ベランダの塗装剥がれの主な原因は、「経年劣化」と「施工不良」です。
経年劣化は、長年の紫外線や雨風、気温変化の影響で塗装の表面(トップコート)が劣化し、剥がれが発生します。
一方で、施工不良は、塗装時の下塗り不足や乾燥不良により塗膜と下地の密着が悪くなり、早期に剥がれることがあります。塗装が剥がれたまま放置すると水が内部に入り込み、階下の雨漏りや住宅の腐食などのリスクが高まるため、早期の補修が重要です。
- ベランダ塗装が剥がれる原因の詳細(経年劣化、施工不良)
- 塗装剥がれの放置リスクと住宅被害の可能性
- 適切な補修方法とメンテナンスのポイント
塗膜の剥がれやひび割れが見られたら専門業者に相談しましょう。
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監修者:藤 孝憲
保有資格:宅地建物取引士・SEO検定1級・CFPなど
資格を活かし、中立的な立場で記事の執筆・監修を行っている。常に生活者目線で専門用語もわかりやすく解説し記事を執筆している。
ベランダ塗装が剥がれる原因5つ

ベランダ塗装が剥がれる原因は主に「経年劣化」「紫外線や雨風などの自然環境」「下地処理不足や塗料の不適切な使用」「水分の浸入による内部の浮き」「人の歩行や物理的衝撃」の5つに分けられます。
詳細はそれぞれの要因ごとに異なりますが、基本的には塗装の耐久性を維持するために施工時の下地処理や使用する塗料の選定、水はけの確保、物理的ダメージの防止に注意が必要です。
経年劣化による塗膜の劣化
塗膜は紫外線や酸素の影響で成分が分解され、防水性などの機能を失います。
特に築10年以上の住宅では塗膜が硬化し弾力性がなくなり、ひび割れや剥離が起こりやすくなります。
経年劣化は避けられませんが、早期に対処することが劣化防止につながります。
紫外線・雨風による自然環境の影響
紫外線は塗料の樹脂を破壊し、雨風は塗膜に摩耗や水の浸入を引き起こします。
南向きや屋根のないベランダはダメージを受けやすく、夏の高温多湿や冬の凍結融解の繰り返しも塗膜に負担をかけます。
これらの環境要因が塗装表面のひび割れを招き、劣化を広げます。
下地処理不足や不適切な塗料の使用
塗装前の下地処理が不十分だと塗膜が密着せず剥がれの原因となります。
例えば汚れや旧塗膜の除去が不十分だと剥離が早まります。加えて、塗料の種類が下地素材に合っていない場合も密着性や耐久性に問題が生じます。
正しい施工工程と適切な塗料の使用が長持ちの鍵です。
水分の浸入と内部からの浮き
排水不良やひび割れから水分が内部に浸入すると、内部で水分が気化・膨張し、塗膜を押し上げて浮きを発生させます。
コンクリートやモルタルは水分を吸収しやすく、防水層が損傷していると湿気が溜まります。
内部に湿気がこもると塗膜の剥離や膨れ、さらには建物構造への悪影響も懸念されます。
人の歩行や物理的衝撃によるダメージ
ベランダを頻繁に使用することによる摩擦や、重い物の設置による重量や擦れが塗装面に負担を与え、ひび割れや剥がれのリスクが高まります。
洗濯やガーデニングでの使用頻度が高い場合、塗装の劣化に注意が必要です。
以上の点を踏まえ、ベランダの塗装剥がれを防ぐには、定期的な点検と適切なメンテナンスが重要です。
特に経年劣化や環境の影響を考慮し、下地処理や塗料選びに注意しましょう。また、水はけの良さや物理的ダメージにも配慮することで長持ちさせることができます。
ベランダ塗装の剥がれを放置するリスク

ベランダ塗装の剥がれを放置すると、防水層が機能しなくなり雨漏りを引き起こすことで、建物の内部腐食や構造部分の劣化が進みます。
特にコンクリートの劣化が進むと鉄筋が錆び、住宅の耐久性が低下し、修繕費用も大幅に増加します。また、見た目の悪化は資産価値の低下にもつながるため、塗装の剥がれは小さくても早めの補修と定期的な点検が重要です。
剥がれを放置すると被害が拡大し、修理費用が数万円から数百万円規模に膨らむこともあるため、軽視せず速やかに対処する必要があります。
防水性の低下による雨漏り
塗膜はベランダの防水性能の要であり、剥がれた箇所から雨水が浸入すると防水層が機能しなくなります。
雨漏りが進行すると建物内部まで被害が及び、天井や壁に水が染み込む可能性があり、大規模な修繕工事が必要となります。
早期発見と対処が被害拡大防止の鍵です。
コンクリート基材の劣化促進
塗膜が剥がれたベランダは、直接雨風にさらされコンクリートのアルカリ性が低下します。
これにより内部の鉄筋が錆びつきやすくなり、構造全体の強度が落ちるリスクが高まります。内部劣化は外部から判断しにくいため、定期的な点検が不可欠です。
国土交通省が作成した「長期修繕計画作成ガイドライン」等の資料においても、屋上やバルコニーの防水層は約12年~15年周期での修繕が推奨されています。定期的なメンテナンスを行わない場合、コンクリートの中性化が進み、建物寿命を縮める要因となると指摘されています。
(参考)
国土交通省:「長期修繕計画作成ガイドライン」
美観の低下と資産価値への影響
剥がれた塗装は古びた印象を与え、住まいの見た目が悪くなります。
見た目の悪化は資産価値を下げ、売却や賃貸時の評価にも悪影響を及ぼします。定期的な塗装で美観を維持することが重要です。
剥がれ部分の拡大と補修費用の増加
小さな剥がれも放置すると徐々に広がり、全面補修が必要になります。
補修範囲が広がるほど費用と手間が増大するため、異変に気づいたら早めの塗装で費用負担を軽減できます。ベランダ塗装の剥がれを放置することは雨漏りや住宅の耐久性低下という重大なリスクにつながります。
被害拡大を防ぐため、早期のメンテナンスと定期的な点検を心がけることが大切です。
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ベランダ塗装の剥がれにつながる劣化サイン

ベランダ塗装の劣化サインは主に「表面の浮きや細かいひび割れ(ヘアクラック)」「塗膜のめくれ・白い粉(チョーキング)」、そして「歩行時に塗装がポロポロ剥がれ落ちる」状態の3つです。
これらは塗膜と下地の密着が弱まったり塗料の成分が分解されたサインで、早期に発見すれば大規模なトラブルを防げます。日常的にこれらの異変をチェックし、異常があれば速やかにメンテナンスを行うことが長持ちの鍵です。
表面の浮き・ひび割れがある
塗膜の一部が浮いたり細かいひび割れ(ヘアクラック)が見られる状態は初期の劣化サインです。
これは塗膜と下地の密着が弱まっていることを示し、放置すると水分が内部に浸透し劣化が急速に進みます。早めの対処が重要です。
塗膜のめくれ・白い粉(チョーキング)がある
塗膜が端からめくれたり、表面に白い粉が付着するチョーキング現象は塗料の劣化がかなり進んでいる証拠です。
チョーキングは塗料成分の分解によるもので、見つけたら再塗装を検討してください。
足元の塗装がポロポロ落ちる
歩行時に塗装がポロポロ剥がれ落ちる場合は、劣化がかなり進行しています。
下地も傷んでいる可能性が高く、対応が遅れると補修が大掛かりになりやすいです。定期的な点検で早期発見を心がけましょう。
これらのサインを見逃さずに早期に補修を行うことで、ベランダ塗装の剥がれや防水層の損傷を防ぎ、建物の耐久性を維持できます。
剥がれたベランダ塗装の補修方法

防水層まで劣化している場合は専門業者への依頼が必要ですが、塗膜の浮きや細かいひび割れ程度なら、DIYで補修が可能です。
まずサンドペーパーで劣化部分を削り、下地を整えます。次にプライマーを塗布して塗料の密着をよくし、塗装します。丁寧な下準備がきれいな仕上がりのポイントです。
ただし、DIYは主にトップコートの塗り直しに限定され、防水層の修理はプロに任せるべきです。
適切な補修方法を選び、劣化状況に応じて対応することが重要です。
下地も浮いている場合はケレン作業を行う
塗膜が大きく下地から浮いている場合は、ケレン作業が必要です。
これは古い塗膜や錆を削り取り、下地を露出させる作業で、これにより再塗装時の塗膜の密着性が大幅に向上します。
広範囲の剥がれは再塗装する
ベランダ全体に剥がれが広がっている場合、全面的な再塗装が必要です。
下地処理やプライマー塗布をしっかり行うことで、色ムラのない美しい仕上がりとなり、長期間の耐久性が期待できます。
防水層まで劣化している場合は防水工事を行う
塗膜だけでなく、防水層自体が劣化している場合は、防水工事が不可欠です。
防水工法にはウレタン防水やFRP防水などがあり、ベランダの構造や状況により最適な工法を専門業者と相談して選びましょう。
DIYは主にトップコートの塗り直しまでが可能で、防水層の修復は専門的な技術が必要なためプロに任せることが安全で確実です。
補修方法は劣化状況に応じて使い分け、適切なケアを行うことが重要です。
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ベランダ塗装を長持ちさせるメンテナンスのコツ

ベランダ塗装を長持ちさせるには、定期的な清掃と排水口のチェックが基本です。
砂埃や落ち葉を取り除き、中性洗剤を使って柔らかいブラシや布で優しく掃除することで塗膜の劣化を防げます。重い物の頻繁な移動は塗膜を傷つけるため、可能な限り固定し、移動時は緩衝材を使いましょう。
劣化の初期サインを見つけたら早期に補修し、季節の変わり目には点検を強化するのがポイントです。さらに、築10年を目安に専門業者に依頼して再塗装を検討すると、長期的な耐久性向上とコスト削減につながります。
日常のメンテナンスとプロの点検を組み合わせることが、ベランダ塗装を美しく保つコツです。
定期的な清掃と排水チェックをする
ベランダに溜まった砂埃や落ち葉は湿気をため込み、塗膜の劣化を早めます。
排水口が詰まると水が溜まり塗装面に悪影響を及ぼすため、月に一度を目安に掃除と排水状況の確認を行いましょう。
汚れは柔らかいブラシや布を使い、中性洗剤を用いると効果的です。
重たい物の移動を控える
重いプランターや物置を頻繁に移動すると塗膜が傷つきやすいです。
移動時には緩衝材を敷き、設置はできるだけ固定して摩耗を防ぐのが望ましいです。
異変に気づいたら早めの対処をする
塗膜の浮きや小さな剥がれなど、初期の劣化サインを見つけたら速やかに補修しましょう。
放置すると被害が広がり、修理費用も大きくなるため、特に季節の変わり目には点検を強化することがポイントです。
10年前後を目安に塗装メンテナンスを検討する
塗料の種類や使用環境に関わらず、一般的には築10年を目安に再塗装を検討します。
目立った劣化がなくても定期的な塗り替えが耐久性を維持し、長期的なコスト削減につながります。ベランダ塗装は日常的な清掃のほか、排水不良の解消や傷みが見られたら早期対応が重要です。
専門業者による定期点検と適切な再塗装を組み合わせることで、塗装の美しさと耐久性を保ちやすくなります。
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ベランダ塗装工事の費用相場

ベランダ塗装工事の費用相場は、塗装のみの場合は1㎡あたり約2,000〜4,000円が一般的です。
ベランダ全体で10㎡程度なら、おおよそ2万円から4万円が相場となります。使用する塗料の種類によっても価格が変わり、高耐久塗料を使うと費用は上がります。
また、防水層の再施工が必要な場合は、1㎡あたり5,000〜8,000円程度が相場です。
ウレタン防水やFRP防水、シート防水など工法によって費用が変わり、10㎡のベランダだと5万円から30万円程度が目安です。
防水の状況を業者とよく相談し、最適な工法を選びましょう。
補助金や保険適用時の費用目安
地方自治体の住宅リフォーム助成制度では、10万〜30万円程度の補助金が受けられることが多く、平均20万円前後の支給例があります。
国の長期優良住宅化リフォーム推進事業では最大100万円の交付も可能です。火災保険の風災補償が適用される場合は、工事費の50〜100%が補填されることもあり、自己負担なしでの施工例もあります。申請には損傷写真や見積書が必要で、審査に1〜2ヶ月かかります。
これらの補助金や保険を活用して上手に費用を抑えつつ、適切なメンテナンスや工事を計画するとよいでしょう。
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業者選びで失敗しない見積もりの取り方

業者選びで失敗しないためには、必ず3社程度から相見積もりを取り、金額の安さだけで選ばずに「見積もりの詳細さ」と「施工実績」の2点で信頼性を比較することです。
「工事一式」のような曖昧な記載ではなく、塗料名や工程が明記されているか、施工後の保証(アフターフォロー)が明確かどうかが、優良業者を見極める決定的なポイントになります。
詳細な見積もりと保証内容の確認
「一式」表記ではなく、塗料の商品名、塗装面積、工程(下塗り・中塗り・上塗り)が明記されているか確認してください。
また、施工後の剥がれに対する保証期間やアフターフォローの内容が明確な業者は信頼できます。
相見積もりと実績の比較
必ず3社程度から相見積もりを取り、価格と提案内容を比較してください。
ベランダ防水は専門的な知識が必要なため、塗装専門店や防水工事の実績が豊富な業者を選ぶことが失敗を防ぐコツです。自社施工の業者であれば、中間マージンがなく適正価格で依頼できます。
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ベランダ塗装の剥がれは早めに対処しよう

塗装の剥がれは放置すると雨漏りや建物の劣化に繋がるため、早期対処が重要です。
軽度の剥がれはDIYで補修可能ですが、広範囲や防水層の損傷がある場合は専門業者に任せましょう。適切な補修で耐久性や美観を保てます。
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ご相談は無料で行っておりますので、お気軽にお問い合わせください!
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