外壁塗装の11工程と期間を徹底解説|生活への影響と近隣トラブル対策も紹介

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外壁塗装の工事期間は、一般的な戸建てで7〜10日ほどが目安です。
期間中は足場の設置音・高圧洗浄・塗料の臭いなど、日常生活や近隣への影響も避けられません。
工程を理解していないと、洗濯物が干せない・窓が開けられないといった不便が生じることもあります。

外壁塗装の不安を減らしたい方や、工事中の生活を快適にしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

この記事で分かること
  • 外壁塗装の11工程と、それぞれの流れ
  • 工事期間の目安(通常・屋根併用時の違い)
  • 近隣への迷惑やトラブルを抑えるための対策

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<この記事を書いた人

女性

筆者:K

自宅の外壁塗装を行った際の体験をもとに執筆しています。見積もりから完成までの流れを振り返りながら、失敗しないためのポイントを紹介しています。

井上咲

監修者:井上咲
保有資格:宅地建物取引士

ビルオーナー業にてテナントとの契約業務、商業ビルの買収、不動産管理などを担当。現在は専業ライターとして、多くの不動産関連メディアに携わっている。

目次

外壁塗装の作業工程と工期の目安は?

外壁塗装のイメージ画像

外壁塗装は各工程に半日〜数日を要し、一般的な戸建てで全体の工期は7〜10日ほどが目安です。
屋根塗装も同時に行う場合は作業量が増えるため、工期は約2週間前後になるのが一般的です。

また、外壁塗装の期間中は騒音や臭い、足場の設置・撤去など、生活への影響が生じる場合があります。
トラブルが起きた際にすぐ対応できるよう、旅行や長期不在、大きなイベントと工事日程が重ならないように調整しておくことが大切です。

外壁塗装の全11工程(標準的な流れ)

  1. 現場の確認(事前調査)
  2. 足場設置・保護シートの張り込み
  3. 外壁の高圧洗浄
  4. 下地処理(補修)
  5. 窓や玄関ドア、設備類の養生
  6. 付帯部(軒天・雨樋・破風板など)の塗装
  7. 外壁の下塗り
  8. 外壁の中塗り
  9. 外壁の上塗り(仕上げ)
  10. 完了後の点検・仕上げの手直し
  11. 養生外し・足場の解体

外壁塗装の全工程と内容を詳しく解説

外壁塗装の工程を説明する作業員の画像

外壁塗装は、全11の工程が順序どおり正しく行われてはじめて耐久性と美しい仕上がりが実現する工事です。
そのため、どの工程も省略できず、ひとつでも不十分だと後の不具合につながります。

外壁塗装は現場確認から足場解体まで複数の作業が連続して進むため、それぞれの工程にどんな目的があるのかを知っておくと、工事への不安が減り、トラブルも防ぎやすくなります。

以下で、代表的な11の工程をわかりやすく解説します。

①現場の確認(半日)

工事の初日は、足場を安全に設置できるか確認するための現場調査を行います。
建物周囲に十分なスペースがあるか、隣家との距離は適正かなどを細かくチェックし、作業計画を最終調整します。

敷地の状況によっては、歩道や道路に足場をかける必要が生じるケースもあります。その場合、業者が警察署へ 「道路占用許可」を申請し、法令に基づいた適正な工事が行えるよう手続きを進めます。

外壁塗装は足場の設置から始まるため、この現場確認はトラブル防止のために欠かせない重要な工程です。

②足場と保護シートの設置(半日~1日)

外壁塗装では、作業員が安全に移動しながら塗装できるよう、建物全体に足場を設置します。重い塗料缶を持ちながら高所で作業するため、安定した足場は仕上がりの品質にも直結します。

同時に、塗料の飛散や高圧洗浄の水しぶきを周囲へ広げないよう、足場の外側には保護シート(飛散防止ネット)を張ります。家全体が覆われるため圧迫感を感じる人もいますが、外壁塗装では必須の工程です。

③外壁の高圧洗浄(半日~1日)

塗装前に外壁の表面についたホコリ・カビ・チョーキング(白い粉)・古い塗膜を高圧洗浄機で丁寧に洗い流します。

洗浄が不十分だと、塗料が密着せず短期間で剥がれやひび割れが発生するリスクが高まります。
そのため、高圧洗浄は耐久性を左右する非常に重要な工程です。

④下地処理(1日~数日)

下地処理は、外壁の耐久性を高めるために不可欠な作業です。
ひび割れ(クラック)にはパテを充填し、サイディングの目地はシーリング材を打ち替えて補修します。

この工程を丁寧に行うことで、塗料が均一に密着し、仕上がりが美しくなります。
逆に、下地処理が不十分だと雨水が入り込み、建物内部の劣化やカビの発生につながるため、外壁塗装の中でも特に 品質差が出やすい工程です。

⑤窓やドアの養生(1日)

塗料が付着してはいけない部分を守るため、窓・玄関ドア・給湯器・配管・植木などにビニールシートとテープで養生を行います。

外壁と直接関係のない部分も広範囲で覆うため、「家の外観がほぼシートで覆われる」と思っておくと良いでしょう。
エアコンの室外機は通常使用できませんが、希望すればメッシュシートによる通気性のある養生に変更してもらうことも可能です。

⑥付帯部(軒天や雨樋等)の塗装(1~2日)

外壁塗装と同時に、軒天・雨樋・破風板・雨戸などの付帯部の塗装を行います。
外壁だけをきれいにすると、付帯部の古さが目立つため、全体の美観を整えるためにも同時施工が一般的です。

さらに、付帯部を別のタイミングで塗装すると足場代が二重にかかるため、まとめて施工することで費用を抑えられるメリットがあります。

不要な部位があれば、事前の打ち合わせ時に業者へ伝えておきましょう。

⑦外壁の下塗り(1~2日)

下塗りは、中塗り・上塗りとの密着性を高めるための最も重要な基礎工程です。
プライマー・シーラー・フィラーなど、外壁材に適した下塗り材を使用し、塗膜の土台を形成します。

この工程が不十分だと、塗料がうまく定着せず、早期の剥がれや膨れの原因になります。
次回の塗り替えにも影響するため、職人が特に注意深く行う作業です。

⑧外壁の中塗り(1~2日)

下塗りが完全に乾燥したら、仕上げ塗料の1回目となる中塗りを行います。
塗膜の厚みをつくり、希望色のベースを整える役割があります。

気温・湿度・風の強さによっては乾燥に時間がかかるため、天候を確認しながら丁寧に進められます。

⑨外壁の上塗り(1~2日)

上塗りは、外壁の最終仕上げとなる工程で、美観・防水性・耐久性を最大限に高める重要な作業です。

中塗りの乾燥が不十分な状態で塗装を進めると、内部が固まらず施工不良の原因になるため、乾燥状態を慎重に確認してから塗り重ねます。

⑩塗装完了の点検と手直し(1日)

すべての塗装工程が終わったら、職人と現場責任者が塗り残し・ムラ・付帯部の仕上がりを最終チェックします。

もし不備が見つかった場合は、その場で手直しが行われます。
引き渡し後は対応が難しくなる場合があるため、依頼者自身も一緒に確認し、気になる点があれば遠慮なく伝えることが大切です。

⑪養生外しと足場の解体(1日)

外壁塗装の点検や手直しが終わると、足場の解体と保護シートの撤去が行われます。
業者は全てのビニールシートとテープを持ち帰るため、家の周りに残っていないか確認しましょう。

また、養生を外した際には、窓枠や手すりなど、塗装すべきではない部分に塗料が付いていないか確認し、問題があればその場で業者に伝えて対応を依頼しましょう。

足場撤去後は工事完了となり、外壁塗装の新しい外観が見られる瞬間です。

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外壁塗装で起きやすい生活・近隣トラブルとその対策

外壁塗装工事中の家の画像

外壁塗装は、足場の設置・高圧洗浄・塗装作業などの工程により、依頼主の生活が制限されるだけでなく、近隣住民にも騒音・臭い・飛散物などの影響が生じやすい工事です。

こうしたトラブルは事前に把握して準備しておくことで大幅に防ぐことができます。

生活動線が制限されたり、騒音や臭いが近隣との関係に影響する可能性もあるため、工事前の説明・挨拶・生活面での調整が非常に重要です。
ここでは、実際の工事で起こりやすい具体的なトラブルと、依頼主ができる対策をわかりやすく紹介します。

車や植木の移動

現場確認の際、足場の設置や作業動線を確保するため、車・植木・物置などが障害物になる場合は移動を求められることがあります。
スムーズに工事を開始できるよう、あらかじめ移動しておきましょう。

特に駐車場の車が足場設置の妨げになるケースは多く、工事期間中は毎日移動が必要になることがあります。

朝夕の車の出し入れが難しい場合は、一時的に近隣の駐車場を借りる方法もあります。ただし、その場合の駐車場代は依頼主の自己負担となります。

騒音

外壁塗装では複数の工程で騒音が発生します。
特に大きいのは、足場の設置・解体時の金属音 です。パイプ同士がぶつかるため、依頼主・近隣住民ともにストレスを感じやすい工程です。

工事中は以下の騒音も避けられません。

  • 作業員が足場を歩く音
  • 高圧洗浄機の稼働音
  • 作業中の会話

外壁塗装では「常に多少の騒音がある」ことを理解し、事前の近隣挨拶・説明がトラブル予防に非常に効果的です。

特に注意が必要となる赤ちゃんやペットがいる家庭は、以下の対策が有効です。

  • 防音シートを壁に貼る
  • 防音カーテンを使用する
  • 昼間の工事時間帯は散歩などで室外に出る

日常生活のストレスを軽減するためにも、事前の準備をおすすめします。

高圧洗浄による水や汚れの飛散

高圧洗浄の工程では、依頼主の家だけでなく、近隣住宅に水や汚れが飛散する可能性があります。
そのため、工事当日は窓を閉めておく必要があります。

近隣住民には、以下を事前に説明しておくと安心です。

  • 高圧洗浄の実施日
  • 飛散の可能性
  • 洗浄中は窓を開けないようお願いすること

通常、業者は高圧洗浄後に依頼主宅と近隣住宅の状況確認を行います。
打ち合わせ段階で「飛散確認が工程に含まれているか」をチェックしておくと安心です。

塗料の臭い

塗装工程が始まると、塗料特有の臭いが発生します。
この期間は、窓やドアを開けずに換気を控える必要があります。

赤ちゃん・高齢者・ペットなど、臭いに敏感な家族がいる場合は特に注意し、事前に対策を取っておきましょう。

また、近隣住民に対しては、

  • 下塗り〜上塗りの期間
  • 臭いが発生すること
  • 窓を開けないほうが良い日程

を事前に伝えておくと、トラブル防止につながります。

ドアや窓の開閉

外壁塗装中は、窓・ドアが養生シートで覆われるため基本的に開閉ができません。
しかし、生活導線や換気を考えると、完全に封じられると不便になります。

  • 出入りに使うドア
  • 換気のために開けたい窓

は、依頼主自身が 「開閉できる状態で養生してほしい」 と事前に伝えておきましょう。
多くの業者は柔軟に対応してくれます。

現場での立会い

外壁塗装では、依頼主の立ち合いが必要となる工程があります。
特に必須となるのは以下の2つです。

  1. 現場確認(着工前)
  2. 塗装完了後の点検・手直し

工事が決まると業者から工程表が渡されるため、立ち合いが必要な日程を確認し、
仕事の調整や予定の確保をしておきましょう。

外壁塗装期間を快適に乗り切る3つのポイント

外壁塗装を快適に乗り切るポイント

外壁塗装の工事期間を快適に過ごすためには、事前準備が最も重要です。

特に、次の3つのポイントを押さえておくと、騒音・臭い・窓が開けられない不便さといったストレスを大幅に軽減できます。

  1. 依頼主が事前に行うべき準備の把握
  2. 近隣住民への丁寧な配慮・説明
  3. 快適に生活するためのアイテム・環境準備


以下では、具体的にどのような対策を取るべきか、分かりやすく解説します。

依頼主が行うべき対策を業者に確認する

外壁塗装の打ち合わせでは、依頼主が事前にやるべき準備を業者に確認しておくことが必須です。
何を準備するべきかが明確になっていないと、工事開始後に慌てて対応しなければならず、余計なストレスが発生します。

信頼できる業者であれば、工程表をもとに

  • 車や植木の移動
  • 洗濯物の干し方
  • 窓・ドアの開閉制限
  • 立ち会いが必要な日

など、必要な準備を丁寧に説明してくれます。

事前に質問しておくことで、依頼主の負担が大幅に減り、工事もスムーズに進行します。

近隣住民への挨拶や説明を丁寧に行う

外壁塗装では、近隣住民への挨拶と事前説明がトラブル防止の最重要ポイントです。

たとえ「工事が始まれば分かるだろう」と感じていても、事前説明が不足すると次のようなトラブルにつながります。

  • 「外壁塗装をするとは聞いていない」
  • 「高圧洗浄の日を知っていたら洗濯物を外に干さなかった」
  • 「騒音がこんなに大きいとは思わなかった」

このようなクレームが発生すると、依頼主自身が生活しにくくなるケースもあります。

普段あまり交流がない近隣住民であっても、以下は必ず伝えておきましょう。

  • 工事期間
  • 高圧洗浄の日程
  • 足場設置・解体の騒音の可能性
  • 臭いが発生する期間
  • 洗濯物への影響

快適に生活するために必要な物を揃えておく

外壁塗装中は窓やドアが養生されるため、換気がしづらく、洗濯物も外干しできない状況になります。
不便さを軽減するため、以下のようなアイテムを準備しておくと生活が快適になります。

換気対策に便利なアイテム

  • 空気清浄機
    臭い対策はもちろん、ハウスダストや花粉にも有効
  • サーキュレーター・扇風機
    室内の空気を循環させ、こもった臭いを軽減

洗濯物対策に便利なアイテム

  • 室内用物干しスタンド
  • 部屋干し用フックやポール
  • 乾燥機の活用
  • サーキュレーターを当てて早く乾かす方法

外壁塗装中は何日も外干しできないため、室内干し環境の準備がもっとも生活の質を左右するポイントといえます。

まとめ:工程を理解すれば外壁塗装のトラブルは減らせる

まとめ

外壁塗装は「何をする工程なのか」「生活や近隣にどんな影響が出るのか」を事前に理解しておくことで、工事中のストレスやトラブルを大幅に減らせます。

足場設置・高圧洗浄・養生・塗装・点検といった各工程を正しく把握しておけば、事前対策も取りやすく、仕上がりの品質にも納得しやすくなります。

外壁塗装を気持ちよく進めるための最も有効な準備は「工程の理解」と「信頼できる業者への依頼」です。

無駄な費用や施工不良を避けたい方は、まずは確かな業者選びから始めてください。

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