外壁コーキングとは?シーリングとの違い・業者の選び方をプロが解説

外壁塗装のコーキングとは?費用やシーリングとの違い・工事の特徴まで紹介

外壁塗装におけるコーキングとは、外壁の目地やサイディングボードの隙間に弾性素材を充填し、雨水の侵入を防いで建物を保護する重要な工事です。

外壁塗装では、コーキングの状態が耐久性に大きく影響するため、適切な工法の選択と確実な施工が欠かせません
工法の違いや費用、注意点を理解したうえで、信頼できる業者に依頼することが、長く安心して暮らせる住まいづくりにつながります。

この記事を通して正しい知識を身につけ、後悔しない外壁メンテナンスを実現しましょう。

この記事で分かること
  • コーキング(シーリング)の役割と外壁塗装における重要性
  • コーキング工事の主な方法(打ち替え、増し打ち)とその特徴
  • DIYとの比較や費用を抑えるためのポイント

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監修者:藤孝憲

監修者:藤 孝憲
保有資格:宅地建物取引士・SEO検定1級・CFPなど

資格を活かし、中立的な立場で記事の執筆・監修を行っている。常に生活者目線で専門用語もわかりやすく解説し記事を執筆している。

目次

外壁コーキングとは

外壁コーキングとは

外壁コーキングとは、建物の外壁材同士の間にできる目地(すき間)を埋める施工です。
主に合成樹脂やゴムなどの弾性素材を充填し、防水性や気密性を確保します。

「シーリング」という言葉も同じ意味で用いられることが多く、一般住宅のメンテナンスにおいては厳密に区別する必要はありません。

見た目には小さな作業ですが、外壁コーキングは建物の寿命や維持費に大きく関わる重要な施工です。
劣化を早期に発見して補修することが、長持ちする家を維持する鍵になります。

コーキングの打ち替えと増し打ちの違い

打ち替えは既存のコーキング材をすべて撤去し新しく充填する方法です。
耐久性が高く、長期間の効果が期待できます。

反対に増し打ちは既存のコーキングの上から追加充填する簡易的な方法です。
費用を抑えられるものの、古い劣化部分の影響を受けやすく耐久性は劣ります。

外壁の劣化状況や予算に応じて適切な工法を選ぶことが重要です。

外壁コーキングの費用相場

外壁コーキングの費用相場

外壁コーキング工事の費用相場は、1mあたり約500円〜1,200円です。
既存のコーキングを全て撤去する「打ち替え」か、上から重ねる「増し打ち」かで費用と耐久性が大きく異なります。

打ち替えをする場合の費用相場

打ち替え工事の相場は、1mあたり約900~1,200円です。
一般的な30坪の戸建住宅では、総費用は30万円から45万円程度が目安になります。

古いコーキングの撤去費用や足場代も加わりますが、耐用年数は10~15年程度と長く、長期的にみればコストパフォーマンスは高いと言えます。

増し打ちをする場合の費用相場

増し打ち工事の相場は、1mあたり約500~700円です。
一般的な30坪住宅では工事費用が25万~33万円程度が目安となります。

撤去費用は不要ですが、既存の上から新しいシーリングを重ねる工法のため、耐久性は5〜7年程度と短めです。
施工費用の安さと耐久性のバランスを理解したうえで選択するとよいでしょう。

足場の設置費用が15万円前後かかるケースが多いので、費用見積もりの際は忘れず確認しましょう。

使用する素材は、耐久性の高い変成シリコンタイプが推奨されます。
その分単価が若干高くなりますが屋外環境に適しています。

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コーキング工事費用を構成する項目と確認ポイント

コーキング工事の費用内訳と内訳項目

コーキング工事の費用内訳は、主に「①コーキング施工費(材料費・作業費)」「②足場設置費用」「③その他諸経費(撤去・処分費など)」で構成されます。
特に①の施工費と②の足場代が大きな割合を占めるため、各項目を把握することが重要です。

足場設置費用の相場と必要性の見極め方

足場設置は作業効率と安全性の確保に必須であり、30坪の戸建て住宅で15〜20万円程度が一般的な相場です。
見積もりに足場代が含まれているか、また必要以上に広い範囲に組まれていないかを確認しましょう。

下地処理や撤去作業にかかる手間とコスト

既存のコーキング材撤去後は、目地の清掃、乾燥、プライマー処理など、コーキングの密着力と耐久性を高める工程が必要です。

これらの下地処理には1㎡あたり約500〜1,000円の追加費用が発生し、職人の技術力も費用に影響します。

見積もりで確認すべき細かな料金項目

見積もり書には、以下の項目が細かく記載されているか確認しましょう。

  • 足場代
  • 養生費
  • 材料費(コーキング材の種類)
  • 施工費(打ち替え or 増し打ち)
  • 廃材処分費
  • 清掃・仕上げ費用

料金を個別に把握しておくと、見積もり額だけでは判断できない追加工事の有無や必要性を見極められます。

外壁コーキングの種類と特徴

外壁コーキングの種類と特徴

外壁コーキングの種類は、主に「変成シリコン系」「ウレタン系」「シリコン系」「アクリル系」の4種類です。
現在、外壁塗装とセットで使う主流は、耐久性が高く塗装もできる「変成シリコン系」です。
それぞれの特徴を説明します。

高湿度に強いアクリル系コーキング剤

アクリル系コーキング材は、水性で扱いやすく施工が容易な点が最大の特徴です。
比較的安価なため、DIY用途や一時的な補修にも人気があります。

しかし、耐久性や柔軟性は低く、特に紫外線に弱いため屋外での使用には向きません。

主に、湿度の高い屋内(浴室・洗面所など)や、小さな隙間の補修、あるいはコストを抑えた一時的な応急処置に向いています。

耐水性や耐熱性があるシリコン系コーキング剤

シリコン系コーキング剤は耐水性・耐熱性に優れ、浴室やキッチンなどの水回りの補修に最適です。
紫外線にも強く屋外での使用にも耐えますが、塗料の密着性が悪く、上からの塗装ができません。

後々の外壁塗装時にその部分だけ色が乗らないため、塗装を前提とする外壁には使用を避ける必要があります。

耐久性に優れたウレタン系コーキング剤

ウレタン系コーキング材は、高い密着性と柔軟性を誇ります。
地震や風圧などによる建物の動きに追従できる強さが最大の特徴です。
外壁のひび割れや目地など、建物の動きが多い箇所の補修材として広く使われています

ただし、紫外線に弱いため、屋外で使用する際は必ず上から塗装を行う必要があります。

外壁コーキングが必要な劣化のサインと補修タイミング

外壁コーキングが必要な劣化のサインと補修タイミングを表す画像

外壁コーキングの劣化は「ひび割れ」「剥離」「変色」など目視で判断できます。
特に、コーキングに隙間ができると、雨漏りや外壁内部の腐食を招くため、早急な補修が不可欠です。

コーキング材の耐用年数は一般的に5〜10年です。
施工から10年以上経過している場合は、目視で異常がなくても再施工を検討すべき時期と言えます。

ひび割れ・剥離・変色などがある

コーキングに細かなひび割れや剥離、黒ずみ・白化などが見られる場合は、すでに劣化が進んでいるサインです。
これらは防水機能の低下を示しています。
そのまま放置すると雨水が内部に入り、外壁材の腐食やカビの発生、断熱材の劣化など深刻なトラブルにつながります。

前回のコーキング工事から5〜10年経っている

コーキング材の耐用年数は素材によって異なりますが、一般的には5〜10年が目安です。
特にシリコン系やアクリル系は劣化が早いため、この期間内に定期的な点検が欠かせません。

施工から10年以上経っている場合は、見た目に問題がなくても早めの再施工を検討することが望まれます。

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補助金・ローンでコーキング費用を抑える方法

補助金・ローンでコーキング費用を抑える方法

外壁コーキング工事はまとまった費用がかかるため、国や自治体のリフォーム補助金・助成金、住宅ローン・リフォームローンの活用を検討しましょう。

制度を正しく利用すれば、無理のない予算で高品質な施工を実現できます。

リフォーム補助金や助成金を利用する

2025年現在、多くの自治体では省エネや耐久性向上を目的としたリフォーム補助金や助成金制度を設けています
外壁コーキングを含む防水工事や長寿命化工事は対象になることが多く、補助金額は数万円から十数万円程度です。
申請には「事前申請必須」や「施工内容の証明」などの条件があるため、早めに自治体窓口や公式ウェブサイトで詳細を確認し、期限内に申請することが重要です。

代表的な例として、国土交通省が主導する「子育てエコホーム支援事業」などがあり、断熱改修と同時に行う外壁工事などが対象となる場合があります。

(参考)
国土交通省:子育てエコホーム支援事業

住宅ローンやリフォームローンを活用する

外壁コーキングが外壁塗装や屋根修繕などの大規模工事とセットになった場合、住宅ローンやリフォームローンの利用が可能です。
リフォームローンは担保不要で手続きが簡単なものも多く、近年は1〜2%台の低金利の商品も増えています。
分割払いで資金負担を抑えつつ、計画的に工事を進められるのがメリットです。

コーキング業者の選び方

コーキング業者の選び方

信頼できるコーキング業者を選ぶ最も重要なポイントは、「①複数の業者から相見積もりを取ること」「②施工実績と口コミを確認すること」「③明確な保証書を提示できること」の3点です。
価格だけで選ぶと、施工不良や早期劣化の原因になります。

複数の業者から相見積もりを取る

最低でも2〜3社から相見積もりを取り、見積もりには「使用する材料(コーキング材の種類)」「施工範囲」「保証期間」「細かな施工工程」などが明確に記載されているか比較しましょう。

複数社の見積もりは相場感の把握や値引き交渉にも役立ちます。

実績や口コミを活用して信頼性を判断する

施工実績が豊富で詳細な施工写真や説明がホームページにある業者、またSNSやGoogleマップの口コミ評価も参考にしましょう。
過去の顧客満足度や対応の信頼度を確認することで安心して依頼できます。

保証期間とアフターサービスの内容をチェックする

施工保証や材料保証の内容を確認し、具体的な保証期間が明記されているかをチェックしましょう。
また、保証書の発行やトラブル時の対応体制が整っているかも大切なポイントです。
アフターサービスが充実している業者は、価格だけでなく施工後の安心感も提供してくれます。

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外壁コーキングの補修はDIYできる?費用や施工方法を紹介

外壁コーキングの補修はDIYできる?費用や施工方法を紹介

外壁コーキングは、数メートル程度の小規模なひび割れならDIYで補修可能ですが、外壁全体の補修は専門業者に任せるべきです。
高所作業の危険性があるだけでなく、下地処理(プライマー塗布)の失敗による密着不良や早期剥離が起こりやすく、結果的に再工事で費用が増えるリスクが高まります。

DIYに必要な道具

主な道具はコーキングガン、マスキングテープ、プライマー、ヘラ、手袋や安全ゴーグルなどです。
費用は道具一式で約5,000〜10,000円程度で揃います。特にプライマーはコーキング材の密着力を左右するため必須です。

施工手順と安全対策で押さえるべきポイント

施工は古いコーキング材の撤去→清掃→マスキングテープ養生→プライマー塗布→新しいコーキング材の充填→ヘラでの均し→テープ剥がしの順で行います。
高所作業がある場合は必ず補助者を立て、転倒防止策を講じてください。

DIYの失敗例と対策

コーキングの不具合は、材料の選定ミスプライマーを使わない下地処理不足、さらに湿気が残った状態での施工によって密着不良が起きるケースが多いです。
均し作業が不十分だと仕上がりにムラが出やすく、防水性も低下してしまいます。

外壁全体の補修や高所作業が伴う場合は、こうした失敗リスクを避けるためにも専門業者に依頼するのが安心です。

まとめ

まとめ

外壁コーキング工事は、住宅の耐久性と快適性を守るうえで極めて重要なメンテナンスです。
施工方法の選び方や費用相場、コーキング材の種類はプロの意見も聞きながら慎重に選びましょう。

費用は、補助金やローンを使用すると負担を抑えられます。
業者に依頼する際は、安易に安さだけで決めてしまうと、施工不良や早期劣化といったトラブルを招きかねません。

コーキングの正しい知識を身につけて最適な業者を選びましょう。適切な施工をし、後悔のないコーキング工事をしてください。

外壁塗装のコーキングを検討されている方は、ぜひペイプロをご利用ください。
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厳選された優良な外壁塗装業者を紹介しているため、コーキングに対応している業者も揃っています。

ご相談は無料で行っておりますので、お気軽にお問い合わせください!

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