外壁塗装は見た目を整えるだけでなく、住宅を長持ちさせるために欠かせない工事です。しかし費用は決して安くなく、松戸市で塗装を検討する方の多くが「助成金は利用できるのか」「費用を少しでも抑えたい」と感じています。
実は松戸市では、外壁塗装そのものに助成金は用意されていませんが、耐震改修と同時に行うリフォーム工事に補助が出る制度があります。補助率や上限額、対象工事の条件を理解しておけば、計画的に資金を準備可能です。
本記事では松戸市の助成制度の概要から申請手続き、費用相場や悪質業者への注意点まで詳しく解説します。松戸市で外壁塗装を検討中の方に役立つ内容です。

監修者:山下 昭一
保有資格:一級建築士
早稲田大学理工学部を卒業後、大手設計事務所で腕を磨き独立。 その後、山下建築設計事務所として上場企業など大手企業の設計を担当。
松戸市で利用できる外壁塗装関連の助成制度【令和7年度版】

松戸市では、外壁塗装単体の助成金は用意されていません。しかし、耐震改修と同時に行うリフォーム工事の一部として補助対象になる制度「木造住宅の耐震改修に伴うリフォーム事業費助成」が設けられています。
松戸市公式サイト「木造住宅の耐震改修に伴うリフォーム事業費助成」
この制度は、住宅の耐震性能を高めることを最優先とし、居住環境の改善を同時に進められる点が特徴です。補助対象工事は、あくまで耐震改修が主であり、外壁塗装はその付随工事として扱われます。そのため、塗装工事だけを行っても補助対象にはなりません。
助成制度の導入背景には、大規模地震への備えとして住宅倒壊を防ぎ、市民の安全を確保する狙いがあります。外壁塗装を検討する際に、耐震改修を同時に行う計画を立てると、補助制度を有効活用できます。
補助金額と上限設定
松戸市の助成制度では、リフォーム工事費用の一部が補助対象となり、補助率は工事費の10分の1です。上限額は30万円と定められており、耐震改修と同時に行う外壁塗装や屋根改修が対象工事に含まれます。
たとえばリフォーム費用が200万円の場合、最大で20万円の助成が受けられますが、工事費が高額になっても補助金は30万円を超えることはありません。なお、令和7年度は予算到達により新規受付終了の告知(2025年5月8日付)が出ています。最新の受付状況を必ず公式で確認してください。
外壁塗装を検討する際には、予算計画に助成金の上限を含め、無理のない資金計画を立てることが大切です。
助成対象となる工事の種類
松戸市の助成制度では外壁塗装は単独で補助対象にならず、耐震改修と同時に行うリフォーム工事の一部として認められます。具体的には外壁や屋根の塗装、内装の改修、給排水設備の改善などが含まれ、耐震性能を高める工事に付随する場合に補助対象です。
工事の種類は幅広いですが、制度の趣旨は地震に強い住宅を増やすことにあるため、補助対象の中心は耐震補強そのものです。外壁塗装は見た目を整えるだけでなく、耐久性を維持し家全体の寿命を延ばす効果があるため、耐震改修と組み合わせると補助金を活用しやすくなります。
塗装だけの工事では補助は受けられないため、工事を計画する際には耐震改修をセットで実施することを意識すると良いでしょう。
適用される住宅の条件
松戸市が定める助成制度は、対象住宅に条件が設けられています。
- 木造住宅であること
- 旧耐震基準(昭和56年5月以前の建築)で建てられた住宅が中心
- 耐震診断で補強工事が必要と判断されていること
- 所有者が市税を滞納していないこと
- 過去に同じ住宅で本制度を利用していないこと
こうした条件は、市の限られた予算を本当に耐震性の低い住宅に優先的に充てるために設けられています。
外壁塗装を検討する際は、自宅が対象住宅に当てはまるかどうかを事前に確認しておくことが欠かせません。特に築年数が古い木造住宅の場合、制度を利用できる可能性が高いといえます。
また、申請できる工事は、施工業者にも条件がありますので注意するようにしましょう。
- 建設業法に基づく許可を受けていること
- 松戸市内に本店・支店・営業所のいずれかを有していること
松戸市での助成金申請手続きと注意点

松戸市の助成制度を利用するためには、決められた申請手続きを踏む必要があります。申請は工事開始前に行うことが条件とされており、申請後に審査を経て交付が決定されます。
手続きを誤ると補助を受けられなくなるため、必要書類や流れを事前に把握しておくことが重要です。ここからは、申請に必要な書類や申請から交付までの一連の流れについて詳しく解説します。
申請に必要な提出書類一覧
松戸市の助成制度を利用するには、いくつかの書類を整えて申請する必要があります。
- 助成制度専用の申請書(市役所で配布・公式サイトから入手)
- 耐震診断結果報告書(建築士による診断で補強が必要と判断された住宅であることを示すもの)
- 耐震改修補助金の交付決定通知書の写し
- 設計承認申請書の写し(耐震改修と併せて提出が必須)
- 耐震改修工事およびリフォーム工事の見積書・設計図面(費用区分を明確にする必要あり)
- 施工業者の登録証明書・資格証の写し
- 住宅の登記事項証明書
- 固定資産税納税証明書(市税を滞納していないことを証明)
これらの書類は、申請者の資格や住宅の条件を確認するために欠かせません。不備があると再提出になり、交付決定が遅れる可能性があるため、早めに準備を進めることが重要です。
申請から補助金交付までの流れ
松戸市の助成金は工事を始める前に申請を行い、交付決定を受けることが大前提です。
申請から交付までの流れは次の通りです。
- 申請
- 審査
- 市の担当部署が内容を確認し、条件を満たしているかを審査
- 交付決定
- 問題がなければ「交付決定通知」が送付される
- この通知を受けてから工事を開始可能
- 工事実施
- 耐震改修と同時に外壁塗装などのリフォームを実施
- 完了報告
- 工事完了後、施工業者の完了報告書や領収書を提出
- 完了検査
- 市による現地確認や書類検査が行われ、不備がないかチェック
- 補助金の交付
手続きを途中で誤ると対象外になるため、書類やスケジュールの管理を徹底することが大切です。
助成金以外に塗装費用を抑えるための工夫

松戸市の助成制度は条件が限られるため、外壁塗装を行う際に必ずしも利用できるとは限りません。そのため、助成金に頼らずとも費用を抑える工夫を取り入れることが大切です。
代表的な工夫の方向性は次の4つです。
- 保険の活用(自然災害による修繕を補償範囲に含める)
- 契約方法の工夫(中間マージンを減らす)
- 塗料選びの工夫(耐久性を考慮し長期コストを抑える)
- 資金計画の工夫(ローンを活用して負担を平準化する)
以下では、それぞれの方法について具体的に解説します。
火災保険を適用できるケース
火災保険は火事だけでなく、台風や大雨による被害にも適用されることがあります。たとえば強風で屋根材が破損した場合や、大雨によって外壁に雨漏りが発生した場合には、修繕費の一部を火災保険で賄える可能性があります。
外壁塗装に直接補償が出るわけではありませんが、自然災害による損傷を修繕する過程で塗装が必要になるケースでは、保険金を充てることで実質的に費用を軽減可能です。
保険適用には被害を証明する写真や修繕見積書の提出が求められ、保険会社による審査も行われます。そのため、施工業者に保険対応の実績があるかどうかを確認すると安心です。
補助金が利用できない場合でも、火災保険をうまく活用することで出費を抑える選択肢が広がります。
仲介手数料を減らす工夫
外壁塗装を依頼する際、仲介業者を挟むと手数料が発生し、総費用が高くなりがちです。仲介型サービスは一見便利ですが、実際には施工会社へ支払う金額に紹介料が上乗せされるため、結果として工事費が割高になるケースもあります。
費用を抑えるには、地域で直接営業している施工業者や自社施工を行う会社に依頼することが効果的です。自社施工の場合、見積もりから工事まで一貫して対応するため、中間マージンが発生せず、料金が明確になります。
さらに、施工過程を自社スタッフが管理することで品質面の安心感も高まります。費用を節約したい場合は、複数の業者に見積もりを依頼し、内訳を比較することも有効です。適正価格を見極めるには、仲介の有無や工事の内訳をしっかり確認する姿勢が欠かせません。
長持ちする塗料を選ぶ方法
外壁塗装の費用を抑えるためには、初期費用だけでなく長期的な視点が欠かせません。耐用年数の短い塗料を選ぶと、再塗装の頻度が増えて結果的に総費用が高くなります。そのため、フッ素塗料や無機塗料など耐久性に優れた塗料を選ぶと、工事の回数を減らせるため長期的に費用を節約可能です。
たとえば、ウレタン塗料は安価ですが耐用年数は7〜10年程度にとどまります。一方、フッ素塗料や無機塗料は15〜20年以上持つとされ、再塗装までの期間が大幅に延びます。初期費用が高くても、20年単位で計算するとコストパフォーマンスに優れるのが特徴です。
さらに、汚れにくくカビやコケの発生を防ぐ塗料を選ぶと、メンテナンス費用も抑えられます。業者の説明を聞く際には塗料の耐久性や保証内容を確認し、長期的なコスト削減を意識した選択を心がけることが大切です。
リフォームローンを利用する選択肢
助成金や火災保険が使えない場合でも、リフォームローンを活用することで資金の負担を軽減できます。リフォームローンは金融機関が提供しており、外壁塗装や屋根改修といった住宅のメンテナンスに幅広く利用可能です。
特徴は、銀行や信用金庫のローンに加え、施工会社が提携するローンを選べる点にあります。金利や返済期間は商品ごとに異なりますが、数年から十数年にわたり分割返済できるため、一度に大きな支出を避けられます。
特に耐久性の高い塗料を選ぶ場合、初期費用が膨らむことがありますが、ローンを利用すれば計画的に支払えるので安心です。また、リフォームローンは無担保型と有担保型があり、金利は有担保型の方が低めに設定されています。
複数の金融機関や施工会社のプランを比較して、自分のライフプランに合った返済方法を選ぶことが重要です。
松戸市の外壁塗装にかかる費用相場と内訳

松戸市における外壁塗装の費用は、延床面積30坪前後の住宅でおおよそ80万円から120万円程度が目安とされています。金額の幅が大きい理由は、使用する塗料の種類や耐久性、下地の劣化状況によって必要な工程が異なるからです。
シリコン塗料を使用した場合は比較的手頃な費用で収まりますが、フッ素塗料や無機塗料を選ぶと耐用年数が長い分、初期費用が高額になります。また、建物の高さや形状によって足場設置の難易度が変わり、それが費用に反映されます。
さらに、塗装と同時に屋根の補修やベランダ防水などを依頼すると総額はさらに上がるでしょう。相場を把握しておけば、見積もりを比較する際に不当な高額請求を避けやすくなり、適正価格で工事を依頼する判断材料になります。
工事内容ごとの費用内訳
外壁塗装にかかる費用の内訳は、大きく分けて塗料代、足場代、施工人件費、付帯工事費用の4つです。
塗料代は全体の3割前後を占め、選ぶ塗料のグレードによって金額が大きく変わります。足場代は工事の安全確保に必須であり、延床30坪前後の住宅ではおおむね20万円前後が目安です。施工人件費は塗装職人の人数や作業日数に左右され、全体の4割程度を占めます。
さらに、雨樋や破風板、戸袋などの付帯部分を塗装する場合や高圧洗浄、下地補修といった追加作業が発生すると、費用は上乗せされます。
このように費用の内訳を把握しておけば、見積もりで不明瞭な項目があった際に確認でき、トラブル防止につながるでしょう。総額だけでなく、内訳をしっかり確認する姿勢が重要です。
悪質業者に注意!松戸市で多いトラブルと防止策

外壁塗装工事では、悪質な営業手口によるトラブルが全国的に報告されており、松戸市でも例外ではありません。
特に多いのは以下のような事例です。
- 「期間限定割引」などを強調して契約を急がせるケース
- 突然の訪問営業で不安を煽り、高額契約を迫るケース
- 会社情報や許可証が不明確な業者による施工トラブル
消費者トラブルを避けるためには、よくある手口を理解し、事前に対策を講じることが大切です。
ここからは、松戸市で見られる代表的なトラブル事例と、その防止策について紹介します。
「期間限定割引」をうたった過度な値引き
外壁塗装の訪問営業で多い手口の一つが「今だけ特別割引」や「モニター価格」といった限定的な値引きを強調する方法です。大幅な値引きでお得に感じさせ、すぐに契約させようとするのが特徴です。
しかし実際には、値引き後の金額が相場より高いケースや、施工内容が不十分なまま工事が行われるケースがあります。正当な値引きかどうかを判断するには、複数業者から見積もりを取り、工事内容や内訳を比較することが有効です。
契約を急かされても即答せず、冷静に検討する姿勢を持つことで不要なトラブルを防げます。
突然の訪問営業による契約リスク
松戸市でも、不意に自宅を訪問して契約を迫る業者によるトラブルが報告されています。「外壁が傷んでいる」「今のままでは危険」といった不安を煽り、その場で契約させるのが典型的な手口です。
突然の訪問に驚いて判断を誤ると、不要な工事や高額契約を結ばされる可能性があります。こうした営業に対応する際は、即答せず必ず名刺や会社情報を確認し、必要であれば家族や第三者に相談することが大切です。
また、訪問販売にはクーリングオフ制度が適用されるため、不安を感じたら速やかに専門機関に相談することも検討しましょう。
会社情報や口コミ・許可証の確認方法
優良な業者かどうかを判断するには、会社情報や過去の実績を確認することが欠かせません。まず建設業許可証の有無をチェックし、番号が記載されているかを確認します。さらに、公式サイトや第三者の口コミサイトで施工実績や利用者の評価を調べることも有効です。
特に松戸市内での施工実績が豊富な業者は、地域特有の気候条件や建物の特徴を理解しているため安心感があります。また、所在地や連絡先が明記されているかどうかも信頼性を見極めるポイントです。
口コミや実績を総合的に確認すれば、悪質業者に巻き込まれるリスクを大幅に減らせます。
松戸市で信頼できる外壁塗装業者のおすすめ

ケーアイ美フォームは、松戸市で30年以上の実績を持つ外壁塗装専門店です。
国家資格を持つ一級塗装技能士が在籍し、すべて自社施工で高品質な仕上がりをお約束!
建物の特徴やご家族の好みに合わせたカラー提案にも定評があり、「初めてでも安心して任せられる」と多くのお客様から選ばれています。
特徴①:誠実な姿勢で信頼を積み重ねてきた塗装店
「感謝は仕事で返す」という信念を胸に、一つひとつの現場に真摯に向き合ってきました。
30年以上にわたり丁寧な施工を重ね、地域の皆さまから厚い信頼を得ています。
特徴②:資格に裏付けられた確かな技術と柔軟な対応力
一級塗装技能士による確かな技術で、細部まで美しく丁寧に仕上げます。
将来のメンテナンスを見据えた施工プランを提案し、天候や立地などの条件に合わせて柔軟に対応できるのも強みです。
特徴③:デザイン性と耐久性を兼ね備えた仕上がり
地域の景観やお客様のライフスタイルに合わせたカラー提案で、建物の魅力を最大限に引き出します。
美観と耐久性を両立する高性能塗料を使用し、年月を経ても色あせない美しさを実現します。
「見た目も性能も妥協したくない」という方におすすめの外壁塗装です。
ケーアイ美フォームの口コミ

前回のトイレ工事を初めてケーアイ美フォームさんに依頼して、丁寧な仕事をして頂き今回もお願いしました。
…続きを見る
工事期間中毎日が猛暑の中、丁寧な仕事をして頂き、仕上がりも大変気に入りまして感謝しております。
次も何かありましたら、よろしくお願いします。

複数業者に見積もり依頼したが、一番丁寧に現調していただき、パターンではなく最適な内容を検討して頂いた為、信頼できる業者さんだと感じました。
…続きを見る
かなり傷んでしまってからの依頼だったので、見映えよりも機能維持重視で御願いしましたが、何重にも下塗りをして強度を増してくれただけでなく、とてもきれいに仕上げていただき、大満足です。
度重なる台風で着工が遅れてしましましたが、一切手抜きをせず、かつ効率的な作業には本当に関心しました。次の機会もまた御願いしたいと思います。本当に有難うございました。

見積もりの段階から丁寧でした。木造モルタル2階建て築年数27年で、深めのクラックが多数ありましたが、全て切削とコーキング、モルタルで丁寧に補修した後の5度塗りと言う丁寧さでした。
…続きを見る
数社に問い合わせましたが、一番職人臭い自社施工の会社を選び結果は大正解でした。丁寧が故に多少時間はかかりましたが、プランの途中変更にも柔軟に対応して頂いたり、確りとした仕上がりを求めるとすれば、ここは間違いのない業者さんです。

壁打ち練習場の壁の塗り替えをお願いしました。塗装のことはよくわからないので、地元密着の塗装屋さんで探しました。
…続きを見る
古いブロック積みの壁でしたが、何回も何回も塗り重ねてきれいに仕上げていただきました。ありがとうございます。
仕事も早くて丁寧でした。
また塗装の機会がありましたらよろしくお願いします。
参考:Google、公式HP
ケーアイ美フォームの口コミを見る
会社概要
会社名 | 有限会社ケーアイ美装 |
---|---|
住所 | 千葉県市川市国分3-27-11 千葉県松戸市二十世紀ヶ丘戸山町38-10 |
代表者名 | 金井 修 |
営業時間 | 9:00〜18:00(定休日:火曜日・水曜日) |
創業 | 1993年9月 |
可能な工事 | 外壁塗装 / 屋根塗装 / 外壁張り替え / 屋根張り替え / 防水工事 / 雨漏り工事 |
対応エリア | 千葉県:松戸市・市川市 ※その他のエリアは要相談 |
資格 | 塗装工事許可 / 一級塗装技能士 / 外壁診断士 / 有機溶剤作業主任者 / 足場組立作業主任者 |

まとめ

松戸市で外壁塗装を検討する際は、まず市の助成制度を確認することが重要です。外壁塗装単体では補助を受けられませんが、耐震改修と同時に行うリフォームであれば補助金の対象になります。
補助率は工事費の10分の1で、上限は30万円に設定されています。松戸市で外壁塗装を成功させるには、助成制度を活用しつつ、長期的にコストを抑える工夫を組み合わせることが有効です。
制度の条件を正しく理解し、信頼できる施工業者と相談しながら計画的に進めることで、安心して住まいを守ることができます。