外壁塗装を考える多くの人が、「断熱塗料の効果は本当にあるのか?」と疑問に感じています。
結論から言うと、断熱塗料は“まったく効果がない”わけではありませんが、環境や施工条件によっては期待したほどの結果が得られないケースがあります。
また、「断熱」と「遮熱」の違いを理解しないまま選ぶと、効果を実感できない原因にもなります。
- 断熱塗料が「効果なし」と言われる理由と実際の検証結果
- 遮熱塗料との違いと効果を高める正しい使い分け方
- 後悔しないための塗料選びと施工業者の見極めポイント
この記事では、専門家の知見と施工事例をもとに、「断熱塗料は効果がない」と言われる理由を検証しつつ、効果を最大化する方法を分かりやすく解説します。
最後まで読めば、自分の家に断熱塗料が本当に向いているかを自信を持って判断できるようになります。
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監修者:藤 孝憲
保有資格:宅地建物取引士・SEO検定1級・CFPなど
資格を活かし、中立的な立場で記事の執筆・監修を行っている。常に生活者目線で専門用語もわかりやすく解説し記事を執筆している。
「断熱塗料」は効果なし?基本知識と真実を徹底解説

断熱塗料は正しく施工すれば、省エネ効果や室内の快適性向上に貢献します。しかし、「効果なし」と感じる人が多いのは、仕組みや施工条件への理解不足が原因です。
断熱塗料は、外壁や屋根に塗ることで熱の伝わりを抑え、室内温度を安定させる塗料です。
外からの熱を室内に伝えにくくし、冬場には室内の暖かさを逃がしにくいため、省エネ効果と快適な住環境づくりに役立ちます。
塗料には、小さなセラミック粒子や中空ビーズが含まれており、これらの構造が熱の伝導をブロックします。
その結果として、エアコンや暖房の効きがよくなり、光熱費の削減にもつながります。
そのため、断熱塗料は外観を整えるだけでなく“住宅の温熱環境を整えるエコ素材”としても注目されています。
なぜ断熱塗料は「効果なし」と言われるのか?
断熱塗料が「効果なし」と言われるのは、性能の問題ではなく、施工条件や期待の持ち方に原因があります。
よくある要因には、「期待が大きすぎる」「施工不良」「立地や構造の影響」などがあります。
多くの人が、塗るだけで室温が劇的に変わると誤解していますが、実際には断熱材や窓性能など、家全体の要素が関係します。
厚み不足や塗りムラなどがあると、本来の性能を発揮できません。
そのため、適切な条件と理解のもとで施工すれば、断熱塗料は確実に効果を発揮します。
断熱塗料と遮熱塗料の違い

断熱塗料は「熱を伝えにくくする」、遮熱塗料は「熱を反射する」ことで快適性を高める塗料です。
断熱塗料は、夏は外の熱を建物内に通しにくく、冬は室内の暖気を逃がしにくい点が特徴です。
一方で、遮熱塗料は太陽光を反射して建物表面の温度上昇を抑え、特に夏場の環境を改善します。
どちらも省エネにつながりますが、目的と環境によって選び分けることが重要です。
断熱塗料は年間を通じて効果を実感でき、遮熱塗料は夏の暑さ対策に特化しています。
断熱塗料と遮熱塗料の違いの表
以下の表は、費用や耐用年数、効果の出やすい季節などを比較したものです。選定の参考にしてください。
| 断熱塗料 | 遮熱塗料 | |
|---|---|---|
| 熱対策の仕組み | 熱エネルギーを塗膜で受け止め、内部へ伝わりにくくする | 太陽光を反射し、建物に熱がこもりにくくする |
| 期待できる季節 | 夏・冬ともに効果を得やすい(室内温度の上昇・下降を抑える) | 夏場の室温上昇を抑えるのがメイン(冬の断熱効果は限定的) |
| 費用相場 | 断熱機能があるため比較的高価(2,500~4,500円/㎡) | やや安価だが通常塗料より高価(2,000〜4,000円/㎡) |
| 耐用年数 | 約10〜15年程度(塗料の種類や施工方法による) | ほぼ同程度(メーカーや塗料のグレードによって変動) |
| 仕上がりの厚さ | 熱を逃しにくい塗膜を形成するため、所定の厚みを厳守しないと効果が低下しやすい | 標準的な外壁塗装とほぼ同等(ただし、遮熱効果を維持するためには定期的なメンテナンスや再塗装が必要) |
| 相性の良い家屋 | 断熱材が少ない建物や、寒暖の差が大きい地域の住宅など | 夏場の日差しが厳しい地域の住宅や屋根が直射日光を強く受ける建物など、とくに「夏の暑さ対策」を優先したい場合に向いている |
| 選び方のポイント | 事前に住宅の断熱状況や地域特性を確認し、期待する省エネ効果とのバランスをチェック | 「夏の暑さをとにかく緩和したい」「コストを少し抑えたい」という場合に有力。ただし施工実績や技術面も業者に確認し、屋根・外壁全体を総合的に判断すること |
断熱塗料と遮熱塗料は、住まいの条件と目的に応じて使い分けることで、年間を通じた快適性と省エネを最大化できます。
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断熱塗料のメリット

断熱塗料のメリットは「省エネ効果」「室内の快適性向上」「建物寿命の延長」の3つです。
単に外観を綺麗にするだけでなく、住環境そのものの質を向上させられる点が、一般的な塗料との最大の違いです。それぞれのメリットについて具体的に見ていきましょう。
高い省エネ効果で冷暖房費を節約できる
断熱塗料は、建物内外の熱の出入りを抑え、冷暖房の使用を減らして光熱費を節約できます。
外壁や屋根を通じて伝わる熱をカットすることで、冷房や暖房の効率が上がり、環境負荷の少ない省エネ生活を実現します。
例えば、外気温が35℃を超える真夏でも、内部温度の上昇を最大2〜3℃抑えられたというデータがあります。この差により、エアコンの設定温度を下げすぎずに快適に過ごせるため、電気代削減が可能です。
断熱塗料は、日々の消費電力を抑えながら快適さを維持できる“経済的な断熱対策”です。
環境省が実施したヒートアイランド対策技術の実証事業においても、高反射率塗料(遮熱・断熱機能を持つ塗料)の効果が確認されています。 東京都との協働実験の事例では、未施工の区画と比較して「屋根の表面温度を最大約15℃低減」「室内温度を最大約1.5℃低減」させる効果が報告されており、空調負荷の削減に有効な技術として位置づけられています。
(参考)
環境省:「ヒートアイランド対策技術分野(建築物外皮による空調負荷低減等技術)実証試験」
室内温度が安定しやすい
断熱塗料は、外気温の影響を受けにくく、室内の温度を安定して快適に保てます。
建物表面からの熱エネルギー伝達をコントロールすることで、季節や時間帯による温度変化を小さくし、常に過ごしやすい環境を維持します。
特に昼夜の寒暖差が大きい日や、季節の変わり目にはその違いがはっきりと感じられます。
温度変化が穏やかな室内空間は、赤ちゃんや高齢者がいる家庭にとっても安全で快適です。
外壁・屋根の劣化を軽減して建物寿命を延ばせる
断熱塗料は、熱や紫外線による外壁・屋根の劣化を抑え、建物の寿命を延ばします。
金属屋根やモルタル壁は、日々の温度変化で膨張・収縮を繰り返し、ひび割れや塗膜のはがれを起こしやすいですが、断熱塗料はその熱ストレスを和らげます。
表面温度を穏やかに保つことで、建材へのダメージを最小限に抑えられ、塗装の再施工タイミングを延ばすことが可能になります。
結果としてメンテナンス回数が減り、長期的に見てコスト削減にもつながります。
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断熱塗料のデメリット

断熱塗料のデメリットは「費用の高さ」「効果の差」「施工リスク」の3点です。
高機能な反面コストがかかり、住環境によっては十分な効果を感じにくい場合があります。さらに、施工精度が低いと本来の性能を発揮できません。
ここでは、導入前に確認しておきたい注意点を詳しく解説します。
一般的な塗料よりも高額になりやすい
断熱塗料は高機能なぶん、一般的な外壁塗料よりも1.5〜2倍ほど高額になる傾向があります。
1㎡あたりの材料費はおおむね2,500〜4,500円、施工費を含めると4,000〜7,500円程度とされています。標準的なシリコン塗料やウレタン塗料と比べるとコスト差は明確です。
さらに、断熱性能を引き出すには塗布厚の管理が欠かせず、職人の技術が求められるため施工費も上がりやすくなります。
初期費用は高くても、省エネ効果や塗り替え頻度の少なさを含めた「長期的コスト」で判断することが重要です。
立地や住宅構造によって効果を実感しにくいケースもある
断熱塗料の効果は、住宅の構造や立地条件によって差が出やすく、必ずしも全ての家で体感できるとは限りません。
たとえば、もともと断熱材がしっかりしている住宅や、北向きで日当たりが悪い場合、あるいは風通しのよい高台住宅などでは、塗料単体の効果が感じにくくなります。
また、RC造(鉄筋コンクリート造)の建物では、効果が出るまでに時間がかかることもあります。
断熱塗料だけに頼らず、窓や壁の断熱材など他の対策との併用で全体の効果を高めることが大切です。
施工不良で本来の断熱性能が発揮されないリスクがある
断熱塗料は、塗布量や塗り方を誤ると効果が半減してしまうほど、施工精度に左右される塗料です。
塗布量が不足したり塗りムラが生じたりすると、部分的に断熱性が失われてしまいます。また、下地に劣化や汚れが残っていると、密着不良や剥がれの原因になります。
そのため、断熱塗料は一般塗料よりも厳密な施工管理が必要です。
信頼できる実績のある業者に依頼し、丁寧な下地処理と適切な厚みでの施工を徹底することが失敗を防ぐ鍵です。
断熱塗料の費用相場

断熱塗料の費用は、1㎡あたりおおよそ4,000〜7,500円が相場で、一般的な外壁塗料より高額です。
これは、断熱性能を得るための高機能素材や塗布技術が必要で、通常のシリコン塗料などと比べると1.5〜2倍の費用がかかるためです。
ただし、長期的に見れば省エネ効果による光熱費削減や再塗装の回数削減で、トータルコストを抑えられるケースもあります。
費用だけで判断するのではなく、「長期的なコストパフォーマンス」で比較することが賢明です。
以下の表では、一般的な価格帯をまとめています。実際の費用は住宅の面積や使用塗料、施工業者の価格設定によって変動するため、複数見積もりを取り比較検討することをおすすめします。
| 項目 | 相場の目安(1㎡あたり) |
|---|---|
| 断熱塗料の材料費 | 2,500~4,500円 |
| 施工費(下地処理含む) | 1,500~3,000円 |
| 合計(1㎡あたり) | 4,000~7,500円 |
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断熱塗料の効果を最大化する方法

断熱塗料の効果を最大化するには、「塗料選び」「色選び」「屋根施工」「断熱材の併用」「窓対策」の5つが重要です。
製品ごとの性能を理解し、明るい色を選ぶだけでなく、屋根や窓の断熱強化も組み合わせることで、より高い省エネ・快適性を実現できます。
ここでは、効果を引き出すための具体的な方法を紹介します。
メーカーや製品ごとの性能を確認する
断熱塗料はメーカーごとに性能や機能の特徴が異なるため、製品選びを慎重に行うことが大切です。
見た目では大きな差がないように見えても、断熱・遮熱性能や成分構成、耐久性などに違いがあります。
たとえば、日進産業の「ガイナ」はJAXAの技術を応用した多機能塗料で、断熱・遮熱・防音効果を兼ね備えています。アステックペイントの「EC-100PCM」や日本ペイントの「サーモアイ4F」などは、屋根専用の高反射タイプとして人気です。
製品の特徴を理解して選ぶことで、環境や目的に合った最適な断熱性能が得られます。
明るい色を選ぶ
断熱効果を高めたいなら、白やアイボリーなどの明るい色を選ぶのが効果的です。
明るい色ほど太陽光を効率よく反射し、熱の吸収を抑えられます。一方で、黒や濃色系は熱を吸収し、表面温度が高くなりやすい傾向にあります。
断熱塗料の性能は、色の選び方によっても変化します。同一の塗料でも、濃い色では表面温度に最大15℃ほどの差が出ることもあります。
見た目のデザイン性だけでなく、断熱目的に合わせた色選びが、省エネ効果のカギを握ります。
屋根の塗装もする

断熱性能を引き出すには、外壁だけでなく屋根にも断熱塗料を施工することが重要です。
屋根は太陽光を直接受ける面積が大きく、建物全体の温度変化に直結します。屋根の塗装を行うことで、室内の温度上昇を大幅に抑えられます。
また、外壁と屋根の塗装を同時に行えば、足場設置費用などのコストをまとめられる利点もあります。
屋根と外壁を一体で施工することで、費用対効果と断熱性の両方を高められます。
断熱材も取り入れて効果を高める
断熱塗料の性能を最大限に発揮するには、断熱材の併用が有効です。
塗料だけでは限界があり、壁や天井、床の内部に断熱材を追加すると、熱の伝導をさらに抑えられます。
グラスウールや発泡ウレタンなどを壁内に施工すると、建物全体の断熱性能が格段に上がります。特に築年数の古い住宅では断熱材が未施工な場合も多く、補強する価値があります。
「塗料+断熱材」の組み合わせが、最も高い省エネ効果を生み出します。
窓にフィルムやシートを貼り断熱対策をする
窓の断熱対策を行うことで、断熱塗料の効果を大幅に向上できます。
住宅の熱の約50%は窓から出入りするといわれており、窓部分の対策を怠ると断熱塗料の効果が半減してしまいます。
断熱フィルムや遮熱シートをガラス面に貼るだけで、赤外線や紫外線を大幅にカットでき、室温上昇を防げます。近年では高透明・高機能タイプも増え、外観を損ねずに断熱強化が可能です。
窓対策と断熱塗料を併用すれば、低コストで家全体の快適性を向上できます。
断熱塗装をする際の業者の選び方

断熱塗装の仕上がりと効果を左右するのは、業者選びの精度です。
信頼できる業者を選ぶには「施工実績」「見積りの明瞭さ」「保証・アフターサービス」の3つを確認することが欠かせません。
ここでは、断熱塗料の性能を最大限発揮させるための業者選びのポイントを紹介します。
断熱塗料の施工実績が豊富かを確認する
業者を選ぶ際は、断熱塗料の施工実績が豊富かどうかを最優先で確認しましょう。
断熱塗装は専門的な知識と経験が必要で、扱う塗料の特性に応じた下地処理や塗布方法を理解していなければ、十分な効果を発揮できません。
施工実績のある業者は、塗料の特性に応じて最適な塗り方を提案でき、安定した品質の仕上げを提供します。過去の施工事例をホームページで公開している業者や、問い合わせ時に具体例を説明できる業者は信頼度が高い傾向です。
施工事例の量と質は、その業者の技術力と信頼性を示す最も確実な指標です。
見積書に詳細な内訳が記載されているかチェックする
見積書には、塗料の種類や塗布面積、作業工程などの詳細が明記されているかを必ず確認しましょう。
内訳が具体的な見積書を出す業者は、作業内容に責任を持ち、顧客に対して透明性を重視している証拠です。
反対に「一式」「一括」とだけ記載された見積書は、内容不明瞭で後から追加費用が発生するリスクがあります。特に断熱塗料は材料費が高額なため、適正価格かどうかの判断が欠かせません。
複数の業者から相見積もりを取り、「価格」だけでなく「説明の丁寧さ」や「根拠の明確さ」も比較することが大切です。
保証内容とアフターサービスの有無を確認する
施工後も安心できるように、保証の有無とアフターサービス内容を事前に確認しましょう。
断熱塗料は耐用年数が長いため、性能の持続やメンテナンス対応が品質維持の重要なポイントになります。
優良業者であれば、5〜10年の保証を明示し、施工後のトラブルにも迅速に対応します。さらに、塗料メーカーの保証制度を適用できる場合もあります。
保証内容は口頭ではなく書面で確認し、定期点検の有無も含めて契約前に明確にしておくことが信頼確保の基本です。
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断熱塗料を利用して室内環境を快適にしよう

断熱塗料は、正しく施工すれば室内環境を快適にし、光熱費の削減や建物寿命の延長にもつながる高コストパフォーマンスな塗料です。
「効果がない」と感じるケースの多くは、塗布不良や過度な期待、比較基準の誤りが原因であり、塗料そのものの性能不足ではありません。
断熱塗料は、外気の影響を抑えて室温を安定させ、快適性と省エネ性を両立します。適切な施工と製品選びによって、長期的に住宅の価値を高められます。
信頼できる業者を選び、正しい知識で施工すれば、断熱塗料は確実に暮らしの快適度を上げる投資になります。
断熱塗料を取り入れた外壁塗装を検討している方には、ペイプロの利用がおすすめです。
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