請期間はいつかを事前に市役所へ確認しましょう。
「この制度が使えます」と契約を急がせる悪質業者もいるため、必ず一次情報を自分で確認することが大切です。
対象工事であることが確認できたら、施工業者に見積もりを依頼します。
この際、補助対象の工事と外壁塗装など対象外の工事は、必ず別々の見積書にしてもらうことが重要です。
同一の見積書に混在していると審査で問題になる場合があります。
申請に必要な書類は制度によって異なりますが、一般的には以下のものが求められます。
- 申請書(市のホームページからダウンロード)
- 住民票
- 建築確認通知書または登記事項証明書
- 工事の見積書(対象工事・対象外工事を分けたもの)
- 工事前の写真
- 市税の納税証明書
書類を揃えたら窓口に申請します。審査が通ると「交付決定通知書」が届きます。
工事に着手できるのは、この通知書を受け取ったあとです。
通知前に着工してしまった場合は、補助金の対象外になりますので絶対に注意してください。
審査から決定まで、おおむね1〜2ヶ月程度かかることを見越してスケジュールを立てましょう。
交付決定後、工事を進めます。
工事中の写真(着工前・工事中・完了後)は必ず撮影しておきましょう。
後の完了報告に使用します。
工事が完了したら、完了報告書と工事完了の写真、領収書などを窓口に提出します。
内容が確認されれば、指定の口座に補助金が振り込まれます。
補助金申請でよくある失敗と注意点
「せっかく申請したのに対象外だった」「もらえると思っていたのに…」というトラブルはよく聞く話です。
事前に知っておけば防げることばかりなので、しっかり確認しておきましょう。
着工前に申請しないと補助金はゼロ円になる
何度でも言いますが、これが最大の落とし穴です。
「先に工事を終わらせてから申請すればいい」という感覚でいると、すべてが無駄になります。
補助金はあくまで「これから行う工事」に対して交付されるものです。
どんなに正当な工事でも、着工後の申請は受け付けてもらえません。
予算上限に達すると期間内でも申請が締め切られる
千葉市の耐震改修補助制度は、申請期間が設けられていますが、予算額に達した時点で受付が終了します。
「まだ期間内だから大丈夫」と油断していると、申請できなかった、ということも起こり得ます。
申請期間が始まったら、なるべく早めに動くことが大切です。
対象工事と対象外工事の見積書を分けること
外壁塗装と耐震改修を同時に行う場合、施工業者によっては一枚の見積書にまとめて出してくることがあります。
しかし補助金の審査では、対象工事の費用が明確に区分されていることが求められます。
最初から「見積書を分けてほしい」と業者に伝えておくとスムーズです。
「助成金が使える」と言う業者には要注意
訪問販売や電話営業で「今なら助成金が使えますよ」と言ってくる業者には注意が必要です。
千葉市には外壁塗装単体の助成金はないにもかかわらず、こうしたトークで契約を急かすケースがあります。
国民生活センターへの外壁塗装関連の相談件数は年間1万件を超えており、決して他人事ではありません。
不審に思ったら、必ず市役所の窓口に直接確認しましょう。
助成金が使えなくても外壁塗装費用を抑える5つの方法
①火災保険を活用する(風災・雹災・雪災)
台風の飛来物や雹による外壁損傷は、火災保険の風災・雹災補償で修理費が賄える場合があります。
千葉県は台風の影響を受けやすい地域でもあり、意外と多くの方が対象になり得ます。
火災保険が使えるのは災害による損傷のみで、経年劣化による剥がれや色あせは対象外です。
過去に被害を受けた心当たりがある方は、まず保険会社や信頼できる業者に相談してみましょう。
②複数社で相見積もりを取る
外壁塗装の費用は、業者によって大きく異なります。
同じ工事内容でも、業者によって30〜50万円以上の差が出ることも珍しくありません。
最低でも3社以上から見積もりを取ることで、適正価格の相場が見えてきます。
相見積もりは、業者にとっても「しっかり比較している施主」という印象を与えるため、価格交渉がしやすくなるメリットもあります。
③屋根塗装と同時施工で足場代を節約する
外壁塗装と屋根塗装は、どちらも足場の設置が必要です。
それぞれ別々のタイミングで行うと足場代が2回分かかりますが、同時に施工すれば足場代は1回分で済みます。
屋根の状態も気になっている場合は、ぜひ同時施工を検討してみてください。
長い目で見ると、10〜20万円程度の節約になることも!
④国の省エネ補助制度を確認する
国や千葉県が実施する省エネリフォーム関連の補助制度は、年度によって内容が変わります。
断熱改修や高効率給湯器の設置などが対象になる場合があり、外壁塗装と同時に行う断熱工事が補助対象になることも。
新年度制度は毎年4〜5月に公表されることが多いため、リフォームを検討したら国土交通省や千葉市のサイトを定期的に確認しましょう。
⑤住宅ローン減税・固定資産税の軽減措置を活用する
耐震改修工事を行った場合には、固定資産税の減額措置や所得税の特別控除が受けられる場合があります。
外壁塗装とは直接関係しませんが、耐震改修を同時に検討している場合は税制優遇の活用も視野に入れましょう。
制度を組み合わせることで、トータルの負担を軽減できる可能性があります。
詳細は千葉市建築指導課または税務署にご確認ください。
よくある質問(FAQ)
まとめ:千葉市で外壁塗装を賢く進めるためのポイント
この記事の内容を簡単に整理します。
- 千葉市には外壁塗装を単独で対象とした助成金はない(市公式サイトにも明記)
- 耐震改修補助・省エネ補助・バリアフリー改修補助との同時施工で足場代などのコスト削減は可能
- 耐震改修補助は最大115万円と金額が大きく、築年数が古い木造住宅の方には特に検討の価値がある
- 補助金を利用する場合は必ず着工前に申請すること
- 助成金以外にも火災保険・相見積もり・同時施工・国の補助制度・税制優遇など費用を抑える方法はある
外壁塗装は「なんとなく時期が来たから」ではなく、制度や費用をしっかり調べたうえで計画的に進めることが大切です。
特に耐震改修を検討している方は、補助申請の期間が限られているので、年明けから動き始めるくらいの気持ちで準備を進めてみてください。
わからないことがあれば、まず千葉市の窓口に相談するのが一番です。
電話一本で丁寧に教えてもらえますし、「うちは対象になるの?」という初歩的な質問も遠慮なくできます。
千葉市の外壁塗装・補助制度に関する問い合わせ先
- 千葉市 住宅政策課(住まいに関する助成制度全般)
電話:043-245-5853
所在地:千葉市中央区千葉港1番1号 千葉市役所低層棟4階
受付時間:月〜金 午前9時〜午後5時(祝休日・年末年始を除く)
公式URL:https://www.city.chiba.jp/toshi/kenchiku/jutakuseisaku/03_index.html - 千葉市 建築指導課(耐震診断・耐震改修補助担当)
公式URL:https://www.city.chiba.jp/toshi/kenchiku/shido/news_juukankyou.html - 千葉市 脱炭素推進課(省エネ・再エネ設備補助担当)
- 千葉市 高齢福祉課(高齢者住宅改修費支援担当)
