外壁塗装のムラは見た目の悪化だけでなく、耐久性の低下にもつながります。本記事では、ムラの原因や対処法を解説します。防止策や信頼できる業者選びのポイントもまとめてありますので、ぜひ参考にしてください。
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塗装のムラとは?基本情報を解説

塗装のムラは外壁の見た目だけでなく、建物の保護機能にも影響します。塗装工事において、何としてでも防ぎたい失敗です。
ここでは、塗装のムラに関する基本情報(代表的なパターンや発生しやすい箇所、引き起こすトラブル)について詳しく解説します。
塗装にムラがある状態とは?
塗装のムラとは、外壁や屋根などの塗装面に色の濃淡やツヤの違いが生じ、見た目が不均一になる状態です。
- 塗料の塗り残しや重ね塗りの不均一、乾燥時間の不足などでムラが生じる
- 満足できない仕上がりになって、早期の再塗装が必要になる
せっかくの塗り替え工事でも1回目と2回目の塗布で色が変わってしまったり、刷毛やローラーの動きに偏りがあると、色が薄く見える部分と濃く見える部分ができてしまいます。
したがって外壁塗装において、ムラのない仕上がりはとても重要な要素です。
代表的な塗装ムラのパターン
外壁塗装のムラには、以下のような代表的なパターン(色ムラ・ツヤムラ・かすれ・透け・ローラー跡など)があります。
塗装ムラのパターン | 状態 | 原因 |
色ムラ | 施工箇所によって、色の濃淡が異なる | 塗料の希釈ミス塗布回数の不均一 |
ツヤムラ | 同じ塗料でも光沢感がバラつく | 乾燥速度の違い気温・湿度の影響 |
かすれ・透け | 下地が見えてしまう | 塗料の希釈ミス塗装回数の少なさ |
ローラー跡 | ローラーで塗布した筋や縞模様が残る | 職人の技術不足乾燥時間の不足 |
塗料のムラは見た目に影響するだけでなく、塗膜の厚みに差が出ます。塗料の性能を十分に発揮できず、早期の劣化につながる点に注意が必要です。
塗装ムラが発生しやすい塗装箇所
すべての塗装面でムラが起こる可能性はありますが、特に「凹凸のある壁面」「日当たりの悪い箇所」「境目の部分」で発生しやすい傾向があります。
塗装のムラが発生しやすい箇所 | 原因 |
凹凸のある壁面 (リシン仕上げやスタッコ仕上げなど) | 塗料が入りにくい (塗り残しや薄塗りになりやすい) |
日当たりの悪い箇所 | 乾燥に時間がかかる (光沢や色味に差が出る) |
境目の部分 (窓枠や雨樋の周囲など) | 刷毛やローラーの操作が難しい (色の段差ができやすい) |
以上のように、構造的・環境的な要因によってムラが起こりやすい場所があります。事前に把握したうえで、適切な対策を講じましょう。
塗装ムラが引き起こすトラブル例
塗装のムラは見た目の悪さだけでなく、長期的には外壁の耐久性にも悪影響を与えます。
塗装のムラによるトラブル例 | 悪影響 |
塗装工事の満足度が下がる | 施工業者にクレームを入れるコストがかかる (トラブル発生のリスクもある) |
塗膜が薄い部分の防水性が落ちる | 外壁材の劣化やカビが発生する (建物全体の寿命を縮める) |
上記のようなトラブルを避けるためには、信頼できる業者に依頼することが最も重要です。
外壁塗装でムラが出る原因

外壁塗装でムラが発生する背景には、さまざまな原因が関係しています。具体的には、下地処理の不備や塗料の間違い、気温や湿度などの環境条件、そして職人の技術ミスなどです。
ここでは、ムラを引き起こす代表的な原因について詳しく解説します。
下地処理の不備
塗装ムラの大きな原因のひとつが、下地処理の不備です。
- 高圧洗浄が不十分だと、ホコリやカビが塗膜に混じりやすい
- ひび割れの補修やパテ埋めが雑だと、塗料が均一に乗らない
下地処理は見えにくい工程ですが、丁寧に行うかどうかが最終的な仕上がりに直結します。外壁塗装では、塗る前の準備こそが大切なステップなのです。
塗料の間違い(種類・希釈)
塗料の選定や希釈のミスも、塗装ムラを引き起こす大きな要因です。
- 下塗り材に適さない塗料を選ぶと、密着不良を起こしてムラができる
- 規定以上に水やシンナーで薄めすぎると、塗膜が均一に形成されない
塗料の種類ごとに、適正な使用方法が定められています。製品の取扱書に従って使うことが重要です。業者任せにせず、見積書に使う塗料名や希釈比が書かれているかを確認しましょう。
塗装の環境(気温・湿度・天候)
外壁塗装時の気温や湿度、天候も、仕上がりに大きな影響を与える重要な要素です。以下の条件下では、ツヤムラや剥がれ、色ムラが起こりやすくなります。
- 気温5℃以下・湿度85%以上では、塗料が適切に乾燥しない
- 朝露が残る早朝や急な雨の前後に施工すると、塗膜が乾燥しづらい
信頼できる業者であれば、気温・湿度・天候を確認しながら適したタイミングで作業を行います。無理な工程を避け、環境に配慮した塗装を行うことが、ムラを防ぐためには欠かせません。
施工のミス(職人の技術)
外壁塗装のムラは、職人の経験不足や技術的なミスによっても発生します。以下のような作業では部分的に光沢や色の違いが出たり、濃い・薄いが目立つ仕上がりになったりしてしまいます。
- ローラーや刷毛の使い方にムラがあると、塗布量が不均一になる
- 塗料の乾燥時間を守らずに工程を進めると、塗料の密着不良が起こる
優れた職人は塗るスピードや重ね塗りのタイミングを考えながら、均一な仕上がりを目指します。技術力は見えにくい部分ですが、施工実績や資格の有無で判断することができます。
外壁塗装のムラが発生したときの対処法

外壁塗装でムラができてしまった場合は、慌てずに冷静に対処することが大切です。
ここでは、施工保証の確認や調査機関への依頼など、状況に応じた対処法を紹介します。補修の依頼や相談窓口の活用についても解説します。
施工保証の内容を確認する
塗装のムラが見つかったら、まず最初に確認すべきなのは施工保証の確認です。一般的な塗装業者は、工事完了後に一定期間の保証を付けています。保証書がある場合は記載内容を読み、対象となるトラブルかどうかを確認しましょう。
- 施工保証の内容(塗膜の剥がれ・色あせ・ムラなど)を確認する
- 施工保証の期間(一般的な目安は1〜5年)もチェックする
施工保証の条件によっては、無償で補修してもらえます。保証対象であれば、まずは業者に連絡して補修の相談を進めるのが最もスムーズな方法です。
専門機関に相談する
業者との話し合いが難しい場合は、第三者の専門機関に相談する方法も有効です。なぜなら専門的な立場から工事の適正さやムラの原因を客観的に判断してもらえるからです。例えば公益社団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターがあります(※1)。
- 住宅リフォームに関する相談を無料で受け付けている
- 調査機関の意見があれば、業者側も補修に応じやすくなる
客観的な意見を示すことで、業者とのトラブルが発生しても円滑に解決できる可能性が高まります。中立的な立場の機関に相談することで、安心して対処しやすいです。
施工業者に補修を依頼する(補修できるケース)
塗装ムラの内容によっては、施工業者に補修を依頼することで対処が可能です。補修が可能な範囲なら、早めの対応で美しい仕上がりを取り戻せます。
- 比較的軽度なムラなら、再塗装や上塗りによって修正できる
- 塗料がまだ劣化していない間は、簡単に補修できる
重要なのは写真などでムラの状態を記録し、明確な証拠を持って相談することです。業者が誠意をもって対応してくれる可能性が高まり、円満な解決につながります。
消費者の相談窓口へ連絡する(補修が難しいケース)
補修に応じてもらえない場合や業者とのトラブルが解決しない場合は、公的な相談窓口を活用しましょう。消費者ホットライン(※2)や国民生活センター(※3)などの公的機関があります。
- 専門相談員が状況を聞き取ってくれる
- 適切なアドバイスや調停手続きのサポートをしてくれる
業者との直接交渉で解決が難しいときは、第三者の立場で支援してもらうことが安心して問題解決へ進むための一歩になります。泣き寝入りせず、できるだけ早めに適切な対応をとることが大切です。
外壁塗装のムラを防ぐための業者選びのポイント

外壁塗装のムラを防ぐには、信頼できる塗装業者を選ぶことが最も重要です。
ここでは、後悔しない業者選びのために「相見積もり」「口コミ調査」「信頼性の確認」「塗装工程のチェック」といった具体的なポイントを解説します。
相見積もりを取る
外壁塗装業者を選ぶときには、必ず複数の業者から相見積もりを取ることが大切です。業者によって費用だけでなく、施工内容や対応の丁寧さにも大きな差が出ます。以下のような違いを比較することで、業者の誠実さや技術力を見極めやすくなります。
- 信頼できる業者は、細かく工程を記載した見積書を出してくれる
- 曖昧な内容で総額のみ提示してくる業者も存在する
相見積もりを通じて「安さ」だけでなく「内容の充実度」も比較することが、ムラのない高品質な塗装につながります。
塗料の種類を確認する
外壁塗装のムラを防ぐには、使用する塗料の種類を事前に確認することが大切です。塗料にはアクリル・ウレタン・シリコン・フッ素などの種類があり、それぞれ性質や施工方法が異なります。
- 同じ塗料でも、メーカーごとに希釈率や乾燥時間が異なる
- 塗料の種類によって、適した下地材や施工方法が異なる
このように塗料の種類や施工方法を理解しておかないと、施工時にムラが生じる原因になります。施工前に「どの塗料を使うのか」「どのような手順で進めるのか」を丁寧に説明してくれる業者であれば、安心して依頼できるでしょう。ムラのない、美しい仕上がりも期待できます。
塗装工程をチェックする
契約前に外壁塗装の工程を確認することも、塗装のムラを防ぐためにとても重要です。対応が丁寧な業者は、見積書や説明資料に下地処理から重ね塗り、乾燥、清掃までの各工程を細かく記載しています。
- 一般的に、下塗り・中塗り・上塗りの3工程で塗装される
- 明確な工程が示されていれば、手抜きのリスクが少なくなる
- 工程を確認することで、施工に対する姿勢や品質へのこだわりが見える
例えば中塗りと上塗りを一緒に済ませて、手間を省く業者も存在します。不明点や疑問点があれば遠慮せず業者に質問し、納得したうえで契約を進めましょう。
資格や施工実績を確認する
塗装のムラを防ぐには、資格や施工実績のある信頼性の高い外壁塗装業者に依頼することが欠かせません。経験豊富な職人ほど丁寧な作業を徹底し、ムラを起こさない技術を持っているからです。
- 一級塗装技能士や建設業許可を持つ業者は、ノウハウを有している
- 地域密着型で長年営業している会社は、丁寧な仕事を心がけている
施工実績や資格の有無、地元での活動歴を確認することが、信頼できる業者選びの鍵となります。
口コミ・評判を調査する
信頼できる外壁塗装業者かどうかを見極めるためには、実際に依頼した消費者の口コミや評判を確認することが効果的です。「ムラなく綺麗に仕上がった」「保証対応がしっかりしていた」など、インターネット上にはリアルな声が数多く投稿されています。
- Googleマップの口コミやリフォーム専門サイトのレビューを調査する
- 具体的な体験談(施工後の満足度や対応の丁寧さなど)を確認できる
良い口コミが多く、悪い評価への対応も誠実であれば、安心して依頼できる業者である可能性が高いです。ただしサクラによる投稿もありますので、複数のサイトを調査するようにしてください。
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外壁塗装後に美観や耐久性を保つための注意点

外壁塗装が完了しても、適切なケアを怠るとムラや劣化が再発するリスクが高まります。美観や耐久性を保つためには、施工後も注意しなければなりません。
ここでは、美しい仕上がりを長持ちさせるために必要な「セルフチェック」「定期メンテナンス」「保証の活用」「信頼できる業者への継続依頼」についてご紹介します。
塗装後のセルフチェック
外壁塗装が終わったら、まずは自分の目で状態をチェックすることが重要です。なぜなら塗装直後に気づけるムラや不具合は、早期であれば簡単に修正できることが多いからです。
- 晴れた日に、色ムラや光沢の違い、塗り残し、飛び散りなどを確認する
- 光の当たり方によって見え方が変わるため、時間帯を変えて見る
初期のセルフチェックは、今後のトラブルを未然に防ぐ第一歩です。気になる点があれば、早めに業者へ相談しましょう。
定期的なメンテナンス
外壁の美観と耐久性を保つには、塗装後の定期的なメンテナンスが欠かせません。紫外線・雨風・汚れなどの影響により、塗膜が少しずつ劣化していくからです。
- 年に1回の目視点検や外壁の軽い洗浄を行う
- コケやカビの発生を防ぎ、塗膜の寿命を延ばすことができる
メンテナンスを定期的に行うことで、早期のトラブル発見と対応が可能です。結果的に、再塗装までの期間を延ばすことにつながります。
施工保証・アフターフォローの活用
外壁塗装後に異常が見つかった場合は、施工保証やアフターフォローを積極的に活用しましょう。「すぐに塗膜が剥がれた」「施工から3年後に色ムラが出た」といった場合に、保証対象であれば補修してもらえるからです。
- 無料保証の期間中であれば、費用をかけずに修理・補修してもらえる
- 保証内容を事前に把握し、連絡先を保管しておく
アフターサービスが充実している業者を選ぶことで、施工後も安心して過ごせます。
信頼できる業者に継続して依頼する
定期的な補修や再塗装を依頼するときには、過去に依頼して良かった業者に継続して依頼するのがおすすめです。
- メンテナンスの履歴や過去の施工内容を理解している
- 一度信頼関係が築けていれば、要望を伝えやすい
信頼できる業者に依頼することで適切に対応してもらいやすくなり、施工の質が保たれ、やり取りもスムーズになります。業者を変えるたびにゼロから説明する手間を省くためにも、信頼できるパートナーと長く付き合っていくことが安心です。
まとめ:塗装ムラを防いで美しい外壁を保とう

外壁塗装のムラは見た目や耐久性に影響を与えます。原因や対処法を理解し、信頼できる業者選びと適切なメンテナンスで、美しい外観を長く保ちましょう。
外壁塗装を検討されている方は、ぜひペイプロをご利用ください。
ペイプロは、外壁塗装の専門業者を比較・紹介してくれる無料のマッチングサービスです。厳選された優良な外壁塗装業者を紹介しているため、光触媒塗料に対応している業者も揃っています。
ご相談は無料で行っておりますので、お気軽にお問い合わせください!
※1参照元:公益社団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター「相談サービスのご案内」(https://www.chord.or.jp/consult/index.html)
※3参照元:国民生活センター「相談・紛争解決/情報受付」(https://www.kokusen.go.jp/category/consult.html)