20年間外壁塗装をしていない住宅は、ひび割れやカビ、雨漏りなど多くのリスクにさらされ、建物の寿命を縮めるだけでなく修繕費用が大幅に増大する恐れがあります。
- 20年間塗装をしなかったことによる具体的な劣化症状や危険性
- 放置によって起こる防水機能低下や構造ダメージの詳細
- 適切な塗装のタイミングと費用対効果、効果的な解決法
結論として、外壁塗装を20年放置すると建物全体の耐久性と安全性が大きく損なわれるため、できるだけ早く専門業者に診断を依頼し、必要な補修や高耐久塗料で塗り替えを行うことが重要です。早期対応で建物の健康を守り、将来の大きな修繕費用を抑えましょう。
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監修者:滋野 陽造
保有資格:宅地建物取引士 賃貸不動産経営管理士
早稲田大卒。マスコミ広報宣伝業務・大手メーカー等のWebディレクターを経て、不動産関連業に従事。法令に則しながら、時流や現状も踏まえた記事を執筆している。

監修者:藤 孝憲
保有資格:宅地建物取引士・SEO検定1級・CFPなど
資格を活かし、中立的な立場で記事の執筆・監修を行っている。常に生活者目線で専門用語もわかりやすく解説し記事を執筆している。
20年間外壁塗装をしないと重症化で危険!

外壁を20年間放置すると、劣化が進行し建物全体に深刻なダメージを与えます。建物の寿命が縮むだけでなく、居住者の安全性や快適性まで損なわれ、最終的には高額な修繕費用が必要になるケースも少なくありません。
外壁塗装は単なる美観維持ではなく、紫外線や雨風から建物を守るために欠かせない工事です。
ひび割れの発生で壁の中まで傷みが進行
塗膜が劣化すると外壁材が直接外気にさらされ、ひび割れが発生しやすくなります。ひび割れは雨水の侵入口となり、建物内部の木材や断熱材を腐食させる原因となります。放置すると内部にまで劣化が及び修繕範囲が拡大します。
カビや苔の発生で防水性が低下
外壁塗装を20年間しないと防水性が著しく低下し、湿気がこもりやすくなります。その結果としてカビや苔が発生し、美観を損なうだけでなく、住人の健康に悪影響を及ぼす可能性もあります。

雨漏りリスクの増大
塗膜劣化やひび割れによる雨水侵入は、雨漏りの直接的な原因となります。内部の木材や断熱材が腐食すれば構造的な耐久性が下がり、修繕費用も大規模になります。20年以上放置された雨漏りは、建物全体の強度を損なう深刻な問題につながります。
劣化が建物に与える深刻な影響
外壁は建物を外部環境から守る最前線にあるため、劣化が進めば構造材や断熱材まで損傷が広がります。結果として住まいの耐久性や快適性が大きく低下してしまいます。
構造的なダメージ
外壁劣化により構造材が直接外気や雨水に曝されると、木材や鉄骨に腐食や錆が進行します。特に木造住宅では、20年超で放置すると柱や梁が傷み、最悪の場合倒壊のリスクすら発生します。
断熱性能の低下で暑く寒い家に
劣化した外壁は断熱材にまで影響を及ぼし、湿気を含んだ断熱材の性能低下によって冬は冷え込み、夏は熱がこもりやすくなります。
これにより冷暖房費の増加や結露の発生など、快適性の低下を招きます。
美観の低下と資産価値の減少
20年放置した外壁は色褪せや汚れ、苔やカビの発生で見た目が悪化し、不動産としての資産価値が大きく下がります。売却時の価格低下や、賃貸に出す際の賃料減額にも直結します。
劣化の進行で不要なメンテナンス費用の増加
外壁劣化が進むと修繕費用は膨大になります。
| 劣化の進行度 | 必要な修繕内容 | 修繕費用の目安 |
|---|---|---|
| 軽度 | 塗膜の再塗装、小規模なひび割れの補修 | 数万円〜十数万円 |
| 中度 | 断熱材の交換、大規模なひび割れの修繕 | 十数万円〜数十万円 |
| 重度 | 構造材の交換、広範囲な雨漏り修繕 | 数十万円〜数百万円 |
このように、劣化を放置するほど費用は高騰します。定期的に外壁塗装を行うことで、長期的には建物を守り、無駄なコスト増加を防げます。

外壁塗装を行うべきタイミングとは?

外壁塗装を行うべきタイミング見極めるためには、「色褪せ」「チョーキング」「ひび割れ」「カビ・苔」「雨漏り」等の劣化のサインを見逃さないようにしましょう。
外壁塗装は10~15年ごとに行うのが一般的な目安であり、20年間塗装をしていない場合はすでに危険なレベルに達している可能性が高いです。劣化が進行すると、建物の寿命を縮めるだけでなく、安全性や快適性の低下にもつながるため、できるだけ早く専門家に点検を依頼し、必要な修繕を行うべきです。
適切な塗装時期を見極めるサイン
外壁塗装を長期間行っていないと、外観だけでなく内部構造にも悪影響が及びます。以下に示す劣化のサインを見逃さないことが、修繕費用を抑えつつ建物を長寿命化させるカギです。
1. 塗装の色褪せ
外壁の色があきらかに褪せてきたら、紫外線や雨風により塗膜が劣化している証拠です。色褪せは防水性能の低下を意味し、そのまま放置すると雨水の侵入や内部劣化を招きやすくなります。
2. チョーキング現象
外壁に触れると白い粉が手に付く「チョーキング現象」は、塗膜の樹脂が分解され表面に粉状物質として現れる現象です。塗膜の劣化サインであり、特に20年間放置された外壁では進行が顕著で、早期再塗装が必須です。
3. ひび割れの発生
小さなひび割れは塗膜の劣化が既に進んでいるサインです。放置するとひびが拡大し補修費用が膨らむため、補修後の再塗装が必要です。
4. カビや苔の発生
外壁にカビや苔が生えているのは防水性能が失われ、湿気をためやすい状態になっている証拠です。外観を損なうだけでなく、住環境や健康にも悪影響を及ぼすため、洗浄+再塗装で早期に対処することが望まれます。
5. 雨漏りの兆候
外壁劣化が進行すると雨漏りに直結します。内部への浸水は木材・断熱材の腐食につながり、建物全体の耐久性を下げる深刻な問題です。20年間未塗装の場合、雨漏りリスクは極めて高いため、早急な修繕と再塗装が不可欠です。
以下は、外壁塗装が必要なサインとその対処方法のまとめです。
| サイン | 内容 | 対処方法 |
|---|---|---|
| 色褪せ | 塗膜の劣化による外壁の色褪せ | 再塗装 |
| チョーキング現象 | 手で触った際の白い粉状の付着 | 再塗装 |
| ひび割れ | 小さなひび割れが外壁に発生 | ひび割れ補修後、再塗装 |
| カビや苔の発生 | 防水性能低下によるカビや苔の発生 | 洗浄後、再塗装 |
| 雨漏りの兆候 | 内部への雨水の侵入、雨漏りの発生 | 早急な修繕と再塗装 |
これらのサインを見逃さず、適切なタイミングで外壁塗装を行うことが、理想的な住まいの保守につながります。
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外壁塗装を行うべき初期の劣化症状とは?

外壁塗装の代表的な初期劣化症状は、壁に触れると白い粉が付く「チョーキング現象」や、金属部分のサビ、ごく小さなひび割れ(ヘアクラック)です。これらは塗装から10年程度で現れ始め、この段階で対処すれば、補修費用を抑えつつ建物の寿命を延ばせます。
チョーキング現象の始まり
最も早い段階で現れるサインがチョーキング現象です。
外壁を指でなぞると白い粉が付着する状態で、塗膜が劣化して防水性が低下している証拠です。日当たりの良い南面では紫外線の影響で、チョーキングだけでなく色褪せや変色も早めに出やすく、見落とさず点検する必要があります。
金属部分のサビの発生
金属部分の外壁や付帯部にサビが浮き始めるのも初期劣化の典型です。湿気が多い場所や海沿いでは特に進行が早いため、発見した時点で早めに補修をすることが重要です。
ひび割れの始まり
外壁に幅0.3mm未満、深さ5mm未満の小さなひび割れ(ヘアクラック)が現れることがあります。これ自体は直ちに構造に影響を与えるものではありませんが、放置すれば雨水が浸入し内部劣化の原因になります。特にシーリング部分のひび割れは、カビや雨漏りに直結するため注意が必要です。

外壁塗装の費用対効果と具体的な事例

外壁塗装は高額に感じられる工事ですが、実は「劣化防止の投資」として行うことで、長期的なメンテナンス費用を抑える効果があります。逆に20年間放置した場合、通常の塗装では済まず、重ね張りや張替えなどの高額工事が必要になります。
塗装を怠った場合の修繕コスト
20年以上塗装を放置すると外壁の劣化が進行し、サイディング外壁では重ね張りや張替えが必要になります。修繕コストは塗装以上にかかるため、早期対応が経済的です。
サイディングの重ね張り
既存外壁の上に新しい外壁材を重ねるカバー工法で、中程度の劣化に対応します。
- 費用目安:1㎡あたり8,000円〜12,000円
- 100㎡の場合:約80万円〜120万円
定期的な塗装をしていれば回避できた出費になります。
サイディングの張替え
外壁を撤去して新しいものに交換する大掛かりな工事です。
- 費用目安:1㎡あたり12,000円〜18,000円
- 100㎡の場合:約120万円〜180万円
塗装を長期放置した末の最も重い修繕コストです。
その他の追加コスト
20年以上放置すると、外壁内部の断熱材や構造材が腐食し、追加補修費用が発生するリスクも高まります。場合によっては数十万円〜数百万円の余分な修繕費用が必要になることもあります。
外壁塗装の経済的価値と美観の維持
外壁塗装は、美観の維持だけでなく建物の資産価値を保つうえでも大きな意味があります。適切に施工を行えば、不動産価値が向上し、長期的なコストパフォーマンスが改善されます。
経済的価値の向上
定期的な塗装は資産価値の維持や売却時の価格維持に直結します。逆に20年間放置すれば「劣化住宅」と評価され、売却価格や賃料は大幅に低下してしまいます。
| 状態 | 資産価値の変動 | 美観の評価 |
|---|---|---|
| 定期的な塗装 | 維持または向上 | 良好 |
| 20年間塗装なし | 低下 | 悪化 |
美観の維持
色褪せ・汚れ・カビのある外観は建物の印象を悪くし、所有者自身の満足感や地域景観にもマイナスの影響を与えます。
賃貸物件では入居率低下の原因にもなるため、見栄えを保つことは経済的にも重要です。
長期的なコストパフォーマンス
定期塗装は一時的な出費であるものの、結果として修繕費の大幅削減につながります。
例えば、10年ごとの外壁塗装(約100万円)を行えば、20年間で約200万円。これに対し、20年間未塗装後に張替えや内部補修を行うと、300〜400万円以上の費用になるケースもあります。つまり、定期的な外壁塗装は「先行投資で総コストを下げる」最も確実な方法なのです。
外壁塗装の費用負担を減らす方法

20年間外壁塗装をしていない状態では、放置の結果として修繕費用が高額になるケースが少なくありません。その負担を軽減するには「ローン」「助成金」「火災保険」といった制度を賢く活用することが大切です。
これらを組み合わせることで、必要な外壁塗装をより経済的に実施できます。
リフォームローンの活用
リフォームローンを利用すれば、外壁塗装や修繕工事にかかるまとまった費用を分割払いにでき、月々の負担を抑えられます。特に20年間放置後の修繕は一括費用が大きくなる傾向にあるため、有効な手段と言えます。
| リフォームローンの比較項目 | 内容 |
|---|---|
| 金利 | 変動金利・固定金利があり、一般的に2%~5%程度 |
| 返済期間 | 5年~15年程度が一般的 |
| 借入限度額 | 500万円~1,000万円が目安 |

助成金の活用
自治体によっては、省エネや防災を目的とした外壁塗装に助成金が支給されるケースがあります。特に断熱塗料を使用した塗装や耐震補強を伴う工事は対象になることが多いです。
ただし、助成金は自治体ごとに金額や申請条件が異なるため、事前に制度を確認のうえで申請手続きを進める必要があります。お住まいの自治体の制度は、地方公共団体における住宅リフォームに関する支援制度検索サイト(J-Reform)などで確認できます。

火災保険の適用
火災保険は火事だけでなく、台風や豪雨など自然災害による外壁損傷も補償対象となる場合があります。
- 強風による外壁のひび割れや剥がれ
- 大雨による雨漏りや外壁劣化
- 大雪による外壁破損
ただし、経年劣化のみの損傷は対象外です。自然災害による破損なのかどうか、しっかり確認する必要があります。

10年ごとに外壁塗装が必要って本当?

一般的に「外壁塗装は10年ごとに必要」と言われますが、実際は外壁材の種類や使用塗料、立地条件によって耐用年数は変わります。20年間何もしていない場合は、いずれにしても劣化が進みすぎている可能性が高く、専門家の診断を受けるべき段階です。
塗料の耐用年数と種類
- アクリル系塗料:5~8年
- シリコン系塗料:10~15年
- フッ素系塗料:15~20年
20年間未塗装の外壁では、いずれの塗料であっても寿命を超えて劣化が進んでいる可能性が極めて高いです。
外壁材の影響
- モルタルやサイディングは塗膜の劣化速度が速く、定期的な塗装が必須です。
- タイルやレンガは耐久性が高いため塗装頻度は少ないものの、20年間放置すると目地やシーリングからの劣化が進行する可能性があります。
環境条件と塗り替え頻度
沿岸部では塩害、工業地帯では酸性雨などの影響で劣化が早まり、10年ごとの塗装が推奨されることもあります。自然条件によって必要な塗装サイクルが変わるため、環境を踏まえた判断が必要です。

できるだけ外壁塗装を長持ちさせるには?

一度大規模に外壁塗装をした後は、「定期点検」「高品質塗料の使用」「計画的なメンテナンス」で効果を長持ちさせ、次回塗装までの期間を延ばすことで、総合的なコスト削減につなげられます。
定期的なチェックと部分補修
- 年に1回は外壁を点検し、ひび割れ・カビ・苔を早期発見。
- 軽微な劣化は都度補修し、大規模修繕を防ぐ。
- カビや苔は洗浄・防カビ処理を行い、美観維持と劣化防止に役立てる。
高品質な塗料の選択
耐久性の高い塗料を選ぶことで、塗り替えの頻度を減らせます。
- フッ素系塗料:耐用年数15〜20年以上
- シリコン系塗料:コストと耐久性のバランスが良い
初期コストは高くなりますが、長期的にはリフォーム回数が減り総コストは抑えられます。
適切なメンテナンスプランの策定
外壁診断を受けたうえで、定期チェック・小規模修繕・再塗装のスケジュールを立てると安心です。計画性を持ってメンテナンスすることで劣化を抑え、長く快適な住まいを維持できます。
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自分でできる外壁メンテナンスとプロへの依頼

自分でできるメンテナンスは外壁の洗浄や定期的な目視チェックなどに限定されます。20年間塗装をしていない外壁は、大規模なひび割れや雨漏りなどプロによる診断と補修が必須なケースがほとんどで、自己判断で放置するのは危険です。
自分でできるメンテナンス
1. 定期的な外壁のチェック
外壁を目視で確認する習慣をつけましょう。20年未塗装の外壁では、色褪せ・ひび割れ・カビや苔の発生など劣化症状が現れやすくなっています。特に手で触ったときに白い粉が付く「チョーキング現象」は劣化のサインなので、早期に対応を検討しましょう。
2. 外壁の洗浄
カビや苔、汚れは塗装劣化を早めます。ホースや高圧洗浄機で水洗いするだけでも効果的です。カビや苔の場合は専用洗浄剤を併用すると効果が高まります。ただし高圧洗浄機は設定を誤ると外壁を傷めることがあるため注意が必要です。
3. ひび割れの補修
幅の狭いひび割れは、市販の補修材を塗布することで簡易的な修繕が可能です。これにより雨水の侵入を防ぎ、内部劣化を遅らせられます。ただし、大きなひびや深刻な亀裂は自力では完全に直せないため、専門業者の点検が必要です。
プロへの依頼が必要なケース
1. 大規模なひび割れや剥がれ
塗膜の大きな剥がれや深刻なクラックは、素人補修で対応すると逆に被害を広げる恐れがあります。専門業者による下地補修と再塗装が不可欠です。
2. 雨漏りの発生
外壁の劣化が原因で雨漏りが起きている場合、内部の木材や断熱材が傷んでいる可能性があります。放置すると構造劣化につながるため、早急にプロへ依頼しましょう。
3. 外壁全体の塗装が必要な場合
20年間外壁塗装をしていない場合、ほとんどのケースで全体塗装が必要です。足場を組んで均一に施工するには専門技術と設備が必要なため、プロに任せるのが安全かつ確実です。
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まとめ

外壁を20年間放置すると劣化が急速に進行し、修繕コストが膨れ上がるリスクがあります。定期的な自己チェックや部分補修は確かに効果的ですが、根本的な耐久性回復には専門業者による工事が欠かせません。
資産価値と住まいの安全を守るため、記事で紹介した解決策を取り入れて計画的なメンテナンスを実施しましょう。
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