外壁塗装を施すと家の外観が美しく蘇るだけでなく、家の寿命も延ばすことができます。
それでもなかなか外壁工事に踏み切れないのは仕上がりに「不満を感じるのでは?」不安になるためではないでしょうか。
そこで本記事では外壁工事の仕上がりに不満を感じやすいポイントや、事前に何をチェックしておけばよいのかを1つ1つ丁寧に解説します。気持ちよく外壁工事を依頼し、仕上がりに満足するためにも最後まで読んでみてください。
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失敗例①自分が選んだ色と実際の外壁の色が違う

外壁塗装後に、思っていたイメージとは違う仕上がりでがっかりすることがあります。この問題を回避するには、色選びのポイントを把握しておくことが大切です。
対策①外壁塗料の色見本だけでなく塗り板を作成して色を確認する
外壁塗装工事で最も不安な点が、自分の選んだ色と仕上がった外壁の色に差が出ないかという点です。
工事完了後に色が違うと気づいてもそう簡単には塗り直してもらえません。実際の色と選んだ色に差が出ない色選びの方法を知っておく必要があります。
ここで外壁塗装の仕上がりに不満を感じた人と満足した人の体験談をご紹介しますので、色選びの参考にしてみてください。
【体験談】 自分が選んだ色よりも暗いイメージで残念(40代・男性)
外壁の色を選ぶ際に、業者から色見本を借りました。色見本を外に持ち出して外壁に当て、仕上がりを何度もイメージして選んだのですが・・・。
外壁塗装の幕が取られて現れた我が家は、予想よりも暗い色に仕上がっていて残念でした。外壁の色を選ぶ方法は色見本しかないのか?業者にしっかり確認すればよかったです。
業者から渡される色見本は1つ1つが小さく外壁に当てて確認してもイメージが沸きにくいため、仕上がりとの差が出やすいと言えます。
また、印刷用のインクを使って作られている色見本も多く、実際に使う外壁塗料の色を確認できないのがデメリットです。
【体験談】 有料で塗り板を作ったのが正解!イメージ通りの素敵な外壁に満足(50代・女性)
外壁の色選びに悩んでいると、業者の方が塗り板の作成を勧めてくれました。
A4サイズの板に実際の塗料を塗るため、色をより正確に確認できるのがメリットとのこと。費用は数千円でしたが高い外壁塗装費用を無駄にしたくなかったので作成を依頼しました。
その結果、外壁塗装の色はイメージ通りで私も家族も大満足。塗り板を外壁に当てて確認しただけでなく、晴れの日と曇りの日に発色の違いを比較したことも功を奏したようです。仕上がりに満足したい方は塗り板を作った方がいいと思います。
塗り板を作る最大のメリットは、実際に使う塗料を目で確認できる点です。
A4程度のサイズで造ってもらえるため、外壁に当てると発色だけでなく光沢の度合いも確認できます。
対策②パソコンを使った住宅外観シュミレーションを提供してくれる業者を選ぶ

外壁の色を選ぶ際、パソコンで住宅外観シュミレーションを提供してくれる業者を選ぶのもおすすめです。
画面上で外壁塗装の仕上がりを確認できるので、使いたい色がいくつかある場合や周りとの調和が気になる場合にも役立ちます。
では、実際に住宅外観シュミレーションを使って色選びをした人の体験談を見ていきましょう。
【体験談】 遠目から仕上がりイメージを確認できてよかった(40代・男性)
業者の方にパソコンで住宅外観シュミレーションをしてもらうと、自分が使いたかった色が庭や車のイメージに合わないことが分かりました。ツートンカラーに塗り替えたかったので、その色の組み合わせを上下や左右で入れ替えて比較できた点も非常に良かったです。
外壁の色選びを始めると自分の好みが強く出てしまい、家のイメージに合う色か考えることを忘れがちです。
住宅外観シュミレーションを使うと外壁塗装の仕上がりを遠目から客観的に確認できるため、家にマッチする色をスムーズに選べます。
ただ、モニターの表示精度などで色再現性に限界があるため、塗り板と併用することで、より正確に色のイメージができるのでおすすめです。
対策③外壁塗装工事前に試し塗りができる業者に依頼する
より正確に外壁の色を選びたい場合は、外壁塗装工事前に試し塗りができる業者を選びましょう。実際の外壁に選んだ塗料を塗って確認できるので、最終的な仕上がりを具体的にイメージできます。
試し塗りの費用が無料と有料の業者があるため、その点も契約前にしっかり確認することが大切です。
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失敗例②塗料の塗り方やコーキングが雑で仕上がりにムラがある

外壁塗装にムラがあったりコーキングが雑だと、美観を損ねるだけでなく、家全体の印象が悪くなってしまいます。
再塗装となると時間と費用がかかるため、技術が高くて信頼できる業者選びのポイントを確認しておきましょう。
対策①公式HPで施工例を多数掲載している実績ある業者を選ぶ
業者の中には公式ホームページに多くの施工例を掲載しているところがあります。
施工例数と契約数は比例するため、高い技術や信頼を得た実績ある業者であると判断できる一つの指標になります。
逆に、施工例の掲載がなく、文書のみを公式ホームページに載せている業者は、実績が少ない可能性があります。依頼前に塗装工事の経験年数や年間の工事数などを確認し、技術が高くて信頼できるかしっかり判断しましょう。
対策②施工済みの住宅を事前に見学させてもらう
実際に塗装工事をした住宅を見学させてくれる業者もあります。塗料の色味や塗り方だけでなくコーキングの仕上がりもチェックできるので、より安心して契約することができます。
実際に見学をしてから塗装工事を決めた人の体験談をご紹介します。
【体験談】 外壁塗装をした住宅を見学して丁寧な仕事ぶりを確認できた(60代・女性)
ご近所の方が外壁塗装をしたら色ムラがあったと話しており、不安でなかなか契約できないまま時が過ぎていました。ある時パソコンで調べていると、外壁塗装をした住宅を見学させてくれる業者の存在を発見。これなら間違いないとすぐに見積もりを依頼し、最近外壁工事が終わったばかりの住宅を見学させてもらいました。塗料の塗り方は丁寧でムラもなく、コーキングもばっちり。その後に塗装工事を終えた我が家は新築同様に仕上がり、とても満足しています。
見学が可能でも遠方まで出向くことがあります。打ち合わせの際に自宅近くでの見学が可能か確認しておくと安心です。
対策③仕上がりに不満があった場合は再塗装が可能か確認する
外壁塗装工事をしてすぐに塗料の剥がれや膨らみを発見した場合、その理由が業者側にあるなら再塗装に応じてもらえることがあります。
中には再塗装を行わない業者もあるため、契約の際に再塗装ができるかしっかり確認しましょう。
また、業者に不手際がないか細かくチェックすることも重要です。
工事中に外壁を見る事なく全てが完了してしまうと、不手際を見落とすことになります。契約時に工事の進捗状況を細かく説明してもらうように依頼し、こまめに外壁塗装の仕上がりを確認するように心がけましょう。
失敗例③予想より早く塗装に傷みが出る

外壁塗装をしたのに早い段階で塗装が傷むことがあります。
これにはいくつかの原因があるので、外壁塗装を依頼する前にその内容を把握しておきましょう。
対策①塗装前の外壁洗浄と乾燥が丁寧かチェックする
塗装を行う前には、必ず洗浄と乾燥の工程が欠かせません。外壁に付いたカビや汚れをしっかり落としてよく乾かすと、塗料がきれいに付着して美しく仕上がります。
反対に、この工程が雑だと塗料が付着しにくく、ムラもの原因になることも。
洗浄と乾燥について事前にしっかり確認した人の体験談をご紹介しますので、契約時の参考にしてみてください。
【体験談】 洗浄や乾燥にかかる時間を作業工程表で確認。ムラなく塗られた外壁に満足(60代・男性)
外壁塗装前の洗浄と乾燥を手抜きする業者が多いと聞いていたので、工事打合せの際に作業工程表を見せてもらいました。洗浄と乾燥にかける時間をチェックし、インターネットで調べると規定の時間を守っていることが分かり一安心。工事中もこまめに工程をチェックし、分からないことを質問すると快く説明してくれました。信頼できる業者を見つけられて本当によかったです。
外壁の洗浄時間は汚れ具合によっても変わり、乾燥時間は天候や季節によって左右されやすくなります。これらの対応方針を業者に確認すると安心です。
対策②クラックや劣化したシーリングの補修をしっかり行っているか確認する
外壁には時間の経過と共にさまざまな傷みが生じます。特に補修を必要とするのが外壁に生じるクラック(ひび割れ)です。
経年劣化や乾燥が主な原因ですが、地震が引き金となる場合もあります。クラックを補修せずに塗装すると雨漏りや住宅内部の腐敗が生じる可能性もあるため、シーリング充填で補修を行ってから塗装工事を行うか確認しましょう。
また、外壁の目地に充填されているシーリングも経年劣化によってひび割れや縮みが生じる部分です。
シーリングは外壁同士を繋ぎ合わせるだけでなく、建物が揺れたときに緩衝材となる役目もあります。シーリングが劣化すると雨水が染み込みやすくなります。
これにより、外壁材が湿気を含んで膨張・収縮を繰り返し、その結果として目地部分にズレやひび割れが生じることがあります。
工事依頼の前に自分の目でシーリングの状態を確かめ、しっかりと補修をしてもらいましょう。
対策③塗装業者が持つ資格や保証制度の有無を調べた上で契約する
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業者選びに迷った場合は、資格を保有しているか確認するのもよい方法です。
資格なしに外壁塗装工事をしても違法ではないため、無資格で塗装工事をする業者も少なくありません。
そのため、安心して依頼できる業者を選ぶには、資格の数とその内容をチェックすることが大切です。
それでは、塗装工事に関係する資格の存在を知らなかった人の失敗談を見ていきましょう。
体験談② 外壁塗装工事に重要な資格は塗装技能士と建築業許可だけじゃなかった(40代・女性)
業者のオフィスで打合せをした際、塗装技能士と建築業許可の資格証明書が壁に飾られていました。有名な業者ではありませんが、これなら安心と塗装工事を契約することに。しかし工事が始まるや否や、外壁の劣化が激しいため補修にプラスの費用がかかると言われました。自分で確認してもそこまで酷い状態ではなく・・・インターネットで調べると外壁劣化診断士という資格の存在を知ることに。依頼した業者はこの資格を保有しておらず、適切な補修方法を提案できなかったのです。プラス費用を払わないと工事が進まないの一点張りだったため、泣く泣く支払いました。
一般的に塗装技能士・建築業の許可・有機溶剤作業主任者などの資格は多くの業者が保有しています。
一方、外装劣化診断士や雨漏り診断士といった資格は民間団体による認定資格であり、必須ではありません。
しかし、これらの資格を持たない業者の場合、劣化状況の見極めや補修方法の提案に差が出ることもあるため注意が必要です。
これらの資格を持つ業者は、より専門的かつ体系的な知識を有しており、診断や説明に説得力があることが多いため、業者選びの際の一つの判断材料として活用するとよいでしょう。
また、外壁塗装に対する保証の有無も確認すべきポイントです。仕上がりに不満を感じても保証制度があれば、塗り直しを依頼できる可能性があります。
但し、ここで注意したいのが「製品保証」と「工事保証」の違いです。
製品保証は塗料、工事保証は塗装工事に瑕疵があった場合の保証となります。業者と契約する場合は工事保証の内容・期間・保証の対象をしっかりチェックしましょう。
保証制度がある場合は、保証書を紛失しないよう保管することも重要です。外壁塗装のトラブルに気づいても、保証書がないと保証を受けられない可能性があります。
保証制度があると口頭で説明して契約にこじつけ、保証書を渡さない悪徳業者も存在するので注意が必要です。
まとめ:不満ゼロの塗装は業者選びから

外壁塗装の仕上がりに不満を感じないために、塗装技術が高く保証制度も整った業者を選ぶことが重要です。
また、色の選び方や補修のチェックといったポイントを意識することで、見た目の美しさだけでなく、長く安心できる住まいづくりにもつながります。