外壁塗装を検討するときに、不安になるのが「悪質業者に引っかからないか」という点ではないでしょうか。
福岡県でも、行政処分を受けた建設業者や消費者庁に登録されている事例が存在します。契約を急がされたり、見積もりが大雑把だったりといった手口は決して珍しくありません。
この記事では、福岡県で公表されている悪質業者の情報や実際によく使われる5つの手口、被害を防ぐための対策や解決方法をまとめています。最後には信頼できる優良業者を見極めるポイントも紹介しているので、参考にしてください。

監修者:山下 昭一
保有資格:一級建築士
早稲田大学理工学部を卒業後、大手設計事務所で腕を磨き独立。 その後、山下建築設計事務所として上場企業など大手企業の設計を担当。
福岡県の悪質業者リスト

福岡県の悪質業者リストは、行政処分や消費者庁の公開情報で確認できます。実際に行政が発表しているデータを利用すれば、契約前に不安を解消できるでしょう。
ここでは公式情報を確認できるリンクを紹介します。
ネガティブ情報等検索サイト
福岡県では、建設業法違反や不正行為を行った事業者に対して行政処分を実施しています。
「監督処分情報検索システム」では、事業者名や処分内容を直接確認できます。契約前には必ず目を通しておくと安心です。
国土交通省:ネガティブ情報等検索サイト
消費者庁が公開している悪質事業者データベース
消費者庁では、特定商取引法や景品表示法に違反した事業者を「悪質事業者データベース」として公表しています。全国規模で公開されているため、福岡県の事業者も含まれています。
工事契約だけでなくリフォーム全般のトラブル事例も確認できるため、契約前のチェックに有効です。
- 消費者庁:特定商取引法ガイド
- 国民生活センター:消費生活相談データベース
悪質業者に共通する特徴とは?よくある5つの手口

悪質業者の多くは、内容が不明瞭な見積もりを提示したり、即決を迫る営業や突然の訪問営業を繰り返したりする点が特徴です。これらを知っておくと、実際に提案を受けたときに冷静に判断できます。
ここでは代表的な5つの手口を解説します。
見積書の内容が大雑把で不明瞭
悪質業者がよく使う手口のひとつに、内容が不明瞭な見積書の提示があります。
例えば「工事一式」「材料費一式」といった曖昧な表現を用いることで、工事の詳細がわからないまま契約を進めさせます。結果として想定以上の費用を支払う羽目になり、後から追加費用を請求する口実になりやすいです。
信頼できる業者は工事項目を細かく分け、使用する塗料の種類や面積、単価を明記しています。大雑把な見積書が出てきたら、その業者は避けるのが賢明です。
「本日中に契約なら割引」と即決をせまる
即決を迫る営業手法も、典型的な悪質業者の特徴です。「今日中に決めてくれれば数十万円割引する」といった言葉で契約を急がせ、冷静な判断を奪います。こうした手口は消費者の不安心理を利用するもので、十分な比較や検討をする時間を与えません。
優良な業者は、見積もりの内容や保証を丁寧に説明し、契約を急がせることはありません。短時間で決断を迫られる状況になった場合、その業者が信頼できるかどうかを疑う必要があります。
保証の範囲や内容があいまいで書面もない
悪質業者に多いのが、保証内容を口頭で伝えるだけで契約書や保証書に明記しないケースです。「10年保証します」と言っていても、後から書面が存在しないために保証を受けられないトラブルが発生します。
さらに、保証の範囲を具体的に示さず「塗装に不具合があれば対応する」といった抽象的な説明で済ませる業者も少なくありません。
信頼できる業者であれば、保証の内容や対象範囲を明記した書類を必ず渡します。保証があいまいなまま契約を進めようとする業者には注意が必要です。
「無料点検です」と訪問して不安をあおる
突然「無料点検します」と訪問してくる業者も、悪質な手口の典型例です。
点検を口実に屋根や外壁を見て「今すぐ工事しないと危険」と不安をあおり、高額な契約を迫るケースが目立ちます。無料という言葉で警戒心を解かせ、結果的に契約を急がせるのが狙いです。
優良な業者は、突然訪問して契約を迫ることはありません。実際に点検が必要な場合は、依頼を受けてから現地調査を行い、写真やデータで説明します。
訪問営業で不安を強調されたら、安易に応じず一度持ち帰る姿勢が大切です。
会社概要や施工実績が確認できない
会社概要や施工実績を公開していない業者は、信頼性に欠ける可能性があります。所在地が不明確であったり、連絡先が携帯電話番号しかなかったりする場合は特に注意が必要です。
また、過去の施工事例やお客様の声が確認できない業者は、技術力や実績が本物かわかりづらいです。優良な業者は、自社のホームページや資料で施工実績や資格情報を積極的に公開しています。
会社情報が不透明なまま契約を進める業者は、後々トラブルにつながるリスクが高いため、事前に徹底的に調べる必要があります。
被害を避けるために実践したい対策

悪質業者によるトラブルを防ぐには、複数社で相見積もりを取ったり、保証の確認や施工事例の確認が非常に重要です。実際に被害に遭ってからでは遅いため、先回りして予防する意識を持つ必要があります。
ここでは安全な契約を結ぶために取り入れたい具体的な対策を解説します。
必ず複数社から見積もりをとる
相見積もりを取ることは、悪質業者を見抜く基本的な方法です。1社だけの見積もりでは相場感がつかめず、割高な価格を提示されても気づけません。
複数社の見積もりを比較すれば、工事項目や単価の違いが見えてきます。価格が極端に安い場合や内容が不明確な場合は要注意です。
また、比較を通じて担当者の説明や対応の違いも確認できます。相見積もりを取ることで、適正価格の判断だけでなく、信頼できる業者かどうかを見極める手助けにもなります。
契約内容や保証の書面をしっかり確認する
契約前には、必ず契約書や保証書の内容を確認することが欠かせません。悪質業者は口頭で「大丈夫です」と伝えて終わらせるケースが多く、後々トラブルに発展します。
工事内容や金額、工期、保証の範囲が明確に記載されているかを確認することが重要です。書面に不備があれば、契約を急がず訂正や説明を求めるべきです。
優良業者は契約書や保証書を丁寧に提示し、不明点を解消する姿勢を持っています。契約書面をきちんと確認する習慣が、被害予防につながります。
実際に施工した現場や過去の実績を見せてもらう
信頼できる業者かどうかを判断する方法のひとつが、施工実績を確認することです。
過去に施工した住宅を見学させてもらったり、写真や施工事例を提示してもらったりすることで、技術力や対応の誠実さを確かめられます。悪質業者は実績を隠す傾向があり、具体的な事例を示さずに「経験豊富」と言うだけにとどまります。
反対に優良業者は自社の実績を積極的に紹介し、説明も分かりやすく行います。施工実績を見せてもらうことは、業者選びにおいて確実性を高める行動です。
もし被害にあってしまったときの対応策

悪質業者との契約で被害を受けた場合も、泣き寝入りせずに対応する方法があります。クーリング・オフ制度や公的な相談窓口、弁護士を利用すれば、解決が可能です。
ここでは実際に取るべき具体的な対応を紹介します。
クーリング・オフ制度を利用して契約を解除する
訪問販売などで結んだ契約は、一定期間内であればクーリング・オフ制度を利用して解除できます。書面で通知することで無条件で契約を解消でき、すでに支払った代金も返金対象になります。
制度の適用には条件があり、期間を過ぎると解除できない場合もあるため、早めの対応が大切です。
契約から8日以内であれば可能とされるケースが多く、特に訪問営業による契約は対象になることが一般的です。業者に直接伝えるのではなく、書面を内容証明郵便で送ることで確実な証拠が残ります。
消費生活センターや相談窓口に連絡する
悪質業者とのトラブルは、消費生活センターに相談するのが有効です。専門の相談員が状況を聞き取り、適切な対応方法をアドバイスしてくれます。
福岡県内にも複数の窓口があり、地域の消費者被害に対応可能です。自分だけで交渉しようとすると不利になりがちですが、公的機関を通じれば業者に対して一定の圧力をかけられます。
また、契約内容や請求額に不審な点がある場合も、第三者の意見を聞くことで判断しやすくなります。困ったときは一人で抱え込まず、早めに相談窓口を活用するのが安心です。
住所:福岡市博多区吉塚本町13-50 福岡県吉塚合同庁舎1階
相談専用番号:092-632-0999
福岡県消費者センター(https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/shouhiseikatsu.html)
弁護士や法テラスに相談して解決を図る
被害額が大きい場合や、業者が対応に応じない場合は弁護士への相談が効果的です。弁護士は契約の有効性や損害賠償の可能性を法的に判断し、交渉や訴訟に進む道を示してくれます。
また、経済的な負担が心配な場合は「法テラス」を利用すれば、無料相談や費用の立て替え制度を受けられる場合があります。専門家に相談することで、自分に有利な解決策を選びやすくなるでしょう。泣き寝入りせずに専門家を頼ることが、被害回復への近道です。
信頼できる業者を見極めるポイント

安心して任せられる業者を選ぶためには、許可証や資格、担当者の対応など複数の視点で確認することが大切です。悪質業者の特徴を知るだけでなく、良い業者の基準を押さえることで比較がしやすくなります。
ここでは、信頼できる業者に共通する要素を解説します。
建設業許可や必要な資格をきちんと持っている
信頼できる業者は、建設業許可や関連する資格を正式に取得しています。建設業許可は一定の実務経験や財務基盤を満たした事業者にしか与えられないため、持っているだけで最低限の信頼性が担保されます。
また、一級塗装技能士や外壁診断士などの資格も、技術力を示す重要な要素です。許可証や資格証を提示できない業者は法的基準を満たしていない可能性があり、後々トラブルにつながるリスクがあります。契約前に必ず確認することが安全な選択につながります。
担当者の対応が誠実でしつこく営業しない
担当者の態度や対応からも、業者の信頼性を判断できます。誠実な担当者は、質問に対してわかりやすく答え、無理に契約を迫りません。
反対に悪質業者は「今決めないと損をする」といった強引な営業を繰り返す傾向があります。説明の仕方や雰囲気から、顧客を大切にしているかどうかを感じ取れるでしょう。
営業がしつこい場合は、その業者を選ぶリスクが高いと考えるべきです。担当者とのやり取りは業者選びの重要な判断材料になります。
専門知識をわかりやすい言葉で説明してくれる
優良業者は専門用語ばかりを使わず、素人でも理解できる言葉で工事内容を説明してくれます。たとえば塗料の種類や耐用年数、施工方法などを図や写真を用いながら説明し、納得できる形で提案を行います。
一方で、悪質業者は専門知識を隠し、詳細を説明しないまま契約を進めることが多いです。知識を持っていても、顧客が理解できなければ意味がありません。わかりやすさを意識した説明をしてくれる業者は信頼に値します。
施工実績や利用者の声を公開している
施工実績や顧客の声を公開している業者は、自信を持って仕事をしている証拠です。実際の写真や体験談があれば、技術力や施工の丁寧さを確認できます。口コミや評価を隠さずに提示する業者は、透明性が高く信頼できるといえます。
一方で、実績を一切示さない業者は怪しいです。公開されている情報を確認することで、業者の誠実さを見極めやすいでしょう。信頼性のある業者ほど、積極的に実績を開示しているものです。
福岡県でおすすめの優良塗装業者
福岡県の優良業者をお探しではないでしょうか?
ここでは福岡県で豊富な実績を持つ塗装業者を地域ごとにご紹介します。
COCODEペイント【株式会社ARaTana Home’s】

株式会社ARaTana Home’sは、福岡市と長崎市に拠点を構える外壁塗装の専門店です。対応エリアは福岡・長崎・熊本を中心に、九州全域を幅広くカバー。
施工実績は5,500棟を超え、地域に根ざしたサービスで、多くのお客様から選ばれてきました。
特徴①:わかりやすい料金プラン
塗料 | 費用 |
---|---|
汎用シリコン | 498,000円~ |
断熱 + 遮熱塗装 | 598,000円~ |
超低汚染シリコン塗装 | 698,000円~ |
超低汚染フッ素塗料 | 798,000円~ |
無機塗装 + コーディング塗装 | 998,000円~ |
料金は足場からアフターフォローまでコミコミの金額です。
※家の広さ、塗料の種類・量により料金も変動します。
特徴②:最大180回まで分割できる自社リフォームローン
外壁塗装は高額になりがちですが、ARaTana Home’sでは自社独自のリフォームローンをご用意。銀行を通さないため低金利で利用でき、最大180回まで分割払いが可能です。
無理のない支払いプランを選べるので、家計に負担をかけずに大切なお住まいを守れます。
特徴③:ショールーム完備で安心の選択
長崎の事務所にはショールームを併設。実際の仕上がりイメージを確認しながら、理想の塗装プランをじっくり検討できます。
外壁塗装は一度行えば10〜20年と長く暮らしを支えるもの。だからこそ、しっかり納得したうえで契約し、快適な生活を長く続けましょう。

まとめ

福岡県で外壁塗装を検討する際には、悪質業者の存在を意識することがとても大切です。行政処分や消費者庁のデータベースを確認すれば、危険な事業者を事前に避けられます。
被害を防ぐためには、必ず複数の業者から見積もりを取り、契約書や保証書の内容を丁寧に確認することが欠かせません。
また、建設業許可や資格を持っていて説明が丁寧で誠実な対応をする業者を選ぶことが、安心して外壁塗装を任せるためのポイントです。信頼できる優良業者を見つけることが、長く快適に暮らす住まいづくりにつながります。