雨樋は、大切な住宅を雨水から守る設備です。しかし、普段は目に触れにくいため「劣化に気づかない」「メンテナンスを後回しにしてしまう」ケースが少なくありません。
本記事では、雨樋塗装の基礎知識から雨樋塗装をするメリット、費用相場、塗料の選び方などをプロの目線で解説いたします。
- 雨樋塗装の必要性と劣化サイン、塗料の選び方
- 雨樋塗装にかかる費用の目安とコストを抑える方法
- 信頼できる塗装業者の見極め方とDIYの注意点
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監修者:鹿野 博之
保有資格:中小企業診断士・宅建合格者・住環境測定士(補)など
経営改善、事業承継支援、企業研修、補助金申請支援などを得意として活動中。
雨樋塗装の基礎知識
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雨樋は屋根に降った雨水を集め、地上や排水溝へ流します。外壁や基礎部分が雨水に直接さらされるのを防ぎ、住宅の劣化を防します。
雨樋がなければ、雨水が外壁を伝って流れ落ち、汚れやシミの原因となるだけでなく、長期的には建物全体の劣化につながります。また、雨樋は庭や敷地内の水はけを良くし、水たまりの発生も抑えます。
雨樋塗装の劣化サイン
雨樋が劣化しているサインは、以下の通りです。劣化症状を発見したら、塗装や修理を検討しましょう。
- 色あせや退色が目立つ
- 表面にひび割れや亀裂がある
- 苔やカビが発生している
- 雨水が溢れる箇所がある
- 接合部からの水漏れがある
- 雨樋自体のたわみや変形が見られる
塗装の劣化が進むと、紫外線や雨水による侵食が加速し、雨樋本体の劣化が進みます。劣化が進む前に、早めの塗装を行ってください。
雨樋塗装に最適な時期
雨樋塗装は、春や秋の過ごしやすい季節がおすすめ。気温が10℃以上で安定している時期は、塗料が乾きやすく仕上がりも綺麗です。
夏は高温で塗料が早く乾きすぎたり、冬場は気温が低すぎ塗料が乾かなかったりと塗装には向きません。天気予報を確認し、3〜4日程度晴れの日が続く時期を選びましょう。
雨樋の素材ごとの特徴と塗装のポイント

雨樋の素材によって、塗装方法や使用する塗料が異なります。主な素材別の特徴と塗装ポイントを解説します。
塩ビ(塩化ビニル)製雨樋
軽量で施工性に優れています。紫外線に弱く、経年で劣化しやすいため、UV耐性の高い塗料が必要です。塩ビ用のプライマーで下地を整えると、塗膜の密着性が高まります。
金属製雨樋(アルミ、ガルバリウム、銅など)
耐久性が高く見栄えも良い反面、腐食のリスクがあります。防錆処理を行い、素材に合った専用の塗料を使用しましょう。接合部分は丁寧な処理が必要です。
鋼板製雨樋
強度と加工性に優れていますが、錆びやすいのがデメリットです。防錆塗料で下塗りを行い、上塗りには耐候性の高い塗料を選びましょう。
素材に適した塗料と下地処理を行うと、雨樋の寿命を延ばせます。
雨樋塗装をする具体的なメリット4つ

雨樋塗装は見た目の改善だけでなく、住宅全体の保護と寿命延長にもなります。ここでは雨樋塗装で得られる4つのメリットを解説します。
- 雨樋本体の耐久性
- 外観と美観が良くなる
- 二次被害を予防する
- 建物全体の寿命が伸びる
雨樋本体の耐久性がアップする
雨樋塗装の最大のメリットは、耐久性の向上です。適切な塗装を施すと、紫外線や雨風、温度変化から雨樋を守ります。
紫外線の影響を受けやすい塩ビ製の雨樋は、無塗装だと5〜8年で劣化が目立ちます。しかし、塗装を施すと、10〜15年程度まで寿命を延ばせます。
また、塗装が保護膜となり、雨水による腐食から守ります。金属製雨樋では、錆の発生を防止し、漏水や破損のリスクを減らせます。
住まいの外観と美観が良くなる
雨樋は、住宅の外観を構成する重要なパーツです。年数が経つと色あせや汚れが目立ち、家全体の印象を損ねます。
新しい塗装を施せば、外壁や屋根と色を統一でき、住宅の美観が向上します。
玄関周りや道路沿いの雨樋は目につきやすいため、きれいに塗装すると家の印象が大きく変わります。最近ではデザイン性の高い塗料も増えており、住まいの雰囲気に合った色を選ぶ楽しみもあります。
雨漏りや外壁の劣化など二次被害を予防する
雨樋の機能が低下すると、外壁や基礎に影響がでます。破損や詰まりで雨水が排水されずに溢れると、外壁の汚れや劣化の原因になります。
また、基礎部分に雨水が溜まると、地盤の緩みや劣化を招く可能性があります。塗装で雨樋の性能を維持すると、二次被害を防げます。
継ぎ目部分の丁寧な塗装は水漏れを防ぎ、外壁や基礎への負担を軽減します。結果的に、修繕費用を抑えられるでしょう。

建物全体の寿命が伸びる
雨樋塗装は小さなメンテナンスに思えますが、住宅建全体の寿命延長につながります。雨樋が正常に機能すると、屋根からの雨水がスムーズに排水され、建物各部へのダメージを防ぎます。
木造住宅では、雨水による腐食や白蟻被害のリスクが高いです。定期的な雨樋塗装でリスクを減らすと、住宅の安全性と耐久性を高められます。結果として、住宅の資産価値の維持にもつながるでしょう。
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雨樋塗装の費用相場

一般的な戸建て住宅の雨樋塗装費用は、材料費と工賃を合わせて約5万円〜15万円程度です。ただし、雨樋単体の塗装を行う場合の目安です。外壁や屋根の塗装と同時に行う場合は、足場代などの共通費用を抑えられるため、トータルコストを削減できます。
具体的な費用の内訳は以下の通りです。
- 雨樋塗装工事費:3,000円〜5,000円/m
- 足場設置費用:15万円〜25万円(住宅の規模による)
- 高圧洗浄・下地処理費:1万円〜3万円
雨樋が長い家や、高所作業が必要な場合は費用が高くなります。また、劣化で補修が必要な場合も追加費用が発生します。
雨樋を交換する場合の費用
塗装では対応できないほど劣化している場合は、交換工事が必要です。雨樋交換の費用相場は以下の通りです。
- 塩ビ製雨樋交換:4,000円〜7,000円/m
- 金属製雨樋交換:6,000円〜10,000円/m
- 雨樋受け金具交換:1,500円〜2,500円/箇所
戸建て住宅で雨樋を全て交換する場合は、20万円〜40万円程度の費用がかかります。ただし、部分的な交換であれば、5万円〜15万円で済みます。
雨樋交換か塗装かの判断は、劣化状態によります。小さな亀裂や色あせ程度であれば塗装で対応が可能ですが、大きな破損や変形がある場合は交換を検討しましょう。
火災保険を利用する場合の費用
雨樋の損傷が台風や雪、ひょうによる自然災害の場合は、火災保険で修理などの費用を補填できる可能性があります。保険を利用する場合、自己負担額を除いた修理費用が保険から支払われます。
保険適用のポイントは以下の通りです。
- 損傷原因が保険の補償対象(風災、雪災、雹災など)であること
- 免責金額(自己負担額)を超える被害であること
- 被害状況を証明する写真や資料を残しておくこと
火災保険を利用する場合は、まず保険会社に連絡し、現地調査を依頼します。保険会社の査定官が現地調査を行い、適用の可否が決定されます。場合によっては、塗装だけでなく交換費用まで補償される可能性があります。
ただし、補償内容は契約内容によって異なるため、事前に自分の保険内容を確認しておきましょう。

雨樋塗装とセットでできる住まいのメンテナンス

雨樋塗装を計画する際は、他の外装メンテナンスも同時に行うと費用を抑えられます。足場を設置を1回で済ませられるため、トータルの工事費用を抑えられます。
外壁塗装
外壁の劣化は雨樋の不具合と関わりが深く、同時にメンテナンスすると住宅全体の保護効果が高まります。
戸建て住宅では、約80万円〜150万円で外壁塗装が可能です。雨樋塗装と一緒に行えば、足場代を節約できます。外壁と雨樋の色を統一すると、見た目のバランスも良くなります。
また、外壁塗装中に雨樋の状態も確認できるため、見落としがちな損傷にも気づけます。外壁塗装の耐用年数は使用する塗料によりますが、10〜15年が目安です。
屋根の塗装や修理

屋根は雨水を最初に受け止める部分で、状態が悪いと雨樋に負担がかかります。劣化している場合は、屋根も塗装を行いましょう。
費用は、約30万円〜80万円で行え、雨樋と同時施工すると足場代の節約になります。
劣化がひどい場合は、部分修理や葺き替えを検討しましょう。スレート屋根はひび割れや欠けが起こりやすく、雨漏りの原因になります。雨樋塗装のタイミングで屋根も点検し、必要に応じて修理すると安心です。
破風板・鼻隠しの塗装や補修
破風板や鼻隠しは、屋根の端部を守る重要な部材で、雨樋のすぐ近くにあります。風雨にさらされるため劣化しやすく、雨樋塗装と一緒に塗装や補修すると、屋根周りの防水性能が高まります。
破風板や鼻隠しの塗装費用は、戸建てで5万円〜15万円程度。木製の場合は腐食しやすいため、定期的な塗装が必要です。劣化が進んでいる場合は、塗装だけでなく交換も検討してください。
雨樋の交換や部分修理
雨樋塗装を検討する際は、雨樋本体の状態も確認し、必要に応じて部分修理や交換を組み合わせましょう。継手や曲がり角、ドレン(排水口)周辺は特に劣化しやすく、塗装だけでは補えないケースがあります。
部分修理や交換の費用は、1箇所あたり5,000円〜15,000円が目安です。塗装と修理を併用すると、費用を抑えつつ雨樋の性能を維持できます。
足場を有効活用できるその他のメンテナンス
足場がある間に、他のメンテナンスもまとめて行うと効率的です。
例えば、換気口やエアコン室外機周りの清掃と点検、外部照明の交換や修理などが挙げられます。普段は手が届きにくい高所作業も、安全に行えます。
また、窓周りや外壁の目地部分のシーリング(コーキング)の打ち替えも重要です。シーリングは、経年で防水性が低下します。住宅全体の防水性能を高めるためにも、雨樋塗装と一緒に行うのがおすすめです。
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雨樋塗装を行う手順7ステップ

雨樋塗装の手順を解説します。手順を理解し、スムーズに施工が行えるようにしましょう。
- 足場設置と養生作業
- 高圧洗浄
- 下地処理
- 下塗り塗装
- 中塗り塗装
- 上塗り塗装工程
- 最終点検と足場解体
足場設置と養生作業
安全に作業をするために、足場を設置します。雨樋は高所に取り付けられているため、安定した足場が必要です。足場は建物全体を囲むように組まれ、作業員が安全に移動できるようになります。
足場設置後は、塗料の飛散を防ぐため養生作業を行います。窓やドア、エアコン室外機などを養生シートで保護。外壁や屋根といった、塗装しない箇所に塗料が付着しないよう丁寧に覆います。
高圧洗浄で汚れや古い塗膜を除去
高圧洗浄機で、雨樋表面の汚れや苔、カビ、剥がれかけた塗膜を取り除きます。水圧は素材に合わせて調整し、雨樋を傷つけないよう慎重に作業します。
高圧洗浄は、塗料の密着性を高めるために欠かせません。洗浄後は1〜2日程度、乾燥させましょう。乾燥が不十分だと、塗装の剥がれにつながるため注意が必要です。
下地処理
乾燥後は下地処理に入ります。亀裂や小さな穴、ジョイント部分のズレを確認し、必要に応じて補修します。金属製の雨樋は錆を取り除き、防錆処理を施します。
また、塩ビ製の雨樋は表面の光沢を軽く研磨して落とし、塗料が密着しやすい状態に整えます。下地処理を丁寧に行い、塗装の耐久性を高めましょう。
下塗り塗装

下地処理が完了したら、下塗りを行います。プライマーは雨樋の素材に合わせて選び、均一に塗布します。プライマーは塗膜の密着性を高め、耐久性を向上させます。
塩ビ製や金属製の雨樋には、専用のプライマーを使いましょう。下塗り後は、メーカーが推奨する時間(通常4〜8時間程度)を守り、しっかり乾燥させます。
中塗り塗装
下塗りが十分に乾いたら、中塗りを行います。中塗りは塗膜の厚みを確保し、上塗りの仕上がりを美しく整えるための工程です。ムラのない塗膜を形成するよう、丁寧に塗り広げます。
塗料は雨樋の素材に適したものを選び、刷毛やローラーを使い分けて、細部まで均一に仕上げます。中塗り後も十分な乾燥時間を確保し、次の工程へ進みます。
上塗り塗装工程
最後の塗装工程が上塗りです。上塗りは外観を左右する重要な仕上げであり、耐候性や防水性を高める役割もあります。耐久性の高い塗料を使用し、ムラのないよう丁寧に塗布します。
継ぎ目や角の部分は慎重に、刷毛を使って細かく仕上げます。塗料の乾燥時間はメーカーの指示に従い、通常24時間以上の時間を確保しましょう。
最終点検と足場解体
すべての塗装工程が終わり、塗料が乾燥したら最終点検を行います。塗り残しやムラがないか、排水機能に問題がないかなどを確認します。
問題がなければ養生を外し、足場を解体します。足場解体後は地上から全体を確認し、必要に応じて微調整を行います。最後に周辺の清掃を済ませ、工事完了です。
雨樋塗装におすすめの塗料

雨樋塗装に適した、主な塗料の種類と特徴を紹介します。
アクリルシリコン塗料
耐候性と耐水性に優れ、価格も比較的リーズナブルなバランスの良い塗料です。塩ビ製雨樋に特に相性が良く、10年程度の耐久性があります。紫外線による劣化にも強いため、雨樋塗装の定番塗料となっています。
フッ素塗料
最高級の塗料で、耐候性、耐水性、耐久性に非常に優れています。15〜20年程度の長期耐久性を期待できますが、価格は高めです。特に金属製雨樋や長期的な保護を重視する場合におすすめです。
ウレタン塗料
弾性があり、塩ビ製雨樋の膨張・収縮に対応できます。耐久性はアクリルシリコンより若干劣りますが、コストパフォーマンスに優れています。5〜8年程度の耐久性があります。
ラバーペイント
ゴム質の塗膜を形成し、防水性と柔軟性に優れています。特に、雨樋の継ぎ目部分や接合部分の防水処理に効果的です。単体ではなく、他の塗料と組み合わせて使用されることが多いです。
雨樋全体の塗装には向いていないので、部分的に使用しましょう。
雨樋塗装に使用する塗料の選び方

塗料選びは、雨樋の素材や耐久性、仕上がり、コストを考慮し選びます。以下では、具体的な選び方を解説するので、塗料選びに迷っている方は参考にしてください。
雨樋の素材に適した塗料を選ぶ
雨樋の素材によって、最適な塗料が異なります。塩ビ製雨樋の場合は、柔軟性のあるアクリルシリコンやウレタン塗料が適しています。金属製雨樋には、防錆効果の高いフッ素塗料やアクリルシリコン塗料がおすすめ。
適さない塗料を使うと、剥がれや密着不良の原因になります。業者に素材を確認してもらい、適切な塗料を選びましょう。
耐候性や機能性を考慮して塗料を選ぶ
雨樋は、紫外線や雨風、温度変化に常にさらされています。塗装をする場合は、耐候性の高い塗料を選びましょう。防カビ性や防藻性を持つ塗料は、雨樋の美観維持ができます。
初期コストが高くても耐用年数が長い塗料を選べば、結果的にメンテナンス費用を抑えられます。
塗料の色選びのポイントと注意点を把握し選ぶ
雨樋の色は住宅の印象を大きく変えます。選ぶ際は、以下のポイントを抑えましょう。
- 外壁と同系色または濃い色で統一感を出す
- 白色は汚れが目立ちやすいため、こまめなメンテナンスが必要
- 明るい色は熱を反射し、暗い色は熱を吸収しやすい
- 周囲の景観や地域の建物と調和する色を選ぶ
色はカラーサンプルで確認し、天候や時間帯による見え方の違いも考慮しましょう。
信頼できる雨樋塗装業者の見極め方

信頼できる業者に依頼するための、ポイントがあります。雨樋の耐久性を上げるためにも、信頼できる業者を探しましょう。
雨樋塗装の施工実績が豊富な専門業者を選ぶ
外壁や屋根とは異なり、雨樋塗装は細かな技術を要します。実績豊富な業者は、さまざまな形状や素材の雨樋に対応できる知識と経験があります。
業者選びの際は、施工事例写真や実績件数を確認しましょう。業者のウェブサイトやSNSで、施工事例の掲載数などをチェックします。また、施工現場を見学できる業者であれば、仕上がりの質を直接確認できます。
地域に根差した評判の良い業者に相談する
地元で長く営業している業者は、地域特有の気候や建物の特徴を熟知しています。また、地域での評判を気にするため、品質を維持しようとする意識が高いです。
口コミは、近隣住民や知人、地域のコミュニティサイトで集めるとよいでしょう。アフターフォローの面でも、地域密着型の業者は安心して任せられます。
必ず複数の業者から相見積もりを取得して比較する
適正価格と品質を見極めるためには、3社以上の相見積もりが必要です。以下の点を確認し、比較検討しましょう。
【見積もりを比較するポイント】
- 工事内容の明確さ
- 使用塗料のメーカーと品番
- 作業工程と費用内訳
- 保証内容と期間
- 追加費用が発生する条件
極端に安い見積もりには注意が必要です。低品質の塗料などを使用するおそれがあるため、適正価格で依頼するようにしましょう。
見積書の内容や提案力を詳細に比較検討する
業者選びには、見積書の内容に加え、現地調査の丁寧さや専門的な提案力も重要です。
【具体的な確認ポイント】
- 現地調査の丁寧さ
- 雨樋の劣化状況に応じた修理提案
- 塗料の選び方や根拠の説明と
- 工期や作業時間の配慮
- 質問への回答が具体的
専門用語をわかりやすく説明して、複数の選択肢を提案できる業者は信頼できます。
施工後の保証制度やアフターフォローの内容を確認する
保証制度やアフターサービスの内容も、事前に確認しましょう。一般的な雨樋塗装の保証期間は2〜5年程度です。施工後に後悔しないためにも、以下のポイントを確認してください。
【確認すべき保証内容】
- 保証期間の長さ
- 保証対象となる不具合の範囲
- 適用条件と除外事項
- アフターメンテナンスの有無と費用
- 保証書の発行有無
保証内容は必ず書面で確認し、口頭の約束だけに頼らないようにしましょう。
建設業許可や関連資格の有無を確認する
建設業許可や関連資格を持っている業者も、専門的な知識を持っているので信頼できます。業者のサイトで、以下の資格が記載されているか確認しましょう。
【確認すべき許認可や資格】
- 建設業許可(塗装工事業、板金工事業など)
- 塗装技能士や防水技能士などの国家資格
- 各塗料メーカーの施工認定資格
- 労災保険や賠償責任保険への加入状況
高所作業となる雨樋塗装では、保険の加入は必須です。
担当者の説明の分かりやすさや対応の誠実さを見極める
業者を選ぶ際は、担当者の人柄もチェックしましょう。
【良い担当者の特徴】
- 専門用語をわかりやすく説明してくれる
- 無理やり契約しようとしない
- 質問の回答が具体的
- 約束の時間を守る
- 連絡がスムーズで迅速
最初の打ち合わせで対応が雑な業者は、工事の質にも影響する可能性があります。信頼できる担当者か、慎重に見極めましょう。
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DIYで雨樋塗装はできる?メリットとデメリットを解説

雨樋塗装は、DIYで行うことも可能です。しかし、メリットとデメリットを理解したうえで行いましょう。
雨樋塗装をDIYするメリット
DIYで雨樋塗装を行う最大のメリットは、工賃や諸経費を節約できる点です。材料費だけで施工でき、一般的な戸建てなら1〜3万円ほどで済む場合が多いです。
さらに、自分のペースで作業できることや、住宅メンテナンスの知識、経験が身につく点もメリットです。作業中に雨樋の状態を細かく確認できるため、不具合を発見しやすくなります。
また、自分の手で家をきれいに保つ達成感や満足感が得られるのも、DIYならではの魅力でしょう。
雨樋塗装をDIYするデメリット
一方で、DIYには以下のようなデメリットもあります。
- 高所作業による転落リスクがある
- 専門的な技術や知識がないため仕上がりに期待できない
- 必要な道具や塗料の準備に手間と費用がかかる
- 作業時間が長引き天候の影響を受けやすい
- 失敗しても保証がないため自己責任で修正が必要
特に、高所作業は危険を伴います。雨樋は地上から3〜5m以上の高さにあり、安定した足場を自分で組むのは難しいです。はしごでの作業は常にリスクがあるため、十分な安全対策を取らないと大事故につながるおそれがあります。
雨樋塗装のDIYに必要な道具

DIYで雨樋塗装に必要な道具は以下の通りです。
【安全対策用具】
- 安定性の高いはしご
- 安全帯(墜落防止ハーネス)
- ヘルメット
- 滑り止め付き作業靴
- 作業用手袋
【塗装前準備用具】
- 高圧洗浄機または刷毛とバケツ
- ワイヤーブラシ(金属製雨樋の錆落とし用)
- サンドペーパー(表面処理用)
- 養生テープと養生シート
- マスキングテープ
【塗装用具】
- 塗料(下塗り用プライマーと上塗り用塗料)
- 塗料用シンナー(必要に応じて)
- 刷毛(平筆と丸筆)
- 小型ローラー
- 塗料攪拌棒
- 塗料受けトレイ
道具は、ホームセンターなどで購入可能です。ただし、一式揃えるとある程度の費用がかかります。頻繁に使用しない場合は、業者に依頼した方が経済的な場合もあります。
雨樋塗装をDIYで行う注意点

雨樋塗装をDIY(自分で)で行う場合の、注意点をまとめました。DIYを行う方は、参考にしてください。
高所作業の安全対策を徹底する
DIYでの雨樋塗装で、最も重要なのは安全対策です。怪我のリスクを減らすために、以下を徹底してください。
- ハシゴは安定した地面に設置し上部を固定する
- 可能であれば補助者に支えてもらう
- 安全帯(ハーネス)を使用し確実に固定する
- 天候の良い日に作業をし風の強い日や雨天は作業を避ける
- 長時間の作業は避けこまめに休憩を取る
また、電線近くは感電の危険があるため注意が必要です。不安がある場合は無理せず、専門業者に依頼しましょう。
怪我のリスクや大きな欠陥がある場合は業者に依頼する
DIYで対応可能な範囲には限界があります。以下のような場合は、専門業者に依頼しましょう。
- 雨樋に大きな欠陥や変形がある場合
- 高所作業に不安がある場合
- 屋根形状が複雑で作業が困難な場合
- 時間的余裕がない場合
- 完璧な仕上がりを求める場合
雨樋の劣化が進行している場合は、塗装よりも修理や交換が優先です。判断が難しい場合は、専門業者に相談してください。

雨樋塗装を成功させるための重要ポイント

雨樋塗装を長持ちさせ、住まい全体を守るためのポイントを紹介します。住まいの耐久性などを向上させたい方は、以下のポイントを参考に雨樋塗装をしてください。
雨樋の定期的な点検とメンテナンスをする
雨樋の寿命を延ばすには、年に2回程度(春と秋)点検を行いましょう。
- 雨樋内の落ち葉や泥などを取り除く
- 勾配が適切か確認する
- 継手や固定金具の緩みがないか確認する
- 塗膜の剥がれや変色がないか確認する
台風や大雨の後は、雨樋が正常に機能しているか確認してください。早めの対応が損傷の拡大を防ぎます。
工事前に近隣住民に挨拶をする
雨樋塗装など外装工事を行う際は、近隣への配慮も大切です。工事開始の数日前には挨拶を済ませ、工事内容や作業時間を伝えておきましょう。
足場の設置や騒音が発生する場合、車の移動が必要な際もも事前に相談しておくと安心です。
塗装工事中は外に洗濯物を干さない
塗装工事中は、塗料の飛散や粉塵が発生します。工事期間中は洗濯物を室内干しに切り替え、乾燥機の利用も検討しましょう。
また、窓の開閉にも注意が必要です。作業中は特に、窓を閉めておくと安心です。塗料の臭いが気になる場合は、換気を行なってください。
24時間換気システムは停止しておく
外装工事中は、24時間換気システムを停止してください。稼働したままだと、塗料の粒子や粉塵が室内に入り込む恐れがあります。
工事業者に停止と再開のタイミングを確認し、作業当日と翌日はシステムをオフにします。作業後は、フィルターの掃除や交換も検討しましょう。
雨樋塗装に関するよくある質問(Q&A)
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雨樋塗装について、よくある質問をまとめました。工事を検討する際の参考にしてください。
適切な雨樋塗装で大切な住まいを長持ちさせよう!

雨樋塗装は、住まいを守る大切なメンテナンスです。耐久性の高い塗料を選び、業者の保証内容を確認すると、長く耐久性を保てます。
DIYをする際は安全面に注意し、劣化が激しい場合は、無理をせず業者に依頼してください。雨樋は、住宅の外観や美観にも大きく影響する重要な部分です。
適切な施工と定期点検を行い、大切な住まいを綺麗にしましょう。
雨樋の塗装を検討されている方は、ぜひペイプロをご利用ください。ペイプロは、外壁塗装の専門業者を比較し紹介してくれる無料のマッチングサービスです。
厳選された優良業者を紹介しているため、雨樋塗装に対応している業者も揃っています。ご相談は無料で行っておりますので、お気軽にお問い合わせください!